今日は
『 辻井伸行 ✖︎ 加古 隆 ✖︎ レ・フレール
THE PIANIST ！ 』
のコンサート。
本当は７月に開催されるはずだったけど
熊本地震の影響で 今日になったものだ。
コンサート自体 それはそれは素晴らしいものだったが
わたしは演奏を楽しむ一方で
別のことも考えていた。
このコンサートのチケットを わたしは地震当日に買っていたのだ。
仕事を半日休み、朝早くから劇場の窓口に並び
やっと手に入れて、ルンルンしていた その日の夜
地震はおこった。
日常のすべてが非日常になり、悪夢に入り込んだような日々の中で
家族や友達と外食を楽しんだり
劇場で音楽を楽しんだりする日は
戻ってくるのかと不安になって 泣いた。
それから7ヶ月。
このコンサートを中止ではなく、延期にし、今日 開催するために
どれほどの人たちの努力と頑張りがあっただろう。
被災した劇場の復旧に携わった方
コンサートの企画・運営を担っている企業
スケジュールを調整してくれたアーチスト
そして
それぞれの体験とたくさんの思いを抱えながら
観客として ここにいる私たちのひとりひとり。
それらが合わさって 今の この瞬間があるんだと思うと、
なんだか 自然と涙が溢れた。
たくさんの人たちへの深い 深い感謝とともに
生の音を聞けるという幸せを、心の奥から味わったコンサートだった。