5月6日は友人と一緒に筑波山の裏のほうに散策に行きました。


昼前ころ、雲行きが怪しくなってきたので帰ることにしました。筑波山に沿って国道を真壁町方面から南下しているとき、突然暗くなって、雹が降ってきました。そして右手に大きな竜巻が↓



もっとよく見ようと少し進んで田んぼの中に入ってみると↓



このときはのほほんとしていますが、動画を撮り終わったころ突然進路を変え、こっちに向かってきました。もう焦って車を急発進させて竜巻と反対方向に逃げました。

竜巻が収まった頃戻ってみるとご存知のとおりの惨状でした。

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帰ってから、あのときの気象状況を調べてみました。当時の天気図は↓


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なので、台湾付近の高気圧から日本海の低気圧に向かって風が吹いていたと思われます。

当時の降雨状況は↓

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(防災科学技術センターHPより)

黒い太線が竜巻の経路、着色部が降雨域です。
最初の動画で雹が降ってきたのが12:44ころで、竜巻の北東側にいました。上の図を見るとちょうど降雨域のど真ん中になっています。

現在わかっている竜巻の知見によれば、上空に寒気が流入し、地上との寒暖の差が激しくなると激しい下降気流と、上昇気流が起き、下降部で雹や豪雨が降り、上昇部で竜巻が発生するようです。
ちょうど理論どおりの竜巻だったようです。


竜巻の発生数自体は増えているとはいえないそうですが、関東地方でこんな被害は私は聞いたことがありません。wikipwdiaで調べてみると→竜巻災害の一覧 日本でも今世紀に入るころから被害の出るような大きな竜巻が激増しているように見えます。

あと、驚くべきことですが↑の竜巻災害一覧で、2011年4月にアメリカで、2回の大竜巻で、2箇所の原発で電源喪失が起こっていることです。アメリカでも大事故直前だったわけです。なんか偶然とは思えません。

日本の原発も竜巻にも備えたほうがいいんじゃないでしょうか。


太陽と放射能 冷たいね 子供はみんな校舎の中育つ 死の街は死なない かけがえのない大事なふるさと 我が家へ帰れない 希望はあるけど こんなにしたのは誰だ BYE BYE A.P.P BYE BYE 原発 苦しみは いつも複雑すぎる 当然 BYE BYE A.P.P BYE BYE 原発 HAPPINESS LAND 終息していない福島 地球が怒る 何度でも 大人はいつも 子供を想い悩む 死の街が愛しい あらゆる不安に苛まれても 偽善や裏切りも これ以上許すの 何を護るのだ国は BYE BYE A.P.P BYE BYE 原発 哀しみはは ひとりひとりで違うよ 当然 BYE BYE A.P.P BYE BYE 原発 HAPPINESS LAND へこたれないで福島 NO 長崎 MORE 広島 人は何故 繰り返すのか あやまち 当然 BYE BYE A.P.P BYE BYE 原発 HAPPINESS LAND 世界が見てる福島 世界が見てる福島
このところ大飯原発の再稼働が問題となっています。

私は地質が専門なので、あの辺は活断層の巣窟であることは知っていました。そこで具体的に原発がどこにあるのか手持ちの資料で調べてみました。すると、驚くべきことがわかったので、順次記事にしていこうと思います。
(知っている人は知っているでしょうが)

今回は近畿地方全体の活断層の状況について書きます。


環境とエネルギーを考える
(藤田和夫著 変動する日本列島 より)

この図からわかるように、中央構造線(紀伊半島から四国を横切っている線)より北側の近畿地方は活断層が密集しています。そこで、敦賀ー淡路ー伊勢あたりを頂点とする三角形を「近畿トライアングル」と呼んでいます。


近畿トライアングルのでき方は↓

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(藤田和夫著 変動する日本列島 より)

これは近畿地方が三方から押されているからで、その原因は太平洋プレート、フィリピン海プレートが沈み込んでいるためです。

この運動によって近畿地方は沈み、周辺の山地は隆起しつづけています。琵琶湖もその運動によって出来たものです。

このため、近畿地方では、破壊的な大地震が頻繁に起こっています。(阪神大震災もその一例)
この図の琵琶湖の西側のちょうど三角形の「辺」に当たる断層を「花折断層」といいます。この断層は17世紀に大地震を起こし、断層がせりあがって川を堰きとめ若狭湾岸の三方五湖が出来ました。

なんとこの断層の先にもんじゅがあります。またもんじゅのすぐそばに敦賀原発、美浜原発があります。
それだけではなく、琵琶湖の東岸にもA級の活断層があり、その先端付近にもんじゅなどがあります。


私事ですが、私は関西の会社に勤めていたことがあり、そのころ、花折断層上で大崩壊があってその調査にいったことがあります。岩盤がボロボロで、断層面あたりの破砕帯が真っ黒な粘土になっていたことが印象に強く残っています。どこかの大学の農学部のセンセイが杉ばかり植えたからだとか新聞で言っていましたが、これは間違いです。


