今朝、党本部で外交・国防合同会議が開かれ、中国の東シナ海への防空識別圏設定について、政府からの説明を聴き取り、議論が行われました。私が発言した主な論点は次の通りです。


 【認識】今回の防空識別圏設定の動機は、日本への牽制だとか、安倍政権を首脳会談に引き込む材料にするとか、そんな付け焼き刃なものではない。人民解放軍の長年にわたる軍備拡張の結果として、中国軍部が日本の自衛隊に対して自信を深めていることが背景にある。いまや日中の戦闘機勢力はほとんど拮抗してしまった。航空自衛隊が保有する最新鋭のF-15改修型はおよそ百機であるのに対し、中国空軍の最新鋭Su-27は百二十機程度で、これからさらに増える見込み。このような軍事情勢の変化を踏まえたのが、今回のADIZの設定であると考える。



【疑問】十月二十四日・二十五日に中国共産党政治局常務委員七人全員が出席した重要会議「周辺国外交工作座談会」で、「周辺国との良い関係は中国経済の発展に重要である」との認識が習近平国家主席から示されたばかり。今回のADIZ設定はその認識と合わないのではないか。いったいいま、中国の内部で何が起きているのか。


【対応】

1.これは日本一国だけの問題ではない。アジア・太平洋地域全体の不安定要因を中国が自ら引き起こしたことになる。よって、日米だけでなく、多くの国や地域と連合して、中国の防空識別圏設定を撤回させなければならない。

2.一連の中国の軍事脅威に対応するためには、自衛隊の装備や人員の拡充を「防衛計画大綱」の見直しに反映させなければならない。