音楽プロデューサーのつんく♂がテレビで、日本の音楽界の
現状と展望について語った。
その中で、アイドルグループ「AKB48」について、戦略は評価
しながらもライバルグループが必要だ、と強調した。
つんく♂が出演したのは2011年6月22日放送のBS11「テリー伊
藤の月に吠えろ」。音楽プロデューサーの立場から、独自の
理論を展開した。
▼AKB48の成功について、
「劇場をアイドル達と『会える場所』、と言い付けたところが
成功の一つの要因。いいところに目を付けた」と見る。
自身がプロデュースした「モー娘。」などは会えないアイドルだ
った。しかし従来からアイドルはスーパーの屋上などで握手会を
していたし、アキバのメイド喫茶のメイドさんも会える存在だ。
その発想を固定の劇場に持ってきたことが斬新だ、として戦略を
評価した。
▼AKB48選抜総選挙について
「競い合うのは非常にいいこと。日本の芸能界は今まで仲良くしす
ぎた。一緒に手を繋いでゴール、のような」
アイドルグループは、誰が一番人気であるかを明かさなかった。
メンバー達は楽かもしれないが、メンバー内でも切磋琢磨無くして
は芸能界で勝ち残れない。
▼投票システムについて
「選抜総選挙」でファン一人が投票権付きのCDを何百枚も買ってお
気に入りのメンバーの順位を上げる投票システムについては、「キ
ャバクラ」のシステムと同じ。
「キャバクラのオネェちゃん達にボトルを入れてあげるのと同じ。
『ワタシ、今月1位になれないの・・・』よし、わかった入れたろ!
ボトル、ドーン!!!」
▼1つが独占しているときは停滞している時
新曲CDの売れ行きが150万枚突破という破竹の勢いの「AKB48」。
この人気について、つんく♂さんはいささか苦い表情を見せた。
AKBだけでなく日本の芸能界を向上させるためにはあと1つか2つ、
ライバルグループが必要なのだと強調。
「ハロー(モー娘。など)が先頭を走っていたときも(日本のアイ
ドル界は)停滞していた。1つが独占しているときは停滞している
時なんです」
▼競争相手とは
「AKB48」と同じシステムで展開する他社のグループのことで、
「AKB48」の姉妹グループ「SKE48」「NMB48」ではない。
例えば、つんく♂がプロデュースしているハロープロジェクト
がAKBと同じシステムでグループを結成しライバルになるような
ことだとのこと