「二十二社巡り」松尾大社・京都府京都市西京区嵐山宮町にある神社式内社名神大社)で、二十二社(上七社)の一社。京都市西部、四条通西端に位置し、祭神は大山咋神 、中津島姫命 。 『延喜式神名帳において「松尾神社二座」と見えるように、松尾大社の祭神は古くから二柱とされている。

この地方に住んでいた住民が松尾山の神霊を守護神として祀ったのが起源とされる。その後五世紀頃にこの地に移り住んだ渡来氏族の秦氏が一族の総氏神として信仰した。大宝元年(701)文武天皇の勅命により、秦忌寸都理が現在地に社殿を創建したのが始まりという。祭神の大山咋神を祀る日吉大社東本宮。『古事記』によると、松尾・日吉には大山咋神が鎮座するという。祭神二柱のうち大山咋神は、『古事記』『先代旧事本紀』において、大年神と天知迦流美豆比売の間の子であると記される。この松尾大社の背後に「亀の井」による湧き出る霊泉を以て酒造りをすると腐らない伝説に、中世以降、酒造家から醸造祖神として信仰を集めている。