◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇2010.5.23.


<やっぱり、教科書にもどりましょう!>
 
 応援団117&118は、特に5年生の算数に限って書いてきましたが、ちょっとややこしい話になってしまって・・・。
その間、おうちの人からのおたよりやお声を聞くなかで、私自身、大事なことを見落としていることに気がつきました。
 
 そうです!「やっぱり、教科書にもどりましょう!」ということです。
これは、どの学年にもいえることですね。特に算数。
 お子さんが「これ、わからん」と言ってきたとき、「教えて~!」と言ってきたとき、
「じゃあ、教科書はどんなふうに書いてあるかな?いっしょに見てみようか」と言って、教科書でもう一度復習するということです。

 もちろん、子ども自身が、授業中に質問したり、担任の先生に休み時間に聞くのが一番いいです。
 
 それができない場合、おうちの人が宿題の様子を見ていて「どうもわかってないようだな」と気づいたとき、そういうときは、是非いっしょに教科書にもどってもう一度復習してみましょう!
 そうすることで、子どもは授業を思い出し納得でき、親は子どもがどういうところでつまづきやすいか把握することができますよね。
 
 テストが返ってきたときなども、間違えた問題は教科書のどこの例題の部分を理解できていないかを確かめます。そして、教科書の例題をもう一度いっしょに解いてみる。
 また、自分で答えあわせができるドリルを使って練習してみる。
 このちょっとしたことで子どもはぐんと理解が進んだりするものです。そういうときは、是非お試しください。

 それでも・・・!それでもどうにもならないときは、塾でやります!

 そんな時間は普段なかなかとれないこともようくわかりますから。
 どうぞ遠慮なく「この子、ここらへんがわかってないみたいです」と教えてください。

 塾でその子の理解度にあわせて、復習プリントやドリル学習で復習していこうと思います。
 宿題をやっているなかで、「先生、わかりません」と自分で言ってきてくれる子もいます。私が見つけることもあります。

 そうやってしながら、家で、親子で、塾で、くり返し復習しながら見守ってあげたいなと思います。

 やっぱり、学校の授業でどうやって聞いてきたか、教えてもらってきたか、が一番大事になってくるということですね。

 担任の先生の指導方針にもよるでしょうが、それにしてもやっぱり基本は「教科書」だと思います。(特に算数)  

 ・・・授業をしっかり聞きましょう、ということですね。


<5年生の教科書を見せてもらって・・・>
 
 応援団117&118を書いていくなかで、「やっぱり教科書が大事だ!」と気がついた私ですが、私の手元には教科書がない・・・!ということで、お願いをして塾のときに借りて見せてもらいました。
 
 まず、驚いたのは、教科書が2冊ある!・・・

 普通の「上下」の教科書に加えて「22プラス」(22というのは平成22年度という意味でしょう)というのを見せてもらいました。

 「なんじゃこりゃ?」と思いましたが、よくよく考えてみると、来年度2011年度から学習指導要領が変わります。
 それにともない教科書も変わり、学習内容がこれまでより、先取りになってきます。

 例えば、今まで6年生で習っていた通分・約分が、今度は5年生でするようになる、ということですね。そのための移行措置というのがとられ、来年いきなり変わるのでなく、2009年度からちょっとずつ「新」のほうも入れながら変えていこうというのが、この「22プラス」なのではないか、と私は思いました。
 今は、「発展・補助教材」として。2011年度からは「22プラス」の内容がその学年の教科書に載ってくるということになるのでしょう。
 
 具体的に見てみると、分数のひきざんで「帯分数―真分数」の部分。
 5年上の教科書では、59ページに④で『「1と5分の2-5分の4」(読みにくくてゴメンなさい)の計算の仕方について考えましょう』としか載っていません。
 すぐ下の問題には、「1-3分の1」とか出てきてる。
 
 これは、たぶん④の解き方を授業の中で考え、「そういうやり方もあるね」という具合で進められているのでしょう。
 そう思って「22プラス」を見てみたら、2ページにさっそくそのやり方の説明が出てきています。
 
 帯分数を1だけ仮分数にしてやる「まことさん」のやり方と、帯分数を全部仮分数にしてしまってやる「りつこさん」のやり方と、「ふたりの解き方を考えてみましょう」みたいになっている。

 ここでは、「どっちでやってもよい」「りつこさんのやり方でやった後、答えの仮分数はそのままでよい」ということになっています。
 だから、計算ドリルの答えは、「帯分数(仮分数)」という形になっていることが、ようやくわかりました。
 (なるほど!それで答えがふたつ載っているのか・・・)
 (自分がやりやすい方法でよい、ということになりますね)
 
「どっちのやり方でもよい」ということは、教室の授業でもそのように「いろいろなやり方があるんだよ」「いろいろな方法を考えてみよう」ということのようですね。

 「考える力・読解力」を伸ばすというところがめあての新学習指導要領らしいです。
 
 教室では、子どもたちがいろんなやり方を考えることで相互理解、コミュニケーション能力を伸ばす、ということにつながるのでしょう。

 私も、現場を離れて、しばらく経ってしまったので、こんなことになっているとは思いませんでした。

 ま、これも時代の流れというヤツでしょうか。
 まだまだ勉強不足だなぁと思いました。
 勉強になりました!おかげさまです。

 このシリーズ、いったん終わりますね(疲れました(笑)

 ともかく・・・塾では、教科書をもとに、その子に合った「よりよい方法」を見つけていくことも取り入れていかなくては、と気持ちを新たにいたしました。

 遠慮なく声かけてくださいね♪


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


正直、「これでいいのか?」と疑問…。

5年生の、ぎっしり詰まった算数の単元に

「プラス22」には、6年生の単元がほとんど載ってきている。


これで現場はやっていけるのか?とちょっと心配…。

もちろん子どもたちが習得できていくのか、ということが一番心配…。


「ゆとり」から「考える力」への移行。

あまりにもの、180度転換!

「ゆとり」への移行も180度だった。

結局360度、もとにもどった感はいなめない。

「つめこみ」への後戻りではないか…。


それに影響を受けるのは、現場であり、一番は子どもたち…。




世論に振り回され、

言葉、形だけが変換されることによって、

子どもたちの、現場の、実態があとまわしにされている、の感はぬぐえきれない。




これでいいのか?




教育は、子どもたちの未来を築くもの。

その子どもたちは、人類の、未来の社会を築く。


大きな目的のために、

もっとしっかりと、大きく構えた ゆるぎない理想が必要ではないか。


確固たる信念のもとに打ち出される政策が必要ではないか。


さらには、その行政の責任を問う前に、

我々大人、ひとりひとりが、

もっと深く真摯に考えるべき教育の課題は、まだまだ多い…。





しかし、今の自分に何ができるのか…。






小さな一歩でも、今、踏み出すべきときなのではないか…。











… そう、思いました。









(o^-')b







$大応援団-ヒオウギ01