このナイルシリーズを書くきっかけに
なった英国人作家スコット・マリアーニの
本が三冊刊行されているのを知って
市立図書館に駆け付けた。
最初のきっかけになった
「背教のファラオ」がとてつもなく
面白かったので、飢えたアユが
釣り針に食いつくように
前後の見境もなく三冊借りに行った。
もっとも借りるのだから、逡巡する必要も何もない
。
フランス、ドイツ、オーストリア、イタリア、
スコットランド、カイロと
この三冊で舞台は欧州中を巡る。
日本人作家ではない英国人が描写するのだから
風景に安定感がある。
文字だけの景色描写だけど
死ぬまでにもう一度行きたいと意欲を
かき立たせてくれる。
スコットランドの寒々とした古城
ウィーンの路地裏
南仏の陽光溢れる海岸
もう一度行きたいテーベ(古代名・現在はルクソール)
市立図書館でふと迷い込んだ英国小説の森
今まで日本小説の灌木草原を彷徨して
飢えを感じていたのが、
ギュッと詰まったおにぎりを
食べたようなものだ
。
内容が濃く 著者の書ききれていない
知識をもっと吸いたい気がする。
ベンホープ・シリーズ
「消えた錬金術師」
「モーツァルトの陰謀」
「終わりの日 黙示録の預言」
オックスフォード卒業の英国紳士が
今は西ウェ-ルズのヒースの荒野に
広大な森と秘密の通路のある1830年代
の屋敷を買い、作家活動にいそしむと言う。
あと2冊残っている
大切に読まなくては
(ナイルに咲くバラを中断して)