我を忘却しながら、
ひたすら没頭できる領域というのが存在する。
よく言われるゾーンや、フローが
これに相応すると思われる。
例えば制作。
昨日だと3時間を超えた辺りから、フローの域に没入していたのだ。
手が自然と動きながら、在るべき場所に線や色を
自動記述するかの如く置いてゆく。
そこには、他人の評価だとか、
第三者の目線などが一切入ってこない。
ひたすら己の心地よさに浸りながら、
サンクチュアリなる聖域が続いてゆくのだ。
どんな事柄でもそうであるが、
踏まえて乗り越える、
これを前提に添えない事には、真なる美酒は味わえないのだ。
楽というのは主に、
途中で投げ出す、道半ばで放棄するなど
中途リタイアの意味合いがあるように思うのだが
楽=何も得られない=懺悔及び後悔、という図式が出来上がるのだ。
例えばウォーキングマシーン。
それなりの速度で1時間こなせば、きつい場面は当然あるよ、
中途でサジを投げたいと、ふと、止まるボタンに目がいってしまったりと...笑
しかし、しかしだ、
楽=後悔と懺悔、の道しか用意されてないのを、知っている。
絵の制作も始めは線のノリが悪く、
もう今日はダメなんじゃね?
気分が下向きだわ..つう風になるよ。
けれど、
けども、
それらを踏まえて乗り越えた先に
フローにおける美酒的なるゾーンが用意されてるのだ。
1時間ウォーキングを終えて得られる美酒であったり、
3時間を超えてようやく訪れる我執を超えた
真の個における正なる悦楽。
美酒に酔いどれな!
美味なる果実は高い高い崖の上の木々に
たわわと実っているのだ。
早々と、簡単には味わえないんだな、これが。
踏まえて乗り越える、
波乱万丈の航海を経由後、
念願の大陸を発見しようではないか、
フロンティアよ来たれり!
ふと、ウォーキングテッドの一場面を思い出したので
最後に、それを引用して、タイピングを終えようか。
オフィスに掛かっていた、嵐の真っ只中、マストを全開にしながら突き進む船。
それの下のエンブレムには、こう記されていた。
「穏やかなる航海のみでは良質なる航海士は育まれない」