浅草キッド | ☆大 辞 典☆

浅草キッド

浅草キッド(あさくさキッド)

ビートたけし作の小説のこと。たけしのストリップ小屋での下積み一代記。
ビートきよしとの漫才コンビ結成の顛末、2人の師匠で芸人の深見千三郎の半生を描いている。天宮良および水道橋博士主演でTVドラマ化されている。
ビートたけしの楽曲タイトル。2002年に福山雅治がカヴァーし話題になった。
玉袋筋太郎と水道橋博士の漫才コンビ。本稿で説明する。コンビ名の由来は後述。

浅草キッド(あさくさキッド)は、日本の漫才コンビ。オフィス北野所属。たけし軍団に在籍。 →


メンバー
水道橋博士(すいどうばし はかせ)
玉袋筋太郎(たまぶくろ すじたろう) - 芸名が下ネタで付けられていることから、NHKの番組やゴールデンタイムにはふさわしくないという理由で「玉ちゃん」「知恵袋賢太郎」や本名の「赤江祐一」名義で出演することもある。


概略
ビートたけしの追っかけをしていた東京都出身の玉袋は、当時たけしの食事に連れて行ってもらえる、追っかけ界では有名なエリートだった。岡山県から上京して同じく追っかけをしていた博士は、玉袋の待遇に嫉妬していたという。たけしはテレビ番組で「浅草キッドとはたけし軍団に入る前の頃の方が多く会話をした」と述べている。

1986年、毎週『ビートたけしのオールナイトニッポン』終了後にスクーターで追跡し、ビートたけしに弟子入り志願を繰り返すも成就しない日々が続いた。同じようにレギュラーの志願者が5、6名集まった所で顔を覚えられたダンカンの発案で「ぷらぷらしてるならたけし城に出てみろ」と機会をもらい、たけし城に一般参加者に混じって出演していた(入門ではなくあくまでたけし城に出る機会を得たのみ)。

この頃、自ら志願し浅草フランス座に修行中であった大阪百万円に味を占めた当時の支配人・岡山が、これを「たけしに頼めば若い奴を安く使える」と考え、昔のよしみで「もっと若い奴がいるならうちで修行させないか」とたけしに打診する。江戸っ子で断る事が出来ないたけしは、軍団セピアを中心に浅草フランス座での修行を促すが、大阪百万円から窮状を聞いており全員拒絶。誰なんだ吉武だけは「行かないとクビだ」と言い渡され、決定。まとまった人数にならず困ったたけしは、彼ら弟子入り志願者を思い出し、たけし城のロケ中に呼び出し「ぷらぷらしてるなら浅草に行け」と強制的に6名を住み込み前提でフランス座行きを言い渡す。その際、これらのメンバーに東京キッドブラザースを揶揄した“浅草キッドブラザース”と命名した。この年末にフライデー事件が発生するも、これをテレビのニュース番組で知る事になる(大阪百万円はこの頃修行完了として軍団へ復帰していた為、事件に参加)。→

1987年、たけしの許にいれば安易にテレビに出られると考えていたメンバーは、浅草で地獄を見る。昼はストリップ劇場、夜は岡山経営のスナックに駆り出され、ろくに睡眠も取れなかった。さらには、支配人・岡山は修行の名目をかさに着て、賃金もまともに支払わない。(日給1000円で時給換算すると60円くらい)「話が違う」と、メンバーは次々に脱落。この状況を打開するため、博士と玉袋は“浅草キッド”を名乗り、コント赤信号の渡辺主催(当時)の“新人コント大会”にコンビで出演を試みる。しかし、厳しい状況に耐えかねた博士は、たけしに現在の理不尽な処遇を直訴。状況を全く把握していなかったたけしは、支配人・岡山の所業に激怒。全員をフランス座から引き上げさせる。博士と玉袋は、たけし城にのみ出演しながらコンビ活動を継続。ライブハウスではバナナパワー等にも出演をし、精力的に活動を行う。

