ドンコはハゼのなかまで、頭が大きくずんぐりした体型をしています。

中型のハゼで15~18cmほどになります。

一般的なハゼは2つある腹びれが1つになり吸盤状になっていますが、

ドンコのそれは通常の魚のように2つに分かれています。

これは近い種のカワアナゴも同様ですが、こちらは河口域を生息地とする汽水魚のため、

用水路ではあまり見かけることはないようです。


ちぃさな浜辺の水族館のなんちゃって課長-ドンコ


ドンコも他の魚同様、用水路に流されてきたのですが、

魚食性の魚で、小魚や小エビなどを捕食して、しっかり生活しているようです。

夜行性のため昼間は、あまり見かけることがありませんが、

夜間はどこからか出てきて底でじっとしていたり側面にくっついていたりします。


採集するのには、エビ玉を使います。

川エビを採るための道具で、これが優れものでドンコや前回紹介したカマツカなどを

そっとおさえこんで捕らえることができます。

流れに逆らって泳ぐオイカワやカワムツなどにそっと近づいていき、

網に入れてキャッチすることもできるのです。


さて、ドンコですが、飼育に当たっては複数で飼うと必ずケンカをするので

狭い水槽では1尾しか飼えません。

魚食性で生きたエサしか食べないと解説した本もありますが、

オキアミやキビナゴもちゃんと食べてくれます。

ただ、調子に乗って与えすぎると急死することがよくあります。


臆病で人に慣れないかと思いきや、今飼育している個体は空腹時に私の姿を見ると

浮き上がってエサをねだるような仕種をします。


愛すべきドンコ。

用水路の清掃、底ざらえの時は水を止められて酸欠となり大量に死んでいるのかを見かけます。