アスワンへの道は地獄…
アブシンベル神殿は3つの顔を持っています。
朝、昼、夜の顔です。
昼は普通に観光、夜は音と光のショー、そして朝は朝日が昇り、徐々に照らされていく光景を見る事ができます。
まだ辺りが暗い頃、まずは風呂で体を清めます。
バスタブ付きでお湯がジャンジャン出る所なんてそうそうは泊まれませんから…
チェックアウトを済ませ、早速神殿へ。
朝日が昇るのを待ちます。
しばし待っていると、辺りがどんどんと明るくなってきました。
ナセル湖の朝焼けは、雲も良い感じで出ており、素晴らしい光景でした。
辺りが明るくなると共に、神殿もその姿を徐々に現し始めました。
そして朝日が昇りだした頃、神殿も素晴らしい姿を披露してくれました。
朝日に照らされる神殿を少しばかり堪能し、俺は慌てるようにその場を去りました。
実はアスワンへ帰るバスの時間が迫っていたからです。
朝日が昇るのが思っていたよりも遅く、バスの時間まで後僅か…
大慌てで走っていると、奇跡的にタクシーが通りかかり、格安で乗せてもらう事に成功。
無事出発時間に間に合ったのです。
が!
バスは来ず…
歩き方には7時って書いてあるんだけどなぁ…
バスが来る気配はないし、バスを待っている人もいない…
タクシーの運ちゃんもここで乗るって言ってたけどなぁ…
さすがにおかしいと思い、近くにいた人に聞いてみると、彼が指をさした方向にはワゴン車が止まっていました。
あぁ、乗り合いってやつで帰るのか…
バックパッカー御用達の乗り物、「乗り合い」。
乗り合いとは車が満員になるまでは出発しないシステムで、場合によっては何時間も待たされる事になります。
初めての乗り合い経験です。
待つ事2時間。
ようやく人数が集まり、出発する事に。
乗せれば乗せただけ儲けになるので、車の中はぎゅうぎゅう詰め。
俺は前の座席の真ん中に座る事になったのですが、ここが本当に最悪でした…
真中にはシフトレバーがあるので、とにかく狭い!
背もたれが無いに等しい状況で、寄りかかる事ができず、常にきつい体勢!
それに猛暑が加わります…
あまりのきつさに、アスワンに辿り着いた頃には体調を崩す始末…
バックパッカー初心者にはなかなか厳しい経験となった、思い出深い移動でした。
あの頃はひ弱だった…
(2006/02/06)