それにしても、なぜあんな場所に原発を3つも建てたのか不可解です。それについてはこれから調査しようと思います。

                                                  つづく



大変お久しぶりでございます。前回記事upしたのが去年の9月ですから、もう半年も過ぎてしまいました。
私はこの間現場の仕事などやっていましたが、その間事態はかなり明らかになってきました。

今さら私などにできることがあるのかとも思われるのですが、柏がホットスポットになったこともあり、記録をのこしておくことは意味があると思い、エステーのエアカウンターS(通称エア棒)というのを買いました。


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数値は友人のロシア製と比べてかなり低めです。これは私の部屋ですが0.1μsv/hを超えています。


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ここは北柏の大堀川沿いですが、震災直後は0.7以上でしたが、このとおりでした↓



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かなり下がってはいるもののまだ高いです。恐らく減った分は川から手賀沼にながれこんで溜まっているものと思われます。

手賀沼の魚から規制値以上のセシウムが検出されていますが、これから流域からどんどん流れ込んできますのでますます濃度が上がるでしょう。

生態系の上位にいる鳥類、イタチ・タヌキなどの哺乳類に対する影響がもっとも心配されます。




うちの近辺にはいまツユクサが咲き乱れています。(柏市北柏)

ツユクサの花は普通↓なのですが

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そのなかにこういうの↓がありました。


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そう、めしべがないのです。すわ、奇形か、と思いネットでしらべると、ツユクサの花は4分の1はめしべがないそうです。遺伝学で言う劣性形質でしょうか。メンデルの法則どおりですね。早とちりするところでした(汗


その後、こんなバッタが飛んできました。↓


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非常に見にくいのですが(アメブロはなんで画質がこんなに低下するのだろう)、バッタの左後ろの翅が大きくひん曲がっています。さすがにこれは突然変異なのではないでしょうか。


むろん、原因はわかりませんが、北柏近辺は放射線量が0.5~0.8μsv/hとかなり高かったことを申し添えておきます。



水産庁から各県の水産物の放射性物質による汚染状況が発表になりました。
各都道府県等における水産物放射性物質調査結果


これを見ると以下のような傾向がわかります。

・セシウムは時間とともに濃度が高くなっている。

・ヨウ素は6-7月頃にはほとんど検出されなくなる(海藻をのぞく)

・福島県沿岸が高い

・茨城が福島に次いで高い

・銚子沖は高くはないが検出される

・銚子以南は検出されない場合が多い

・東京湾付近がやや高い

・北太平洋では高くはないが検出される

・淡水魚の濃度が極めて高い



↓は日本付近の海流です。

環境とエネルギーを考える-日本近海の海流




環境とエネルギーを考える-太平洋の海流
               (出典:堀越増興ほか、日本をめぐる海 岩波書店)


この図を見ると、今回の調査結果と良く合っていることがわかります。
次のようなことが推定されます。(私の考えです)


・日本近海では、黒潮の流れが強く、親潮の流れは弱いため、福島第一から流した放射性物質は銚子以南にはあまり行かず、福島茨城沖に滞留している。

・一部は親潮と黒潮の境界に沿って北部太平洋に流出し始めている。

・銚子以南で検出されるのは、海流でなく川から流れ出たものと思われる。

・東京湾でやや高いのは、大きな河川が集中していることと、利根川の流域に高濃度で汚染された地域が多いためと思われる。



では、これからどんな恐れがあるでしょうか

1. 短期間で北太平洋まで達したのだから、アメリカに到達するのは時間の問題

2. アジ、サバ、イワシ、サンマなどの回遊魚は、毎年、夏に北の海でえさを食べ、成長して肥えた魚は秋から冬にかけて産卵のために黒潮水域に南下する。この魚群を産卵南下群といい美味である。
 つまり、今年の秋から本格的に汚染された魚が黒潮域に進出する。またそれを食べるマグロ、カツオなども汚染される。

3. 毎年それが繰り返されるため、放射性物質の濃度が高まっていき、広い海域に広がる。



これはあくまで現段階での私の推測ですが、少なくとも日本近海(太平洋側)の魚を安心して食べられなくなるのは間違いありません。

海に大量の放射性物質を流したことは、歴史をつうじて続いてきた日本の食文化の破壊であり、自然に対する重大な犯罪行為です。






環境とエネルギーを考える

汚染地図の最新版です(群馬大早川由紀夫教授作成)。詳しい図は→。汚染地図三訂版

これを見ると、福島市南西の安達太良山から那須-高原山-日光にかけての山岳地帯が高濃度に汚染されていることがわかります。


下の図は日本の植生図です↓

環境とエネルギーを考える


ちょうど汚染されている山地は、この図の緑色の部分にあたり、ここは冷温帯落葉広葉樹林(ブナ林)になります。


ブナ林は、ヨーロッパや北米にも分布しますが、とりわけ日本のブナ林は第三紀に北極周辺で栄えた古いタイプの植物が多く、日本列島の植物群をおそろしく多様なものにしています。日本のブナ林は1億年近い時間をかけて形成された植生なのです。

