今回は、試験勉強期間中の「生活のリズム」っちゅーもんを考えてみたいと思います。

第一回目の記事から繰り返していることですが、無職であることを前提に話を進めます。
さらに言えば、私の場合は実家暮らしだったため、食事や家事に時間を費やす必要がなかったという事をここに付け加えます。
勉強するには恵まれた環境だったと、今更ながら親に感謝しつつこの記事を書いております。


私の一日のスケジュールはだいたいこんな感じでした。

============朝の部================
05:00~05:15 起床→飲み物を飲んで脳みそを起こす
05:15~07:00 数的処理など、頭を使う問題の練習
07:00~07:45 親に感謝しつつ朝食
07:45~12:00 スー過去を一周回す

============昼休み================
12:00~13:00 親に深く感謝しつつ昼食

============午後の部================
13:00~18:30 スー過去2科目分を一周ずつ回す ←たいてい、二科目目は夕食後に持ち越し

============夜の部================
18:30~19:30 夕食
19:30~21:00 スー過去 夕食前の残りを片付ける
21:00~21:45 風呂に入ってぼけ~っとする
21:45~23:00 行政五科目の「まるパス」「まるイン」を読む
23:00~05:00 おやすみなさい


すみません。
上のを計算すると、一日あたりの勉強時間は14時間15分ですね。

とはいえ、昼休みは1時間丸々休んでいたわけではないですし、朝食・夕食も早めに食べ終わってましたので、実際のところはやはり15時間ちょうどくらいは勉強していたと思います。

まあ、そんな言い訳はどうでもよく。


ポイントを挙げるとすれば4点でしょうか。

  1.三食必ず食べる
     →特に朝ごはんの重要性は言うまでもないと思います

  2.計算などの頭を使う科目は朝に
     →起きてから3時間が脳みそのゴールデンタイムだとか何とか

  3.行政五科目などの暗記系科目は寝る前に
     →記憶は寝ている間に整理されるそうです

  4.睡眠時間は絶対に削らない
     →できれば「1.5時間×n」のサイクルで睡眠時間を組みましょう

また、上記スケジュールには明記していませんが、勉強の合間には必ず休憩を入れていました。
1時間に一度ていど休憩を入れることで、脳の働きがイイ感じに維持されるそうです。

あと、どうしても勉強がはかどらない場合、私は15分くらい寝るようにしていました。
この際、寝すぎないことがポイントです。
寝すぎると頭がボーっとしてしまい、効率&やる気のダウンにつながります。


スケジュールは、個人のバイオリズムに合わせて策定していただければいいかと思います。
まず、大前提として、体を壊す様なスケジュールは立てないようにしましょう。
睡眠時間を4時間にするとか、食事の時間を削って勉強するなどというスケジュールは絶対に立てないでください。
体を壊して勉強ができなくなってしまっては本末転倒もいいところです。

体調をキープしつつ最大限の効率を出すスケジュールを、各自で工夫していただければと思います。
本来であれば、このシリーズの第一回目で書くべきことでしたが、うっかり忘れていました。
なので、第三回となった今回の冒頭で書かせていただきます。

このシリーズを参考にされる方、あくまで自己責任でお願いします。

お前の言うとおりにやったけどダメだったぞ!という批判は無しでお願いします。
このシリーズは、「私はこの方法で勉強して成功しました」という内容ですので、何卒ご了承ください。



では今回は、前回の予告どおり、「練習の練習たる所以」ということで。


普通、いわゆる「勉強」は、大まかには以下のステップを踏むものです。

1.基本学習書の内容を読むなりなんなりして理解する
2.分からないところは調べるなどして理解する
3.練習問題にチャレンジ
4.間違えた箇所を再度学習する
5.以下、3.と4.の繰り返し

公務員試験に短期間で合格するには、「1.基本学習書の内容を読むなりなんなりして理解する」という過程が圧倒的に邪魔です。
これをやろうとすると、一科目に10日近くを費やすことになり、効率は最悪です。

