「河内史跡巡り」常楽寺・河内西国観音二十五番札所・昔大和川支流、郡川の里辺にある観音は霊験あらたかで、俗に川辺観音と称し、近郷の人々に崇拝されていました。 この十一面観音は御本尊阿弥陀如来の前立として安置されています。 それからずっと時代が下って、南北朝時代より念佛聖の道場となり、江戸時代元禄二年(一六八九)には本堂が再建されました。のち、秀伝和尚の時、融通念佛宗となり今日に至っています。寺内には、十一面観世音菩薩、木造の釈迦牟尼世尊・文珠普賢大菩薩・十六羅漢像が安置され、融通大念仏縁起・一巻、大きな釈迦涅槃之図(縦二四〇cm、横一六〇cm)一幅、大般若経六百巻などが所蔵されています。激動する歴史の潮流に翻弄され、無住の時代を経て来たため、失われたものも少なくないと聞きます。