『浪速史跡めぐり』法善寺横町と水掛不動・歌に小説に大阪南の名所は「法善寺横町と水掛不動」である。夫婦善哉で馴染みの細い路地は法善寺に続気、飲食店街が軒を連ね夜ともなれば人の賑わいは、何処からともなく法善寺「水掛不動」願掛け、願を込めて夜のネオンに消えて行く、浪速の風情である。今も夫婦善哉の店といっても、今では善哉(善哉)を出す店は少ない一人前と注文しても二杯分をお客に出す、それは夫婦で一客で一対のぜんざいを出す、縁起の意味で出していた。横丁の呼び名は元々法善寺の境内で露店をしていた飲食店が定着したもので昭和十五年に長谷川幸延「オール読み物で同名の小説があって、また浪速の小説家織田作之助の小説が法善寺横丁を有名にさせた。また水掛け不動と言えば法善寺の境内の苔生した水掛け不動で苔が覆いつくし実際の不動が見えない。</font>