そして父になる(Like Father, Like Son) 2012年 日本
★★★★★★★★☆☆ 8点(9点??)
映画的な要素が散りばめられた名作!!
スタッフキャスト
監督/脚本/編集:是枝裕和
製作:亀山千広
撮影:瀧本幹也
出演:福山雅治、尾野真千子
真木よう子、リリー・フランキー
受賞歴
第66回カンヌ国際映画祭審査員賞
第61回サン・セバスティアン国際映画祭観客賞
あらすじ
息子を取り違えられた二つの家族。
血のつながりか、共に過ごした時間か。
ついに息子の交換が決まるが…。
感想
福山サイドの影演出!!
画面が暗い。過度に人物にかかる影。
一見パーフェクトで、幸せに見える家族が
一番深いところではどこか繋がって無い感じ。
夜空に浮かぶ明かりのついた部屋と
両家の対照的な家庭の描き方。
車、家、生活環境の違いからくる考え方の違い。
ピアノの軽快で不穏なBGMが
アレクサンドル・デスプラっぽい。
予告でも映る象徴的な階段に代表されるように、
遺伝子の二重螺旋構造を連想するモチーフが登場。
会議でのスパイラルタワー、直したロボットが回る。
公園の遊具の回って遊ぶ奴もそういう意図かな。
深読みし過ぎか!?
いやでも、意図的な演出かなと思う。
この螺旋階段はレオン、ガタカ
を思い出す。
福山雅治の嫌な感じだからこそ、そして父になる。
その段階が2段階になっているのが良かった。
子どもと時間を作らなかった男が、実の子と遊ぶ。
ついに父になったか。と思ったら真実を吐露し謝る。
謝らなくて良いのに…。
そしてカメラを観る良多、
知らなかった子どもの愛を知る。
主要キャスト4人と子どもの配役が完璧。
リリー・フランキーは俳優じゃないんだけどなー。
圧倒的な人間的魅力による凄み。
着てるユニフォームがセルティックスのロンド。
これもレイカーズじゃなくてセルティックス。
福山家はレイカーズだろうから
唯一気になったのは、取り違えが
故意であって欲しく無かった。リアル感が…。
静かで淡々として乾いた感じが誰も知らないっぽい。
是枝監督の作家性かな。
取り違えものといえば当然チェンジリング 。
台詞
負けた事無い奴は、
コピー
6年間育てた息子は、他人の子でした。