<ピラミッド内 上昇通路>
「ナイルに咲くバラ」に戻ろう
このエジプト旅はいろんな経験をした
夜八時 ピラミッドの観光が終わって
一般観光客がいなくなった時刻に
ゲートを開けてもらったのである。
<瞑想をするため>
警備の兵士は物好きな奴らめという
ような顔をしていた。
もちろん彼らの残業手当もツアー費に
含まれていたのだろうけど、
<賄賂は便利なもの>と思った
クフ王のピラミッドで「地下の間」という
閉鎖されている部屋がある。
いわゆる「未完成の部屋」である
ここへ行く通路の分岐点に兵士が
立っていた。
「おい! 50ドル払えば、地下の部屋へ
行ってもいいぞ」
と彼は言ったのだ。
同行の仲間と相談して
「これは一生のチャンスだ、もう二度と
こんな事はないだろう、 一人5ドルづつ
だそうよ」
話は決まって 地下通路へ行った
地下通路の先には掘りかけて中止した
「地下の間」があった。
しかし 何十年も掛かったピラミッド建設の
最初の工程の地下部分。
これを掘りかけで止めるだろうか
<何か意味がある>
こう考える学者は何千といただろうが
だれも本当の目的は分らない。
狭い穴を抜けて 上昇通路を行くと
ビル4階もある吹き抜け通路にでる
<なんで吹き抜けなの>
だれも分らない
これは、瞑想でファラオの時代に達しなければ
人智では分らない
分らないことだらけのピラミッドだ
(つづく)