【月刊WiLL 11月号】 小林よしのり氏、質問のハードルが上がって涙目0点。 | 華麗の空~小難しい本のナルホド書評

【月刊WiLL 11月号】 小林よしのり氏、質問のハードルが上がって涙目0点。

小林よしのり氏の回答に1ミリほど期待した月刊WiLL11月号であったが、
読んでみたら案の定、黙殺。(先月号で人の口を借りて勝利宣言していたからね)

しかし、今月の目玉は渡部昇一氏の公開質問状第三弾である。
これまでの1ページ文ではなく、7ページの堂々とした論文である。

その内容は、どでかい隠し玉もってたなーって感じ。

<ここまでのおさらい>
1.【月刊WiLL 8月号】 小林よしのり氏、質問を質問で返して0点。
2.【月刊WiLL 10月号】 小林よしのり氏、質問に「逆に」で返して0点。⇒花田編集長へご提案

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月刊WiLL 11月号

渡部論文の要点は次の二点である。
(1)シロウト呼ばわりについて、私事ですが、、
(2)田中卓氏への反論


(1)(以下、本文引用)
~中略~
専門家を尊敬するのは悪いことではない。
しかし、同じページに「渡部昇一氏はシロウトだからな……皇室の問題を自分の妄想だけで、でっち上げて語るわけにはいかないよ」と言われるとお答えしないわけにはいかない。あまり人には言っていないことだが。

 十年前、私が上智大学を停年になる少し前に、神宮皇學館大学から二人の方が見えられて、神道の講座を担当してくれないかという有り難い申し出がありました。
私はその任でないし、伊勢まで通うのは大変なので御辞退申し上げた。
田中先生ほどの権威ではないが、神道学の総本山とも言うべき大学から、神道の講座の提供を受けたことは、
私が神道や古代史について書いたものが、専門の先生たちからみて、それほどトンチキでもなかったということでしょう。


(2)"皇胤"の意味について、渡部氏は『神皇正統記』を引用して反論している。
(※)引用ばかりすると単なるパクリになるので掲載しません。本書で確かめて下さい。


さて、以下私見。

渡部昇一氏、小林よしのり氏、お二方の議論に対する姿勢の差は、一面では蔵書の質量差だろう。

渡部氏は、自説の根拠を問われれば、「神皇正統記」や「古事記」といった原典に行き着く。
一方の小林氏は、論拠を示すことなく"田中卓大権威のチェックを受けていること"を持ち出してくる。
先月号では、氏の秘書は今ではすっかり田中卓氏と電話友達な間柄だとアピールする。

勝谷誠彦氏の「築地をどり」風にいえば、「ボクちゃん皆がひれ伏す大権威と友達だもんね」の所作だ。

しかし、以前も紹介したが、小林氏が拠り所にしている田中氏を徹底批判した書籍もある。
日本を虐げる人々―偽りの歴史で国を売る徒輩を名指しで糺す
【渡部昇一/松浦光修/八木秀次】日本を虐げる人々―偽りの歴史で国を売る徒輩を名指しで糺す
「第六章 皇統断絶を目論む"白い共産主義者"は誰か(225p)」で、
田中卓氏をはじめ高森明勅氏、所功氏といった、正に小林よしのり氏がアドバイスを受けている方々を徹底批判している。


最後に、これも繰り返しになるけれども、小林よしのり氏の一連の活動を詳細に検証しているサイトを紹介する。
【谷田川 惣(やたがわおさむ)】小林よしのり「ウソ・詐欺全集」


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