本日『高瀬舟』本番! | 『演じてミオーよ!歌ってミオーよ!』

『演じてミオーよ!歌ってミオーよ!』

芸能プロダクション 映画・舞台の製作会社 オフィス 川越 オフィシャルブログ

本日は品川区にあります

荏原文化センター大ホールにて

村山竜平の1人芝居『高瀬舟』、

本番がございました。



今回の公演は、

宝井琴調さんの講談と2部構成。



既に完璧にセリフが入ってる村山は

ゲネでも余裕、そして迫真の演技でした。




川越美男(カワゴエ ミオ)の『演じてミオーよ!歌ってミオーよ!』

(最終リハーサル中の村山竜平)



14時開演。



最初の演目はパパン、パン、パン、パン!

宝井琴調さん楽しい講談、

「出世豆腐」からスタート。



今回ご一緒させていただいた

四代目、宝井琴調さん

講談協会理事もお努めになる真打。



講談・・・

現代においては決して盛んな芸能とは言えませんが

琴調さんは氷川きよしさんとコラボするなど

最近は新しい潮流を起されてらっしゃいます。




川越美男(カワゴエ ミオ)の『演じてミオーよ!歌ってミオーよ!』

(張扇が似合う四代目宝井琴調さん)



続いての演目。



興奮する大勢のお客様の拍手に迎えられて

村山竜平が真夏にふさわしく浴衣姿で登場。





川越美男(カワゴエ ミオ)の『演じてミオーよ!歌ってミオーよ!』

(同心の羽田庄兵衞を演じる村山竜平)



今回、村山が挑んだ1人芝居は

森鴎外「高瀬舟」。



「高瀬舟」に登場する3人の男たち・・・

同心の羽田庄兵衛、

高瀬舟で護送される罪人の喜助、

そして兄の手によって殺される喜助の弟。



この三人を村山が巧みに演じ分ける。



まず羽田庄兵衛を物語のナレーション役に仕立て、

喜助役では少し声色を変え、

悲しみをさり気なく、

喜びを飾り立てずに淡々と語る。



唯一、喜助の弟役の時だけ感情的な演技を見せ、

三者の性格の違いを上手く演じわけて見せた。




川越美男(カワゴエ ミオ)の『演じてミオーよ!歌ってミオーよ!』

(喜助を演じる村山竜平)



“安楽死”とは

【殺人か!?】

【殺人幇助か!?】

それとも

【尊厳死か!?】




スイス、オランダ、アメリカ、ベルギーなど

積極的に安楽死を認める国が存在する一方で

日本では動物の殺処分時には認められているものの

人間に対してはまだ認められていない。



“反対か!?”

“賛成か!?”



今や医学の進歩、医療技術が発達し、

本人の意思に関わらず

患者の死期を伸ばすことが可能となった時代。




非常に難しい問題ですが、

誰もが直面しかねない問題です。



それにしても「高瀬舟」が発表されて

そろそろ100年近くなろうとしていますが、

逆に100年前に森鴎外という人は

“安楽死”という問題を小説のラストで




『オオトリテエに從ふ外ないと云ふ念が生じた』

オオトリテエ=Authority(権威)に従うより方法がない。




問題提起だけでなく100年経っても

何ら変わることのない日本の司法に対する

結論まで出せている所に非常に驚かされます。




川越美男(カワゴエ ミオ)の『演じてミオーよ!歌ってミオーよ!』

(重要な運搬手段だった当時の高瀬舟)



川越美男(カワゴエ ミオ)の『演じてミオーよ!歌ってミオーよ!』

(現代の復元された高瀬舟)




非常に重たい村山の芝居だったのですが

お客様が笑顔で会場を後に出来るよう

今回は特別ゲストとして舞台の最後に

コント山口君と竹田君が登場という

爽やかな演出が用意されていました。




お二人が披露されたのは「温泉旅館」というネタ。




私がお二人のコントを見るのは約20年ぶり。

どことなく、くりぃむしちゅーの香りがするのは

やはり付き人だった彼らが山口君と竹田君

芸風を取り入れたからでしょうか!?




お二人の微笑ましいコントのおかげで

皆さんが笑顔で会場を後にされていましたね。




そのお二人が出演する舞台があります。

2011年7月22日(金) 開場18:30 開演19:00 

場所:MAKOTOシアター銀座

「コント山口君と竹田君の江戸前寄席」です。



川越美男(カワゴエ ミオ)の『演じてミオーよ!歌ってミオーよ!』


川越美男(カワゴエ ミオ)の『演じてミオーよ!歌ってミオーよ!』


お二人のほのぼのとしたコントのせいか、

私の頭にこんな情景が浮かびました。




喜助の行動が是か非かは別として

遠島先で喜助に恩赦の御触れが出され

その後、故郷かどこかに戻った彼が

幸せに人生を全うし、

弟と同じお墓に入って眠っているといいな・・・と。




村山竜平の1人芝居『高瀬舟』は次回、

埼玉県久喜市で行われる予定です。




川越美男