植田まさし | ☆大 辞 典☆

植田まさし

植田まさし(うえだ まさし、本名:植松正通(うえまつ まさみち)、1947年5月27日 - )は日本の男性漫画家。都立田園調布高校を経て、1969年、中央大学文学部哲学科卒業。東京都世田谷区で生まれ、香川県木田郡三木町で育つ。4コマ漫画作家。代表作は『コボちゃん』、『かりあげクン』など。→


来歴
大学卒業後、カメラマンを目指して東京写真専門学院に通うが、 「志なかばで性格的に不向きだと判断した」ために中退。 兄の学習塾を手伝いながらギャグ漫画を書き始める(フリテンくん海賊版のプロフィールより)。

1971年、「ちょんぼ君」(週刊漫画TIMES)でデビュー。1982年4月1日から読売新聞朝刊に「コボちゃん」を連載。同作品は、2004年12月1日付から、日本の全国紙の4コマ漫画で初めてカラー化(海外衛星版は除く)された。

他作家から「4コマ漫画の巨匠」と呼ばれている。


特徴
基本的にカラーページ以外ではスクリーントーンは使用せずに服の模様などは手書きで描く。
黒髪ではない女性を描く時側頭部に髪の流れを表すと思われる格子模様を描く、眼鏡の中に目が描かれていない人物はちょっと変わった人という設定である、などの特徴がある。
また、サラリーマンが主人公の作品(『おとぼけ課長』を除く)では、メガネでヒゲを生やした課長、ハゲ頭の社長、主人公のイタズラを傍観するメガネの同僚社員の登場が定着している。
「ンモー」「ピエー」等、独特なセリフがいくつか見受けられる。
初期フリテンくんやのんき君などに見られるように、初期は下ネタや毒のある作品が多かったが、コボちゃんの連載を開始した頃から少しずつ毒が薄まり、近年は「コボちゃん」や「おとぼけ課長」などほのぼの系作品が主流となった為、初期とはかなり作風が変わっている(「かりあげクン」も初期は下ネタが描かれていたが近年は殆どない。また、植田まさし作品の中でも最も「ほのぼの色の強い」『にこにこエガ夫』は、初期植田作品と全く別物と言って良いほど作風が違う)。
ファミリー向けの作品が多い事から一般常識などのいわゆるあるあるネタが多い。しかし、中には事実とは違うネタもいくつか存在する。


受賞
第28回(1982年)文藝春秋漫画賞受賞。『フリテンくん』『まさし君』『かりあげクン』
第28回(1999年度)日本漫画家協会賞受賞。『コボちゃん』『おとぼけ課長』


作品リスト
コボちゃん(読売新聞朝刊連載中・単行本は芳文社)
かりあげクン(現連載「まんがタウン・週刊大衆(双葉社)」「旧連載 Weekly(週刊)漫画アクション(双葉社」)
おとぼけ課長(まんがタイム(芳文社))
のんき君(漫画パンチ(芳文社))
フリテンくん(まんがライフ(竹書房))
おたかぜ君(別冊週刊漫画TIMES(芳文社))
らくてんパパ(講談社)
まさし君(週刊漫画TIMES(芳文社))
にこにこエガ夫(まんがライフ(竹書房))
キップくん(漫画プラザ(辰巳出版))
すっから母さん(週刊読売(読売新聞社)・まんがタイムファミリー(芳文社・傑作選))
新フリテンくん(まんがライフ(竹書房))
女刑事マキ(週刊読売(読売新聞社))


アニメ化・ドラマ化された作品
フリテンくん(アニメ映画、『じゃりン子チエ』と同時上映)
のんき君(テレビドラマ、フジテレビ系、「月曜ドラマランド」枠、全3回)
まさし君(テレビドラマ、フジテレビ系、「月曜ドラマランド」枠)
キップくん(テレビドラマ、フジテレビ系、「月曜ドラマランド」枠、全2回)
かりあげクン(テレビアニメ、フジテレビ系、東映動画制作、レギュラー版全59回+SP版全1回)
コボちゃん(テレビアニメ、読売テレビ製作・日本テレビ系、エイケン制作、レギュラー版全63回+SP版全4回)
すっから母さん(テレビドラマ、テレビ東京系列)
DVDソフト化されたのは2007年現在、2006年12月15日に発売された「フリテンくん DVD-BOX」のみで、その他の作品はDVDソフト化されていない。


逸話
高校時代ラグビー部に所属しており、1977年に創設されたクラブチーム「ぜんかいビアーズ」の発起人の一人である。
マクドナルドのトレーマットに4コマ漫画を掲載していたことがある。
2007年に竹屋からパチンコ機『CRフリテンくん』が発売された。
最近は不定期で作者の過去作品を再収録した傑作選『まるごと植田まさしタイム』やコンビニコミックスでの廉価版が芳文社から発売されている。現在連載中の「コボちゃん」、「おとぼけ課長」の他、「すっから母さん」、「のんき君」、「まさし君」の廉価版や同時収録として、「キップくん」「おたかぜ君」も掲載されている。
また、「かりあげクン」は双葉社発行誌で連載中のため、双葉社の廉価版レーベルから独自に刊行されている。しかし、「にこにこエガ夫」や「らくてんパパ」は傑作選や廉価版は刊行されていない。
帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)のオフピーク通勤のポスターを描いたこともあった。また、秋田県六郷町(現・美郷町)では彼の手になる「ユウちゃん」というマスコットキャラクターが登場している。「ユウちゃん」は町の名所である六郷湧水群にちなみ名付けられ、コボちゃんの秋田の親戚という設定になっている。
45歳の時になって禁煙に成功した。それまでは1日2箱吸っていたが、ある時走ろうとしたら全く走れなかった事をきっかけに禁煙を決意したと言う。
読者の前で顔を出した事は全くと言っていいほど無かったが、2004年に読売新聞連載の「コボちゃん」が連載八千回を迎えた時は、同新聞のインタビューで初めて顔を露出した。



出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』  →


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