1989年、渋谷109スタジオで初の単独ライブを行う。1990年にはたけしの口利きで、作家の高田文夫が構成作家を務めるテレビ朝日の番組『ザ・テレビ演芸』の「飛び出せ笑いのニュースター10週勝ち抜きシリーズ」に出場。10週勝ち抜き、第5代目(最後の)チャンピオンになる。[1]そして、1991年にはテレビ東京の番組『まねまね天国』で5週勝ち抜いてチャンピオンになるなど、若手の実力派として認められるようになる。同年の1991年にはラジオ番組『オールナイトニッポン』の月曜第2部を担当。『オールナイトニッポン』のコーナーから生まれた書籍「言わんのバカクイズ」は70万部のベストセラーとなった。

翌1992年にはテレビ東京の番組『浅草橋ヤング洋品店』などに出演して人気を集めた。芸人の江頭2:50、芸人以外ではファッションデザイナーの中野裕通、料理人の周富徳・周富輝兄弟や金萬福、宮路年雄社長(城南電機)、石井秀忠医院長(大塚美容外科)などの魅力を主にレポーターとして引き出す。

1996年10月に、博士が道路交通法違反容疑で書類送検されたことにより、玉袋ともども半年間の芸能活動を自粛。事件は玉袋が笑っていいとも番組内で免許書を拡大コピーしたものを見せながら「警察に挑戦している」と喋ったことが発端だが法律上取り締まれるのが水道橋博士だけだった。復帰後に初めて担当したバラエティ番組『未来ナース』で料理研究家の鈴木その子を売り出す、この頃はAVにも出演している。

1998年に二代目「ツービート」をビートキヨシのみの承認で襲名、さらにはキヨシと組んで「スリービート」を結成したが、キヨシのバカラ賭博容疑でご破算に。一度はたけしから破門を言い渡されるが返上し謝罪、元の鞘に収まっている。ちなみにその当時の通称は『自称・ツービート(元・浅草キッド)』であった(一説によると二人はキヨシには襲名料として十万円払ったにもかかわらず、たけしにはロースハムだけで済ませたため、たけしが激怒したと言われている。また、たけしは「B&Bに話をつけてやるから二代目『B&BEAT』なら名乗ってもいい」と譲歩案も出している。)。実際にスリービートとして営業の仕事を入れた矢先の逮捕だったと2人は語っている。

2人とも大の格闘技ファンであり、1999年にはテレビ東京の格闘技番組『格闘コロシアム』の司会を担当。その後も2002年4月からは田代まさしの後を継いでフジテレビの格闘技番組『SRS』の司会や、2000年からフジテレビで放送されていたPRIDE中継にもリポーターとして出演した。

2001年からは、TBSテレビ深夜の番組「週刊アサ秘ジャーナル」に出演。毎回、大物政治家をゲストに呼び、政治記者なみのリサーチによるガチな質問と、政治家の人間性を引き出す巧みなインタビューで、人気を博した。

2005年からは、テレビ朝日深夜の番組「草野☆キッド」に、キャスター草野仁とともに出演。草野仁の予想を遥かにこえるナチュラルな変人ぶりに、浅草キッドも食われ気味である。

2人の合作によりライターとしても活躍しており、雑誌のコラムや書き下ろし単行本などを執筆。特に2004年に著した『お笑い男の星座2』は大宅壮一ノンフィクション賞にノミネートされ、ノンフィクション作家としても評価を受けた。