また、たまにテキストの内容をノートに美しくまとめている人がいますが、個人的にはお奨めしません。
上記の通り、効率が悪くなるというのもあるのですが、さらに大きな問題があると私は考えていて。
ノートをきれいに作るというのは、結構な労力を要します。
ぶっちゃけ、飽きます。
いつしかノートを作るのが億劫になり、それが終いには勉強全体のモチベーションの低下にもつながりかねません。
やる気が失せるというのは、勉強をする上では大きな障害です。

今日から地方上級筆記まではあと2ヶ月程度しかありません。
そのことを意識し、可能な限り効率の良いやり方を工夫していただきたいと思います。


ではどうするか。
私の方法は、3.→4.→3.→4.→2.→3.→4.の順で問題集をこなすというものでした。

詳しく述べましょう。


【1回目の「3.→4.」】 所要時間:1科目あたり2~3日(理想的には1日)

まず、いきなり問題集を解きます
だいたいの問題集には、章や節の始めに練習問題や導入がありますので(私の使っていた「スー過去」シリーズはそういう作りでした)、まずそれにさらっと目を通し、ササッと問題を解きます。

当然、いきなり問題にあたってもボロボロでしょう。
余程前提知識がしっかりしていない限り、あるいはヤマ勘があたらない限りは、2割も正解できないのではないでしょうか?
でも、それでいいのです。

重要なのは、わからないところで立ち止まらないことです。
中盤の問題がさっぱり分からなかったが、問題集を最後まで進めていったら、分からなかった中盤の問題も解けるようになった、ということはよくあります。

問題集の最初の方の問題が簡単で、徐々に難しくなっていくとは限りません。
また、前半で学習した知識だけで中盤の問題が完璧に解けるわけでもないのです。
武器が後半に落ちていることはよくあるのです。


このステップでは、
  ・問題の出題パターン、引っ掛けのパターンを確認する
  ・科目の大枠をとらえる
  ・この科目が自分にとって得意か不得意かを見極める
ことを目標にします。
特に、得意・不得意の見極めは早めにやってください。
今後の学習計画の立案に大きく影響するとともに、試験中の気の持ちようにもかかわります。

スー過去シリーズは、一冊あたり300~400ページのボリュームがあります。
冒頭でも述べたとおり、一周目は2日~3日で回しましょう。

もちろん、ほかの教科も並行して回してください。
同じ教科に割く時間は、最高でも1日あたり半日がいいと思います。
長すぎると飽きるのでw

ということで、一周目にかける実時間としては、だいたい1日~1.5日くらいがいいかなと。


【2回目の「3.→4.」】 所要時間:1科目あたり9時間(理想的には6時間)

私は、1回目の「3.→4.」の次の日にやってました。

二周目は頑張って正解数を増やしましょう。
この段階で7割程度取れていれば、定着度としては上々です。
このあたりから、自分の知識が不十分なところ、あやふやなところがはっきりしてきます。
自信を持って正解した箇所の解答例はさらっと確認するだけでいいので、間違えた箇所、あるいは正解したけれどあやふやな箇所の解答をじっくり読み、パターンを定着させましょう。

できることなら、朝起きてすぐに取り組んで、お昼ご飯までには終えられるようにしたいところです。

ここまでで分からないところが残っていたら、そこは調べるなりなんなりしてつぶしておきましょう。


【3回目以降の「3.→4.」】 所要時間:1科目あたり6時間(理想的には3時間)

仕上げの段階です。
文字通り、自分の実力を「磨き上げる」工程だと思ってください。

得意科目に関しては、9割は正解できるようにしておきたいところです。
また、苦手科目でも7割には乗せておきたいところです。

3時間という目標設定ですが、これは「1問1分以内」のペースです。
例えば、スー過去「憲法」はおよそ180問の問題があったかと思いますが、1問1分で解けばだいたい3時間程度要します。
実際には、分かる問題は5秒で解けるくらいになっているはずですので、3周目以降ともなれば、3~4時間もあれば一冊回し終えることができるはずです。