原発事故は、自然界に存在しなかった放射性ヨウ素、セシウムなどを大量にばら撒きました。生物は、自然界にある放射性カリウム、ラジウムなどは比較的早く体外に排出するように進化してきましたが、人工の放射性物質の適応を知らず、体内に蓄積してしまう傾向にあります。先日の記事にも書いたように、空気中では非常に低濃度でもも、体内では激しく濃縮し、突然変異を起こします。

今回のような高濃度の汚染では、何千万年もかけて形成されたブナ林の植物の遺伝子が破壊されると思われます(遺伝子資源の破壊)。

私は、日本文化(伝統文化だけでない)や日本の高度な技術の根源は自然の多様性にあると考えています。原発事故は日本人の(人類の?)最も大切な基盤を脅かす犯罪であると思います。


*私は生物学が専門ではないためやや漠然とした文章になってしまいました。遺伝学などもう少し勉強したいと思います。

















今日、北柏付近の公園で撮影しました。シラカシの葉の異常です。

環境とエネルギーを考える 環境とエネルギーを考える

この葉の周囲はこのように変形している葉が多かったです。


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これは正常なシラカシの葉です。

これが放射線による影響かどうかが問題です。



いまこの本↓を読んでいます。
新・環境学 現代の科学技術批判〈3〉有害人工化合物/原子力/市川 定夫
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著者の市川定夫という人は遺伝学者で、浜岡原発の周囲にムラサキツユクサを植えて突然変異率を調べたところ、明確に放射線量と突然変異率の相関関係が認められたそうです。
原発から空気中に放出されるヨウ素131は微量なのになぜ突然変異を起こしたのかというと、植物体には空気中より200万~1000万倍という激しい濃縮が起こるからだそうです。


そこから考えると、今回の原発事故で柏付近は自然放射線の10倍近いホットスポットになっており、植物の奇形が現れても不思議ではないように思います。、




原発から生じる放射性廃棄物は現在行き場がなく、六ヶ所村の再処理工場に「仮に」貯蔵されていますが、そこも満杯に近いため、各原発の使用済み燃料プールに仮置されています。
使用済み燃料プールの強度はきわめて不安なものがありますが、ここではそれはおいて置くとして、これから運転する原発の廃棄物はどうするんでしょうか?

調べたところ、2000年5月に「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」というのが成立していたようで、地下300mより深い地中に埋めると決められたようです。(地層処分という)

地層処分については2つの疑問があります。

 1.百万年も管理できないだろう
 2.地下室が地震で破壊されるだろう


1.について
放射性廃棄物は、百万年もの間管理する必要があるとされています。
百万年とは何を意味するかというと、現在の人類が地球上に登場してからまだ10万年あまりしかたっていません(そのうち90%は旧石器時代)。百万年の後には日本などという国は消滅しているでしょうし、人類とその子孫も絶滅している可能性があります。



2.について
日本列島はプレートの沈み込む場所にあり、地殻変動の非常に激しいところです。たとえば六甲山地はこの百万年の間に1000mも隆起しています。つまり活断層が何百回も動いた(阪神大震災の時ような地震が何百回も起こった)と思われます。放射性廃棄物を置いた地下室が百万年も無事であるとは到底考えられません。

私は、地質技術者なのでわかるのですが、日本の岩盤は断層や節理(亀裂のこと)でズタズタになっていて、しかも亀裂は地下水で満たされているので、300mも垂直に穴を掘ったら、上からジャバジャバ水が降ってくるような状態になると思います。停電したら数日で水没してしまうような気がします。
その場合、放射性物質が地表に漏れ出す恐れがあると思います。


以上の疑問についてこれから追求していこうと思います。


*追伸
 「六甲が1000m隆起した」と書きましたが、実はそれは正確ではなく、実際は2000~3000m隆起しています。なぜかというと、大阪湾側が1000m以上沈降しているからです。
 他にも、標高
2000~3000mの南アルプスもここ100万年の間に隆起したものです。
 
 
 






プルトニウムの恐怖 (岩波新書 黄版 173)/高木 仁三郎
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3月11日、福島第一原発の事故が起こりましたが、そのころは(4月上旬)まだ事故についての本はほとんどなく、報道を見ても、原発のしくみの知識がないので、なにがどうなっているのかよくわかりませんでした。

そこで、家にあったこの本をさっそく読んでみると、原発とその問題点について非常に詳しく書かれていて、福島事故で起こっていることが理解できました。


冷却材喪失→メルトダウン→環境への大量放射能漏れというシナリオが出版当時(1981年)すでに指摘されていました。
核燃料サイクル、プルサーマル、高速増殖炉の問題点についてもこの当時から指摘されていて、結局30年たっても何も解決されていないことがわかりました。


著者は原子力の専門家であり、原発の仕組みやその問題点についてわかりやすく網羅されていて、原発について考える際にはまずは本書を読まれることをお勧めします。