意外と知られていない事だが、東京ダイナマイトとは師弟関係を結んでいる。(意図は完全に不明。)→


交流関係
師匠・たけしと軍団の面々のもとで鍛えられた二人は先輩後輩を問わずどんな人間とも絡めるオールラウンダーに成長し、芸人はおろか、政治家・格闘家・文化人・裏社会の人間など、その交流関係は広い。また女性有名人にも彼らのファンは多く、小池栄子は博士との結婚を夢見ていたという。
さらに電気グルーヴとは芸人・ミュージシャンの垣根を超えた深い友情を育み、電気のライブの前座を務めたこともある。二人が独身時代の頃はピエール瀧と足繁くピンクサロンに通っていた事も。両者のジョイントライヴ『2階からぎょー虫ぶらさげおじさん』ではふたりが電気の楽曲「Because」を歌ったり、電気の演奏中に登場して自らの頭髪を刈るといったパフォーマンスを魅せた。また、同じくナゴムレコード出身の大槻ケンヂ、電気・大槻と共にニッポン放送でラジオ番組を持っていた頃からの付き合いの伊集院光も共演機会も多い。
関西で長年放送されており、カルト的人気を誇る朝日放送ラジオの深夜番組『誠のサイキック青年団』にも古くから関わっており、レギュラー出演者の北野誠、竹内義和、板井昭浩らとの親交も特に深い。
一方で爆笑問題との不仲は有名で本人もそれを認めているが、近年『笑っていいとも!』で共演している(この際、二組が直接絡んだ事はなかった)。不仲とはおそらく、太田光がラジオで浅草キッドの事を侮辱したことが原因とされる。しかし、水道橋博士は日記で、太田光とは楽屋や廊下ですれ違ったりする場面で普通に会話(談笑)をかわしていると書いている。そのため、周囲が思うほど彼ら(少なくとも博士と太田)が険悪な関係ではないと思われる。また、玉袋も、玉袋の自著「男子のための人生のルール」を太田(日記内では「汐留の総理大臣」)に渡し、太田からも手書きの感想文が届くなどの交流が見受けられる(tamabukuro.comより)。(後にわかった事だが、太田が浅草キッドを煽るような行為は水道橋博士による演出であり、やらせであったことが判明)
2005年に『ジャンクSPORTS』に出演するまでダウンタウンとは全く共演した事がなかったが、これがきっかけとなり徐々に共演が増加。『ダウンタウンDX』や『人志松本のすべらない話』(博士のみ)などで共演を果たした。ダウンタウンのブレーン的存在である放送作家の高須光聖は現在の浅草キッドを高く評価しており、その推薦も大きいと思われる。彼と松本人志とのラジオ番組『放送室』でもその話題が過去に挙がっている。また、博士自身も実はこの番組のヘビーリスナーであるという。ちなみにそもそもの発端は浜田と玉袋の大喧嘩が原因である。

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カツラKGB
浅草キッドの2人で「KGB」(カツラ ガンガン ばらす)を結成。一時期、博士は頭を剃ってカツラをかぶり、他のカツラを使用している芸能人の反応を伺ったりしていた(実際に博士はハゲでカツラを使っているという噂が流れていた)。その活動の為か、レギュラーで出演していたTBS系列情報番組・『エクスプレス』にてタイの雑誌編集者がカツラを暴漢に取られたニュースを放送中に再現し、それを見ていたコメンテーターを顔面蒼白にし、数週間休みにする事件を起こす。かつて「ABCラジオパラダイス」時代には「ヅラGメン」とも名乗っていた。


現在出演中の番組

テレビ番組
SRS(フジテレビ)
草野☆キッド(テレビ朝日)
週刊アサ秘ジャーナル → 第二週刊アサ秘ジャーナル(TBS)
タモリ倶楽部(テレビ朝日) - 不定期で出演。
中井正広のブラックバラエティ(日本テレビ) - 準レギュラー。なぜか「カツラKGB」としての出演が多い。
ぴったんこカン・カン(TBS) - 玉袋が不定期に出演。
平成教育2005予備校 → 熱血!平成教育学院(フジテレビ)
Tokyo Boy(TOKYO MX) - 不定期に出演。
情報ライブ ミヤネ屋(ytv) - 博士が隔週月曜日に出演。
魔界潜入!怪奇心霊(秘)ファイル(テレビ朝日) - 夏季恒例放送。
おもいッきりイイ!!テレビ(日本テレビ) - 水曜レギュラー、玉袋のみ
天下統一CG将軍(BSジャパン、2007年10月27日)に出演
オジサンズ11(日本テレビ系) - 博士のみ
ゲームレコードGP(MONDO21) -玉袋のみ


