パーツのカスタマイズについて
昨今の自転車(主にピストバイク)ブームで、パーツの改造品をみかける事が多くなりました。自分でアルマイト加工等をしてカスタマイズするパターンです。某オークションサイトでも、たまにそのような商品をみかけますよね。
自己責任の範囲内で、パーツを自分なりにカスタマイズする事は、とても面白い試みだと思います。ただ、そこにはリスクも伴うことを忘れてはいけません。
いわゆる、改造に於いて留意すべき点は、それがたとえ表面処理のような、外観の変更だけであっても、時に、性能に大きな影響があることを理解しておいて頂かないといけません。
↓ 以下は(株)スギノテクノ の杉野社長からの話です ↓
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たとえば、RDーMessengerのピンクアルマイト については、設計段階でアルマイト加工による、母材(アルミ合金)の「やせ」は、 考慮して作っています。しかしながら、たとえば黒アルマイトの純正品のアルマイトをはがして、ピンクアルマイトを再加工した場合、設計よりアルマイトの厚み分(10~15ミクロン)母材がやせてしまいます。この程度、母材がやせても、それ自体の強度には問題はありませんが、ねじの穴やシャフトとの勘合穴は片側10~15ミクロン、両側では20~30ミクロンやせてしまい穴が大きくなってしまいます。
これでも、たちまちねじがゴソゴソになるというほどではありませんが、時間がたち繰り返して力がかかると、本来の締付力が得られなくなり、知らないうちに抜け落ち、 大きな事故につながります。
他にも、メッキをやり直した場合にメッキ加工の水素ガスで、ねじが脆くなるケースや、 アルミの表面に後から、焼付け塗装をして、アルミが「焼きなまし」されて、弱くなってしまうケース等、結構、改造が原因の事故は起こっています。
一番いいのは、メーカー純正の限定版でのカスタマイズではないでしょうか?
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なるほど、非常に勉強になる話です。
皆さん、以上の事をしっかり理解して、自己責任の範囲内でマイバイクのカスタマイズを楽しみましょう!!
H.Y