一瞬で読める源氏物語No.6 末摘花 | 西陣に住んでます

一瞬で読める源氏物語No.6 末摘花

源氏物語


第6帖 末摘花(すえつむはな) 光源氏18歳春-19歳春の物語


父の常陸宮(ひたちのみや)を亡くして琴をひきながらひっそり暮す末摘花(すえつむはな)という女性がいるという噂を耳にした光源氏は、早速琴の音を聴きに行きました。家の中を様子見していると、そばには同じく末摘花をねらう頭中将の姿が・・・。頭中将に負けることはできないと、後日、光源氏は無理やり暗闇の中で末摘花と契りを交わしてしまいます。その後も何度か暗闇でばかり契りを交わした光源氏でしたが、雪の朝にはじめて末摘花の姿を見ることになります。そこには末摘花のように鼻先が赤い醜い女性がいました。不憫に思った光源氏は将来にわたって末摘花の面倒を見ていこうと決心するのでした。



補足:まだ関西電力がなかった時代です。部屋の中は基本的に暗く、特に夜間のプライベートルームは闇に包まれていたわけです。昼間には顔を隠す習慣があったので、当時は基本的に女性の顔をチェックすることはできませんでした。ところで、女性の方は、時間がある時にでも、次のことを試してみてくださ~い。よ~くオシロイを塗り、黒いジャケットを頭のてっぺんにかけて、ほっぺたを膨らまして、薄目を開けて鏡を見てみましょう。それが平安美人です(笑)。平安時代の美人のキーワードは、(1)ストレートのロングヘアー、(2)白い肌、(3)しもぶくれの輪郭の顔、(4)切れ長の細い目です。滝川クリステルちゃんもたじたじですね(笑)。さて、光源氏と頭中将とは親友であり良きライバルです。これもステレオタイプの人物設定として、例えば工藤新一と服部平次など後の世に受けつがれています。


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