西国巡礼紀行 -観音正寺・三室戸寺-
秋のご開帳の季節がやってきました!
西国三十三所でも各地で秘仏公開が始まっています。
((観音正寺)) 第32番札所
滋賀県安土町の観音正寺(かんのんしょうじ)です。
平成5年の原因不明の火事で本堂も本尊も焼けてしまいましたが、
平成16年に新しい本堂・本尊が完成し、今に至っています。
歴史を感じないことはなくて、趣があり癒しを感じるお寺でした。
香木の白檀(びゃくだん)で出来た新しいご本尊も素晴らしくて、
本堂の中はお香として焚かれた白檀の香りに包まれていました。
…ただ、それにしても行くまでが大変だった…。
バスなどを利用される方、足を鍛えておくのをオススメします。
何気なく通り過ぎようとしましたが「参道」ではなくて「山道」!!
「サンドウ」であり「ヤマミチ」ですか!
確かに標高400m以上の繖山(きぬがさざん)ですから、
けっこうな坂道は覚悟したものの……。
でも、半分くらいは石がごろごろ、土が露出…。
背の低いササやススキに足元を取られ、頭上にはジョロウグモの巣が…!
しかも!
ときおりイガグリ爆弾が大量にしかけられているだなんて!
秋の風情を感じつつ、足元の危険も感じました。
ま、そんなこんなで山道を登ること45分。
タクシーやマイカーで来られる方の駐車場にたどりつくと、
そこからは整備された坂道が続きます。
その道に両脇にあわせて30くらい、
ひとことの教えが書かれていて、ちょっと楽しかったです。
(小さな冊子になって、寺務所で販売もされていました)
さわやかで落ち着いた雰囲気に包まれていました。
観音さまに人魚がお祈りしている珍しい像もありました
かつては「人魚のミイラ」もあったそうですが、
平成5年の火事でこれも焼失してしまったそうです。
東海道新幹線も見え、お寺の方のお話によると、
ときおり(10日に1回)、「ドクターイエロー」(検査用列車)も走るんですって!
(僕、走ってるのは1回しか見たことがありません…)
ヨシだんごとお茶をいただきました。あの草の、ヨシです。
ヨモギのような強い香りもなくて、食べやすい。
こんなふうにおいしい食べ物になるんですね。知らなかった!
蒲生におでかけの際にはぜひ探してみてください。
((三室戸寺)) 第10番札所
続いて、京都府宇治市にある三室戸寺(みむろとじ)。
アジサイやツツジのお寺として有名ですよね。
夕方前ののんびりした時間、参拝の方も大勢いらしていました。
こちらの秘仏本尊は83年ぶりのご開帳。お会いしてきました。
落ち着いてやさしく黒光りする金銅の観音さまでした。
観音正寺の山道で足を酷使しただけに…
この石段を見つけた時は、ため息が…。
疲れも吹き飛ぶものです。
境内は荘厳、どっしりとした佇まいでした。
次はツツジやアジサイの季節に訪れたいものです。
秋の装いを随所で見かけた今回の小旅行でしたが、
実は驚いたことがひとつ。
どちらのお寺でも、10月初旬のこの時期にセミの鳴き声が響いていました。
ツクツクボウシの鳴き声は両方のお寺で、
観音正寺ではミンミンゼミの鳴き声も、です。
どちらも比較的遅い時期まで鳴いているセミなので、
この時期に山で鳴き声が聞こえてもおかしくはないですが、
アカトンボが飛び秋明菊が咲きそろう中で
聞くセミの鳴き声は、なんだか不思議な感じがしました。
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