5歳現在、有意語(意味のある言葉)はまだ出ていません。
つまり「マンマ(ごはん)」や「ブーブ(車)」、「ワンワン(犬)」さえも言えない段階なのです。
赤ちゃんの時、喃語(なんご…アーアー、バーなど)は出ていましたが、それ以来【はっきりとした言語が出ていない】という点から見れば、ほとんど進歩はありません。
発語の訓練のため、4歳頃(現在お世話になっている療育施設に通い始めて)から、「いただきます」「ごちそうさまでした」「ありがとう」「さようなら」「おはよう」「いってきます」「ただいま」などの挨拶、または「おかわりちょうだい」「お茶ちょうだい」などの要求は、発音させるようにアドバイスされ、もう2年近くそのように取り組んできました。
もちろんその通りに発音はできないので、「いただきます」は【いああいまう】、「いってきます」は【い、えいまう】というように、蚊の鳴くような声で絞り出すだけです。
が、これも根気強く月単位、年単位の時間をかけて取り組めば、決して無駄なことではないと、まだ言葉が出ていない現在でも強く感じています。
ごはんを食べる前には、席に着いたら必ず手を合わせて、大人に「い・た・だ・き・ま・す」と一音ずつリードしてもらいながら発音することが習慣になっているので、食べる前には手を合わせて必死に「もう食べようよ~」のアピールをして待っており、決して勝手に食べ始めていることはありません。
もちろん現時点ではまだ、【いああいまう】が挨拶である、という認識はないと思いますが、少なくとも本人にとっては「この過程を経てからモノを食べる」という位置づけはされているようです。
これがいずれ挨拶というものと結びつき、脳につながる段階が来た時に、今やっていることが意味を持つものとして本人が理解すると信じて取り組んでいます。