義援金の取扱いについてQ&Aにまとめました。
Q1 義援金団体等へ支出した義援金等
Q2 取引先に対する売掛金債権の免除
Q3 被災者に対する自社製品の提供
Q4 取引先に対する災害見舞金
今回は、Q2についてお伝えします。
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Q2 : 当社の取引先である甲社は、東日本大震災により本社家屋が半壊し、
復旧作業をしているところです。そこで、当社は復旧支援のため、甲社に対する
売掛金105,000円(うち消費税額等5,000円)の全額を書面により債権放棄しました。
この場合の会計処理と法人税の取扱いを教えてください。
A :
(1)会計処理
ご質問の債権放棄をした場合の会計処理は、次のようになります。
(売上値引) 100,000 / (売掛金) 105,000
(仮受消費税等) 5,000 /
借方の勘定科目は「売上値引」ではなく、費用の勘定科目で処理することもできます。
その場合であっても、消費税では「売上げに係る対価の返還等」に該当しますので、
「仮払消費税等」ではなく「仮受消費税等」で処理します(消法38①)。
(2)法人税の取扱い
法人が、災害を受けた取引先に対してその復旧を支援することを目的として災害発生後
相当の期間内に売掛債権の全部又は一部を免除した場合には、その免除したことによる
損失の額は、寄附金及び交際費等に該当しません(法基通9-4-6の2、措通61の4(1)-10の2)。
したがって、ご質問の債権放棄をした金額(消費税抜100,000円)は、全額損金の額に算入
(益金の額から控除)します。