展示ガイドグループ(博物館部門)の熊崎です。
友の会およびボランティアの方を対象として「昔のくらし今のくらし2014」の内覧会に参加しました。当日は、16年ぶりの大雪とかでミュージアム内は静かでした。
活動日時、場所:2014年2月8日 10:00~10:40、企画展示室2
参加者:友の会の方1名、江原リーダー、熊崎(計3名)
解説者は新井学芸員です。解説のいくつかを紹介します。
展示室に入ったところに懐かしい写真が飾ってあります。これらの写真は公募で収集したもので著作権の問題がおきないものとのこと。何気ない風景が、何十年も経過してみると、その頃の時代を写した価値のあるものになっているとのことです。
当ミュージアムでは「昔のくらし今のくらし」企画展が毎年行われています。対象は小学三年生とのことです。毎年ですから同じことの繰り返しのようですが、内容は少しずつ変わっています。
今年の特集展示のテーマは「食」です。例えば「さしすせそ」という調味料即ち砂糖、塩、酢、醤油、味噌、それにどういう訳か酒が加わり、それらに関し、近代の川崎においてどのような商業的な営みがあったのかという展示です。
これらの内、酒については、江戸時代に遡り、徳川吉宗が大師川原に住んでいた池上幸豊に砂糖きびの栽培と砂糖の製法を研究させ、それを全国に広めたとのことです。池上幸豊という人物は和製砂糖の元祖といわれているそうです。また、酒に関し、いくつかの酒屋が紹介されています。そのうち高津区二子の大貫酒蔵店はあの岡本かの子の実家だそうです。
この企画展では新たに収集された資料が毎年少しずつ入れ替わって展示されています。
当ミュージアムの民俗資料については、(その筋の店から購入するのであればいくらでも調達できるのですが、そうではなく)、実際に川崎で使われていたものを収集し展示するという方針だそうです。したがって○○はありますかと期待されても、収蔵していないことがあります。最近入手し、展示されている資料の例として、ガスアイロン、石ウス、木製冷蔵庫などがあります。
今回の企画展で私が懐かしかったものは、(1)白黒テレビを実際に映して見せていただきましたが、その画面の同期を調整するところ、および(2)東京オリンピックのとき(昭和39年)の茶の間を再現した展示でした。
新井さん、どうもありがとうございました。