香川伸行 | ☆大 辞 典☆

香川伸行

香川 伸行(かがわ のぶゆき、 1961年12月19日 - )は、大阪府大阪市西成区出身(徳島県生まれ)の元プロ野球選手(捕手、内野手)。

野球選手としては非常に大きな体格で、水島新司の野球漫画『ドカベン』の主人公・山田太郎に似ていたことから、ドカベンの愛称で呼ばれた(プロでは本名で登録していたが、マスターズリーグでは「ドカベン」を登録名にしている)。→


来歴・人物
浪商高校で牛島和彦とバッテリーを組み、高校3年の選抜高等学校野球大会で準優勝。同年の全国高等学校野球選手権大会にも出場し、3試合連続本塁打を放つなどの活躍を見せたが、惜しくも準決勝で敗退。当時の体格は身長172cm、体重95kgであった。鈍足で肩も強肩とは言えず捕手としての評価は賛否両論がありながらも、1979年ドラフト2位で南海ホークスに入団。1980年のプロ初打席ではボールカウント0-3から日生球場レフト場外への特大本塁打を放った。

1983年には規定打席に達しなかったものの打率.313、15本塁打でベストナインに選出された。しかし太り過ぎにより成績が下降。体重が130kgを超えたと報じられたこともあり、球団も減量のための様々な策を採り、毎シーズン野球がオフの時期になると、きまって減量に取り組む香川の姿が報じられた。

1989年、球団名が南海からダイエーに変わったシーズンを最後に27歳で現役を引退。太りすぎによる膝の故障も伝えられたが、太っても打撃技術には影響が無かったことから「さすがドカベン」と言われる。ちなみに現役時代、三塁打を1本、またセーフティバントも成功させている。また通算8盗塁もマークしている。

引退後はRKB毎日放送・日刊スポーツの野球解説者を務めたり、水島新司がパッケージをデザインした讃岐うどんの通信販売も手がけた。プロ野球マスターズリーグの福岡ドンタクズには「ドカベン」の登録名で参加。長男の在学していた中学校の野球部コーチをしていたこともある。

現在は福岡市博多区中洲で居酒屋を経営する傍ら、福岡県粕屋町で野球学校を開校。佐渡ヶ嶽部屋の力士からロッテオリオンズで活躍した市場孝之ら元プロ野球選手もコーチとして参加している。

また、2005年11月30日に福岡県に拠点を置き、自身が監督を務める社会人野球チーム「福岡ミサキブラッサムズ(現・福岡オーシャンズ9)」を結成した。総監督には福岡出身の歌手である森口博子が就任、コーチは元ロッテの市場孝之が務めていた。生花装飾業「美咲」(本社・福岡市)が資金援助していたが、2006年をもって撤退、香川も森口、市場と共に退団した。


タイトル・記録
ベストナイン1回(1983年・捕手)
初打席・初本塁打(当時史上14人目) 1980年7月8日近鉄戦(日生) 井本から左越ソロ


現在の出演番組
ザ・プロ野球
RKBエキサイトナイター


エピソード
当時から強打とその体形、ユニークなキャラクターで抜群の人気があり、有名な逸話として本塁打を放った試合後のインタビューで「打った球はどんな球(球種)でしたか?」と聞かれ、(指でボールの形を示しながら)「こーんなくらいの大きさの小さい白い球です」と言ったという話がある(このことは現在でも明石家さんまがネタにしている)。
新人時代の1980年、カシオの時計付き電卓「カシオメロディ」のテレビCMに出演した(藤原満が共演)。当時、南海の選手が全国ネットのテレビCMに出演することは珍しく、その頃の香川の知名度を示している。
1986年には打撃を生かすために三塁手に転向。守備面では思ったよりも無難にこなしたが、逆に打撃面が低下して二軍落ちした。その際に、F誌が取材・記事掲載を球団に依頼し、球団は「二軍で汗を流すドカベン香川」ぐらいの記事になると思って許可したところ、実際に誌面に掲載されたのは「二人前のトンカツをペロリ 大食漢ドカベン」であった。
そのシーズンは、唯一のレギュラークラスの捕手であった吉田博之が次打者席でファウルボールを受けて骨折したため、香川が捕手として起用されることとなった。
1987年シーズン終了後、離婚などの原因もあり精神的に不安定になっていた為過食に陥り、体重は130kgにまで増加してしまった。当時監督の杉浦監督は「選手生命以前に、人間として命にかかわる」と判断し、球団命令でダイエット入院をすることになった。2ヶ月の入院で100kg近くにまで絞り込む事に成功したが、1988年シーズン終了後には元に戻っていたという。
RKB解説者時代は、キー局であるTBSが番組改変期に放送する「オールスター感謝祭」に、TBS専属ではない系列局解説者としては唯一出演していた。番組中「赤坂5丁目ミニマラソン」のコーナーになると、司会の島田紳助から「ドカベン、久々に走ってみんか?」などとおちょくられていた。
2003年に「さんまのまんま」に出演した福本豊が、「現役時代に球場で聞いた観客の野次の最高傑作」として、「オーイ香川!来年は日本ハムにトレードやで!選手としてちゃうで、商品としてやで!」と語っていた。
元プロスポーツ選手でありながら、テレビのバラエティ番組の企画「運動神経の悪い芸能人決定戦」に一般のタレントと一緒に出場したことがある。
長男は福岡工大城東高校野球部に所属し、2006年の第88回全国高等学校野球選手権大会に出場し現在は、三重中京大学の野球部に所属している。
独身時代自転車で大阪球場へ通勤していた事がいまだにネタにされている。



出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』  →


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