クリード チャンプを継ぐ男 | カツヤハダオカ映画ブログ
クリード チャンプを継ぐ男
(Creed) 2015年 米
 ★★★★★★★★★★ 10点
 今年ベスト!アツさ、熱量が半端じゃない!

スタッフキャスト
 監督/原案/脚本ライアン・クーグラー
 脚本:アーロン・コビントン
 音楽:ルドウィグ・ゴランソン、撮影:マリス・アルベルチ
 編集:マイケル・P・ショーパー、クローディア・カステロ
 出演:マイケル・B・ジョーダン
   シルベスター・スタローン

   テッサ・トンプソン、フィリシア・ラシャド
   アンソニー・ベリュー、グレアム・マクタビッシュ
   リッチー・コスター

感想
 昔のロッキー映画ファンにベタベタする映画じゃなくて、
 ちゃんと今の新しい映画になっている!
 これが超偉い!音楽に「今」を感じる!

 それでいてロッキー映画のキモもしっかり押さえている。
 その一つはロッキーは試合で勝つ話ではなくて、
 自分に勝つ話であると言うこと。

 今作の主人公は一見仕事で昇進もして
 不自由なく暮らしているように見えるけど、隠し子である
 ことから自分のアイデンティティーを失っている。
 そんな男が父の名前クリードを背負って
 リングに立ち、自分のアイデンティティーを確立する物語。

 劇中の言葉を借りて言えば
「鏡の中の自分に勝つ物語」であるということ。

 もう一つのロッキー映画のキモはトレーニングシーン
 だと思うのですが、
 今作のトレーニングシーンのアツさがまた半端じゃない!
 トレーニングシーンが凄くて圧倒されて、
 ずっとで口が開いたままでした。

 ロッキーの感想の時に書いたロッキーの
 シルベスター・スタローンは桐島、部活辞めるってよの
 野球部のキャプテンのその後の姿なのでは説

 そんなことを感想を書きながら思い出したらまた新たな説が。
 アドニス・クリードは桐島の宏樹のその後の姿なのでは説
 つまり、回りからは恵まれていると見られているけど、
 自分では決してそうは思っていない。
 そしてそのギャップに自分自身苦しんでいる。

 クリードはその想いを自分のやりたいこと、
 つまりボクシングに昇華させて
 自分のアイデンティティーを確立する。
 宏樹は桐島、部活辞めるってよのラストシーン、
 何かをすることに意味なんかいらない。
 自分が好きなことをやればいいんだ。と気づいたのか
 野球部が練習しているグラウンドを見る。

 なのでアドニス・クリード=桐島の宏樹のその後

 アバンタイトルの独房に入れられた
 少年が俺のお父さんの名前は?
 タイトルがCREEDと出る編集から、
 そのすぐ後に映るマイケル・B・ジョーダンの
 圧倒的な説得力を持つボクサーの肉体。

 この映画始まってからの数分で一気に映画に入り込めた。
 マイケル・B・ジョーダンの肉体がマジで凄い!
 ロッキー新章やるからにはあそこまでやるしかない!
 という覚悟を感じる。

 百円の恋の安藤サクラの肉体が可愛く見えるレベル。
(百円の恋の安藤サクラマジで凄いですよ。
 そして生で安藤サクラ観ると超可愛いですよ!本当に!)
 周りからは恵まれているようにみえる主人公というのも
 品があるマイケル・B・ジョーダンに合う役で良い。

 ボクシングシーンも凄く良くて、恥ずかしながら
 一度コンランのパンチをスクリーンの前の自分が
 避けていました。
それくらい映画に入り込んでいた。

 以下良かったシーンを列挙
 Youtubeで父親とロッキーの対戦動画を
 観ながらのシャドーボクシング、

 レオとの対戦のワンカット長回し、
 家で観てた映画が
007スカイフォール
 セックスシーンの後に映る性的メタファーの亀、
 クリードのトレーニングシーンに圧倒された。
(特にバイクのあんちゃん達と走っての咆哮)
 アポロ・クリードと同じ星条旗パンツ!
(CREEDとJOHNSONの名前が入っている気の利きよう)
 チャンピオンコンランの入場シーンの炎!
 ロッキーのテーマのアレンジで焦らされてからの
 正真正銘のロッキーのテーマが流れるタイミングも100点!

 クリードを演じるのがクロニクルやフルートベール駅での
 マイケル・B・ジョーダンということは知ってたのですが、
 監督もフルートベール駅でのライアン・クーグラー
 とは知らずに観てました。
 クリードコンビのフルートベール駅でも
 超良い映画なのでオススメです!フルートベール駅で感想

 本当に凄い映画で、傑作と言ってもいいのでは。
 普通に今年ベスト映画の可能性がある。
 是非もう一回観に行きたいと思っております。

 そしてロッキー映画のキモはとか偉そうに行ってますが、
 ロッキー1しか観たことないのでロッキーシリーズも観たい。
ロッキーを観る際は是非荻昌弘先生の映画解説を聞いてから
 ロッキーを観ることを強くお勧めします!

 あまりの映画解説の素晴らしさに感動してクリード観てから
 3日経ちますが毎日10回以上聞いております。

 町山智浩さんのロッキー新章のクリードが
 どうして始まったのか?という解説も素晴らしい。


 字多丸師匠のクリード評の
 全てが終わってから生まれてきた世代のコンプレックスの話。
 偉大な時代は全て過去であって、
 全てYoutubeにアーカイブされた映像でしかない。
 Youtubeを観れば全てがすむ世代なのかもしれないけど…。
 という話がとても素晴らしい。

 この三人の解説が素晴らしいのも、
 ロッキーそしてクリードという映画に
 それだけ人をアツくさせるものがある
 と言うことだと思う。

 今自分もロッキー、クリードが相当きております!
 荻昌弘、町山智浩、字多丸の話に涙!
 もっともっとヒットして良い!
全員観に行け!

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 ロッキー「新章」始まる。