※ただし、ミクロ経済・マクロ経済は別物だと思ってください。これらの科目は計算問題もありますので、場合によっては1問あたり2~3分かかることもあります。ですので、1問1分ペースが乱されたからといって、決してあせらないでください。




とまあ、これが私の実践した練習パターンの概要です。
部活の練習と一緒で、とにかく繰り返すことで体に定着させることです。
三周目にもなれば、問題文の中のキーワードに脊髄が反射して、考えるより先に答えが思いうかぶくらいのレベルになります。

例えば、問題文に「宗教上の理由で剣道の実技を拒否~」とあれば、この段階で

「ああ、神戸高専剣道実技拒否事件ね。退学処分は違憲なんだよね。確か。」

と、こんな感じで、大げさではなく「問題文を一瞥しただけで答えが分かる」という状態になります。
もっとひどくなると、問題文に「剣道」と出ただけで、選択肢の中に「違憲」という事場を探し始めるくらいになります。
この域に達すれば、1問5秒で解き進めることも可能になります。

ただし、この域に達した受験生を引っ掛けようという上級問題がたまに出題されますので、問題文&選択肢はしっかりと読みましょう


さて、長くなってしまいました。
今回はこれで終わります。
受験生の皆様(特にがけっぷちの皆様)のご検討をお祈りしております。
第2回目のテーマは、「筆記試験の勉強の仕方を考えよう」です。
具体的な方法ではなく、どちらかというと意識・考え方に言及します。


まず大前提として。
皆さんがこれからする筆記試験対策は、「勉強」ではなく「練習」だと思ってください。

「受験勉強で身に着けたことを仕事で活かそう!」と考えるのは大いに結構です。
が、そういう勉強は受験が終わってからいくらでもできますし、さらに言えば、実務の中でいやというほど勉強します。

今は、将来の業務ためではなく、直近の筆記試験合格のための問題練習を行うという意識で勉強に取り組んでください。


それと、完璧を求めてはいけません
これがある意味最も重要なことです。

筆記試験の合格ラインはおそらく7割正答くらいではないかと思われます。
ここで、少しポジティブに考えましょう。
「7割とらなくてはいけない」のではなく、「3割なら間違えても大丈夫」なのです。

これは、「油断していいよ~♪^^」ということでは決してありません。
完璧を追い求めていては、次のステップに進めないという事です。
さらに言えば、今から勉強を開始する人にとって、完璧を追い求めている余裕はないのです。

例えば、地方上級の専門試験は40問。
そのうち28問解ければクリア。12問は間違えてもいいのです。


代表的な出題パターンは下記の通りです。

憲法 3問
行政法 3問
民法 4問
ミクロ経済 6問
マクロ経済 4問
刑法 2問
労働法 2問

ここまでで24問くらい。

その他 政治学・社会学など 各2~3問

を含めると、合計55題程度の問題が出題され、受験者はその中から40問を選んで解答します。

憲法・行政法・民法・ミクロ経済・マクロ経済・・・これは絶対に練習してください。
気持ちとしては、過去問で9割は解けるくらいの勢いで。

となると、単純に計算すれば、この5科目20問で18問の正解を稼ぎ、残りの35問の中から頑張って10問を取るという作戦が立てられます。


以上を参考に、まず、受かることを第一に考えましょう。


次回は、「練習」の「練習たる所以」をご説明します。


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ただし、これはあくまで筆記試験対策についてです。
小論文・面接は確かな知識の裏づけが必要となるため、考え方を切り替える必要があります。
とはいえ、練習的な要素もあるにはあるのですが・・・
これについては別項を設けますので、ここでは書きません。
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