ラジオ番組
全国おとな電話相談室(TBSラジオ)
誠のサイキック青年団(ABCラジオ)不定期ゲスト


インターネット
ヨーロピアンポーカーツアー 2007(GyaO)


過去に出演した番組

テレビ番組
浅草キッドの「浅草キッド」(パーフェクト・チョイス) - 2002年4月26日放送。
浅草キッドの海賊男(パーフェクト・チョイス)
浅草橋ヤング洋品店(テレビ東京)
キス・ミス・チック/キスミスチック'96(中京テレビ)
クイズ!バーチャQ(テレビ朝日)
CSでゲーム!(朝日ニュースター) - 1998年放送。
2時ワクッ!(関西テレビ) - 木曜担当。
チャンスの殿堂!(TBS)
未来ナース(TBS)
エクスプレス(TBS)
ランキンコロシアム(テレビ東京)
完売地下劇場(テレビ朝日)


ラジオ番組
浅草キッドのすっぽんぽん(TBSラジオ 1990年4月~1991年3月)
浅草キッドのオールナイトニッポン(ニッポン放送月曜2部 1991年10月~1992年3月)
浅草キッドの土曜メキ突撃!ちんちん電車!(ニッポン放送1992年4月~1993年3月)
浅草キッドの奇跡を呼ぶラジオ(ニッポン放送1993年4月~1994年10月)
浅草キッドの社会の窓(TBSラジオ)2001年10月~02年3月
浅草キッドのスポーツBOMBER!(TBSラジオ) - 2002年10月~2003年3月担当。
伊集院光 日曜日の秘密基地(TBSラジオ) - 2ヶ月に1回程度、日曜ゼミナール コーナーにゲスト講師として出演。なお番組後期は年の最後の放送に出演して一年間のニュースを振り返るのが恒例となっていた。日曜ゼミナール最終回にも出演。
浅草キッドのRADIO@WEB (AIR-G')
ABCラジオパラダイス(朝日放送) - 火曜担当。
ビートニクラジオ(TOKYO FM)
吉田たかよし プラス!(文化放送) - 博士のみ出演。


コマーシャル
KAGOME - 「ツーショット」 初のコマーシャル出演。[2]
ヱスビー食品 - 5/8チップ
オートバックス
P&G - 洗剤ボールド


映画
あゝ!一軒家プロレス(2004年・ソフト・オン・デマンド)


受賞歴
1990年 - 『ザ・テレビ演芸』(テレビ朝日) チャンピオン
1991年 - 第1回高田文夫杯争奪OWARAIゴールドラッシュ 優勝


著書
浅草キッドの言わんのバカクイズ ニッポン放送「浅草キッドの奇跡を呼ぶラジオ」 ニッポン放送出版, 1993.7
浅草橋ダイナマイト日記 白夜書房, 1994.6
浅草キッドのバカ丼 徳間書店, 1994.5
浅草キッドの言わんのバカクイズ ニッポン放送「浅草キッドの土曜メキ突撃!ちんちん電車!」 ニッポン放送プロジェクト, 1996.5
大芸能人(山田美保子との共著) 徳間書店, 1998.7
その子の花園カリスマスタイルブック(鈴木その子との共著) ぶんか社, 1999.12
みんな悩んで大きくなった! ぶんか社, 1999.3
プロレスlove論(ターザン山本との共著) 東邦出版, 2001.2
お笑い男の星座 文藝春秋, 2001.1
浅草キッドのお笑いアサヒ芸能人advanced 徳間書店, 2002.5
アサ(秘)ジャーナル 新潮社, 2002.8
発掘 ロッキング・オン, 2002.4
お笑い男の星座2(私情最強編) 文藝春秋, 2003.7
濃厚民族 スコラマガジン, 2003.10


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 →


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