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(2007年12月7日の記事です)

応援団 NO.39 読み取るということ 



<読み取るということ>
子どもの「活字離れ」が言われてから久しいです。
そのこととも大いに関係のあるおたよりを、
「がんばる子」のノートでいただきました。
正直、私自身、ずーっと悩んできたことでもあります。
実は、「算数」での文章題での問題のことです。

『今日はちょっと「た~いへん』ということで、ノートに書かさせていただきました。
実は、学校からのプリントで文章問題がまったくできていないのです。
直して学校へ持って行かなくてはいけないのでコピーをとりました。
赤鉛筆で書いたところがペンで直したところです。たし算とひき算が文章になると全くわからないようで…。普通に計算は大丈夫みたいなのですが、文章になると…。
やっぱり文章問題も数をこなすにかぎるのでしょうか?
何度も、わからなかったら読み直してみようとかは言うのですが、なかなか…。
どう説明していったらいいのでしょう???』
という、ご質問です。

 実際どう答えたらよいのか、私自身悩みました。
今のところ、「間違えた問題をきちんと見直して、いっしょに直しながら考えてみるということが大事じゃないでしょうか。」
と答えました。すると、また今度は、高学年のお母さんからおたよりをいただきました。

『そろばんを習っているので、計算は自信があると思います。でも、文章題から式を作り、答えを出すのが・・・。読解力が弱い? その辺が少し心配です。』
 
 同じようなことを、私自身考えていたこともあって、ホントびっくりもしました。

そうなんです。
がんばり塾で、漢字は書けるようになってきた。
計算もとても速く正確にできるようになってきた。
そうした、目に見える「結果」は、その伸び方もわかります。
「集中力」もついてきているのは、そばにいればすぐわかります。
しかし、いざ、「読解力」「思考力」「読み取る力」・・・となると、これがなかなか難しいです。

私も頭を悩まされる部分でもありました。
そして、時期を待つかのように、今回の質問・・・。私は、これまでの経験からでも、なかなかきっちりとした「答え」?を見つけ出すことができませんでした。
おはずかしいかぎりです。

「いかに、子どもに、読み取る力をつけさせていくか。」
大変大きな課題をいただいた思いがしました。


 これまでにも、学校の研修で「読み取りの力」について研究したことはありましたが、「集団のなかで」「どう話し合わせるか」・・・ということに終始して、わりと一人一人の「読解力」ということまでは突き詰めてしてこなかったように思うのです。
スキルの部分はおいてかれていたように思います。(私の不勉強かもしれません)
 さっそく、身近にある書籍を開いてみましたが、どうも「読書の習慣をつけましょう」ということに終わってしまっているように思いました。
それができないから困っているのに・・・。
自分でどんどん本を読んでいけるような子は、やはり読み取る力がついているなと感じることができます。
 ちょっと古いですが、一時期、有名になった「本当の学力をつける本」(陰山英男・著)でも、
「さらに大切なのは読書の習慣をしっかり身につけることです。
~中略~
家庭でもいい本を読ませるようにそれとなく勧めることも必要でしょう。
どんな本がいいかについては、そうした本を紹介する本や、塾や通信教育などからも推薦されたりしているものです。
それらを参考にするといいでしょう。」

 って、おいおい!まかせっきりかよ・・・。
頭をかかえてしまいます。
 そんな折に、これまた偶然かもしれませんが、ある人の紹介で、「速読」というのを教えてもらいました。塾でやっているそうです。
パソコンで「何倍速」の速さに指定して、イヤフォンでその朗読を聴きながら、実際の本を目で追いながら読むというやりかたです。
その効果については、
「読むことが好きになり」
「読む速さが速くなり」
「楽しくたくさん読むようになり」
「読む力、聞く力がぐんと伸びる」
というものでした。
そして、「読解力」「集中力」が伸びる、と・・・!
聞いただけですので、どの程度の効果がどの子にもみられるのかなど研究の余地はあると思います。高価なものですので、塾への導入はまだ決めかねている状態です。


 でも、聞いただけですが、その効果は少し期待できるのではとも思っています。
その塾がやり始めたら、個別授業よりそちらの時間のほうを優先させてお願いにくる保護者や、
「もっと読みたい!」
という子どもからの声が多い、と言っていました。

 私も実際に見学、体験して、その効果を確かめたいと思いますが、
今、私たちが求めている「読解力」「読書力」「思考力」ってのは、
ひょっとしたら、こうした「力」をめざしていたのではないか、と。 
この件については、今後考えていくだけの値打ちはあるかなと期待をしてよいかなと思っています。
 とにかく、私も、
「読解力を子どもにつけさせるにはどうしたらよいのか?」
という課題に、もう少し突っ込んで考えていきたいと思っています。
何か、参考になる書籍、本、いろいろな方法などありましたら、ぜひ教えてください。

「文章題は、まちがえたのをきちんと直して・・・」
ってことで済ませてよいものかどうか。
「読み取る力」をつけるためには「本を読む」しかないのか。
もう少し突っ込んで、いっしょによい方法をさぐっていきたいと思います。
ご意見、感想、お待ちしています。よろしくお願いします!


正直、この「応援団」を書いている頃は、「読解力、読みとり、読書・・・」で、頭がいっぱいになっていたのを思い出します。
何かにとりつかれたかのように一生懸命になっていました。
また、みなさんからもいっぱいコメントいただいて、考えさせられました。
とってもよい勉強になったと今でも思っています。
その節は、本当にありがとうございました。

応援団長より



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結局、私は、この「速読」は、導入しませんでした。



3ヶ月ほど体験しましたが、

宿題に追われて、時間がとれず、そのまま・・・。


高価なものであったし、

今の「がんばり塾」のめざすところとは

ちょっと違う気がしたからです・・・。

「先生、もうあの本のヤツはしやんの?」

という声は、ときどき今でも聞きますけどね・・・。





つい先ごろ、ペタでお知り合いになった方のブログに

まさにこの「読解力をつける」というテーマで

数々のスキルを紹介してみえました。


それを読んでいくなかで、(まだまだ途中ですが)

「まだまだ私も勉強不足だなぁ」と

思い知らされました。


がんばり塾とは、

ハード面もソフト面も違いはありますが、

「育てる」というところでは同じ・・・!


いろんな考え方、方法を

いろんな側面からみていける

広い視野をもちたいな、と思いました。



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