お朔日参り#164【2023年11月】 | カワムラ社長のブログ

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日テレ「世界1のSHOW TIME」「行列のできる法律相談所」に出演!サザンのコピーバンドでお馴染みのKAWAMURA BANDのボーカル。112年続いた家具店を閉店後は動画クリエイターとして地上波テレビCMの制作などを手掛けています。

投稿が遅くなりましたが今月一日の櫛田様

 

 

巫女ちゃまが境内のお掃除をしてらっしゃいました。

 

やはり映(ば)える衣装ですね。

 

 

 

さてこちらの写真はカワムラ家具があった場所。

 

 

閉店から1年ちょっと…

 

カワムラ家具だった建物の取り壊しが始まったのは7月ごろ、

 

今現在ではここに写っている看板も撤去され

 

広大な面積の空き地となっています。

 

やっぱり家具屋さんって大きかったんだなぁと実感します。

 

カワムラ家具を愛してくださったたくさんの人たちは

 

口々に「寂しくなった」と言ってくださいます。

 

 

僕も確かにその思いはあるにはあるけど逆に

 

閉店以降半年以上も建物が残っていたことの方がモヤモヤして

 

早く壊してくれ、という気持ちの方が正直強かったです。

 

 

閉店から1年、今思うこと…

 

本当に辛いこと多かったなぁって…

 

良いこと楽しいことがあっても常にお腹の底に

 

ずっしりとした重しが

 

乗っかるというよりぶら下がっていた感覚でしたね。

 

 

中小零細企業の社長さん、今の時代を生き抜くのって

 

本当に大変ですよね。

 

特に僕のような事業継承の立場の経営者の方たちの

 

ご苦労は痛いほどよく分かります。

 

ただ、遠く思い起こせばそれで確かに良い思いをした時代も

 

ないわけではないので、まぁ僕の場合はプラマイゼロに

 

なるのかも知れません。

 

 

会社を運営していた頃はついつい目の前のことで

 

頭がいっぱいになって

 

本来の目的や経営指針を見失ってしまうことしばしばでした。

 

そんな今、改めて

 

会社って(お店って)何だったんだろう?って考えます。

 

 

営利企業だから本来は会社の利益が最優先なのは

 

極々当たり前のことですが

 

果たして実際に利益最優先でことは運べるものでしょうか。

 

利益優先のためにまさかのお客さんをないがしろにしたり

 

社員や取引先に無理強いをして勝ち取る利益など、

 

ひいてはしっぺ返しを食らいます。

 

この1年、いろんな企業の一連の不祥事やブラックぶりを

 

テレビで見ながら

 

「そんなんでやってのけりゃあ、そりゃあ利益は残るわなぁ」と

 

何度となく口にしたものです。

 

そうじゃなくってぇ、企業が生み出す本当の利益とは

 

その企業の「存在価値」そのものなんですよね。

 

商売だったら、

 

原価を払って、社員にお給料払って、家賃も払って、

 

家具屋さんならトラックのガソリン代も払ったその上で

 

売ったお金の残りが出たら、それがその企業が残した

 

「存在価値」ですよね。

 

しかもその工程のどこにも無理がなく、

 

かかわる人たちが皆幸せでないといけない。

 

つまり商品を作ったメーカーさんも喜び、社員も幸せになり、

 

大家さんも有難がってくれた上で

 

何よりもそれを買ったお客さんが幸せになってくれる、

 

だから、これを仕掛けた企業にはそれ相応の「利益」が

 

その存在価値の対価として残る、ということですよね。

 

 

それを照らしたとき、当時の僕にはその価値を生み出す手段が

 

どこにも見つからなくなっていました。

 

それどころか最後の方は社員に給料を払うために、

 

大家さんに毎月の家賃を払うために、手を変え品を変え

 

せっせとそして漫然と商売をしていた、

 

というのが実態でしょう。

 

それでも良い社員に恵まれていましたし

 

この人たちだけのために続けなければ!

 

とまで思ったこともありましたが、

 

やはりそれは会社経営としては本末転倒なわけです。

 

仕事の割り振りがただ下手くそだったということなのです。

 

また、お店の老朽化もひどく、

 

大雨が降るたびに雨漏りの心配もしょっちゅうでした。

 

僕に次なる大きな手段さえ見出すことが出来れば、

 

銀行から借り入れして

 

新たな一歩を踏み出すことも出来たのかもしれません。

 

でも僕には次なる手段が見いだせなかった。

 

少なくとも僕の中で「家具屋さん」という業種の未来は

 

霧に包まれ先が全く見えなかったのです。

 

しかしそれはひとえに僕自身の勉強不足と言えるでしょう。

 

同じ立場の後継の経営者たちには、それぞれの業界にとらわれず

 

新たな道を切り拓く人たちもたくさんいらっしゃいます。

 

だから僕は彼らを心から尊敬するしとても羨ましくも思います。

 

そういう意味で、

 

あれが僕の経営者としての限界点だったと思います。

 

 

 

あれから1年…

 

この1年、ひとりでいろいろとチャレンジし奮闘してきました。

 

だからあっという間の1年でした!

 

そして今思うこと。

 

僕は今の立場、環境がそもそもの性に合ってるんだなぁって

 

つくづく思います。

 

毎日の仕事が楽しくてただただ充実しています。

 

歌の仕事、動画の仕事、たれの仕事の3本柱全部が

 

絶妙にうま~く回って

 

それぞれにそれぞれの「存在価値」を置いていっている、

 

という実感が今はあるのです。

 

河村の手に掛かれば「楽しくなる、面白くなる、美味しくなる、幸せになる」

 

それを引き出すこと、生み出すことを何よりの会社の目的として

 

明確に掲げることが出来た今、同じ会社経営でも

 

やっと事業継承者から創業者に生まれ変われた気がします。

 

そしてたったひとりの会社は日々奮闘するのであります!

 

 

今でも人に「河村社長」と呼ばれますが、もう既に芸名のようで

 

「次長課長」や「高田課長」みたいなもんです(笑)。

 

ま、カワムランドの社長ではあるので間違いではないですが。

 

その前は「河村ちゃん」って呼ばれることが多かったです。

 

僕のごく親しい人は今でも皆そう呼びます。

 

今だと昔みたいに「河村ちゃん」って呼ばれるのが

 

一番合ってる気がしています。

 

 

占いもする中洲のオカマのママに言わせれば、

 

来年にかけて運気がマシマシになってくるんだそうですよ~。

 

都合の良いことは信じて生きて行きましょう!

 

 

参考出典『蘭ママの部屋』

 

 

 

 

【おまけ】

小学校一年生になったうちのチビを

 

朝たまに学校まで歩いて送ってあげてるんですが、

 

ちょっとした道中にもいろんなことを話します。

 

こないだはたまたま「うんち」の話になって、

 

で、うちのチビはいまだにお尻を自分で拭けなくって

 

いつも家のトイレから大声で招集がかかると

 

僕か奥さんが駆けつけるシステムになっています。

 

その話になったんです。

 

「もうさ、そろそろ自分でお尻拭けるようにならんと困るね」

「いや、無理!」

「そのうちパパも死んじゃうぞ、もうだいぶ年寄りなんだから」

「そうなん?」

「そうよ!パパもママも死んじゃったらもう誰もお尻拭きに

 来られんよ、どうするとね?」

 

「いや、天国から拭きに来てよ」

 

こんな他愛もない会話を秋晴れの空を眺めながら

 

息子と手をつないで歩いている自分が

 

ものすごく幸せに思えました。

 

一日一日を大事に生きて行こうって

 

こういう時に心から思えるんですね。