E2C沖縄に配備 | 朝倉新哉の研究室

朝倉新哉の研究室

全ては日本を強くするために…

>>>
小野寺防衛相は4日、青森県の航空自衛隊三沢基地を視察し、
同基地に配備されている早期警戒機E2C13機のうち数機を、
沖縄県の空自那覇基地に移す方針を明らかにした。

昨年12月に発生した同県・尖閣諸島上空への領空侵犯を踏まえ、
外国航空機を探知できる態勢を整備する狙いがある。
小野寺氏は記者団に対し、
「領空侵犯への対応など警戒監視が今後も重要だ。こうした装備をさらに増強する必要がある」
と述べ、早期警戒機の機数を増やす考えも示した。

読売新聞 9月4日(水)21時38分配信
>>>

http://military38.com/archives/31593376.htmlから引用。

E2C早期警戒機
国家戦略研究
http://blog.livedoor.jp/crx7601/archives/21622043.htmlより転載

三沢基地のE2Cの一部を那覇基地に移す、

これは当面の措置としては、よいと思います。

ただ、それだけではなく、早期警戒機の機数を増やすことになりそうです。

三沢のE2Cを那覇に移すだけでは、”北”の警戒が疎かになりますから、

やはり数を増やして、”北”も”南”もしっかり警戒できる態勢を整備すべきです。

ロシアも、領空侵犯や侵犯すれすれの飛行をしょっちゅうやっていますから、

三沢のE2Cを那覇に回すだけでは、だめです。

数を増やすことで、三沢の警戒態勢を保ったまま、沖縄方面の警戒態勢を強化すべきです。

そこで、早期警戒機の機数を増やす話ですが、

即戦力が欲しいなら、E2Cの発展型のE2Dを導入すればいいでしょう。

しかし、長い目でみれば、国産の哨戒機P1を改造して、早期警戒機にするのがいいでしょう。

P1哨戒機
$国家戦略研究
















http://sankei.jp.msn.com/politics/photos/130326/plc13032614160019-p5.htmより転載

>>>
本来、国を守るための装備品は、
自国の地政学的条件、国際安全保障環境下における位置づけなどを踏まえ、
国家としての防衛戦略の枠組みを定め、その中で個々の装備品の役割を求め、
それを受けて研究開発に進んでいくのが本筋である。

カナダは米国に隣接し極めて緊密な関係を持つ国であるが、
それにもかかわらずP-3Cをそのまま導入せず、
独自の戦略環境、運用構想等から
「CP-140オーロラ」(P-3Cの機体にカナダ独自の対潜システムを装備)という
ユニークな哨戒機を開発した。

防衛装備品は自国で製造し、維持整備をするのが基本であり、
今回のP-3C後継機の国内開発という選択は、至当であったと考える。
>>>

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4821?page=4から引用。

これは、P3C哨戒機の後継、P1哨戒機の開発についての話ですが、

早期警戒機も同じことで、輸入するよりは、自国で作ったほうがいいのです。

>>>
防衛技術基盤および生産基盤の維持育成という側面について考慮しなければならない。
現在運用中のP-3Cも外国からの導入機の宿命とも言うべき問題に直面している。

それは、様々な部品が米国内で製造中止などになっていることによるもので、
その影響は大きく、特に、ブラックボックスとして導入した機器については、
国内での代替部品の製造という方策も取れず、極めて深刻な問題となりつつある。
>>>

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4821?page=5から引用。

>>>
高度にシステム化された航空機および搭載装備機器の製造は一朝一夕にできるものではなく、
その製造技術力は、
新規航空機の自力による研究開発によって、
効率的にかつ着実に維持、継承されるものであるということも忘れてはならない。

さらには、大型機の開発に関わる企業は、
機体、電機および部品メーカー、中小下請まで二千数百社にも及ぶと言われ、その裾野は広い。

このような国内航空機関連産業基盤の維持は
継戦能力の確保とともに、我が国経済の活性化にも大いに寄与できるものである。
ここに次期固定翼哨戒機の国内開発の大きな意義を見出すことができる。
>>>

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4821?page=6から引用。

国産の早期警戒機を作る場合の経済波及効果を考えてみましょう。

(総務省・統計局のホームページ
 http://www.stat.go.jp/data/io/hakyu.htmで計算)

飛行機は、輸送用機械に分類されます。

輸送用機械の経済波及効果は、

10000 に対して、28152 です。

1000億円使った場合、2815億2000万円のGDPになるというわけです。

早期警戒機は、巨大なレーダーを背負っているので、

電子部品や情報・通信機器の分野にも恩恵が及びます。

電子部品
10000に対して21649

情報・通信機器
10000に対して22059

どちらにしても、使ったお金の倍以上のGDPを生むことになります。

(早期警戒機を1000億円かけて作ったら7186億円の経済波及効果を生むのか
 というと、そうはならないと思います。
 このへんの計算の仕方は正直いってわかりません。)

”お金は使ったら消える”

というのが、普通の感覚だと思います。

買い物をすれば、自分のサイフからお金はなくなりますから。

しかし、使ったお金は世の中から消えるわけではなく、移動するだけです。

コンビニで買い物をすれば、自分のサイフからコンビニのレジにお金が移動する。

スーパーで買い物をすれば、自分のサイフからスーパーのレジにお金が移動する。

早期警戒機も同じです。

開発のために政府がお金を使えば、

政府の口座から、開発に携わった企業の口座にお金が移動する、ということです。

企業にとっては、それは売り上げになります。

電子部品や情報・通信機器や輸送用機械は、裾野が広いので、

売り上げが増える企業が多く、

増えた売上を合計すると、最初に使われたお金の2倍以上になるということなのです。

ですから、お金は使ったらなくなる、のではないのです。

お金を使えばGDPが増える。

お金を使えば経済が成長する。

マクロ経済の視点で見れば、そういうことです。

早期警戒機でも哨戒機でも戦闘機でも、

開発にお金を使ったり、そういう軍用機を買ったりすれば、

開発や製造に携わった企業は儲かります。

軍備にお金を使えば、経済波及効果がある(=GDPが増える)のです。

だからといって、どんどん使えばいいというわけではありませんが、

一般的なイメージとは逆だということです。

軍備にお金を使うと、経済にはマイナスだ、というのが一般的なイメージだと思います。

しかし、実は逆で、経済は成長するのです。

経済にマイナスなのは、戦争をした場合です。

戦争をしなければ、軍備にお金を使うことはマイナスではありません。

むしろプラスなのです。

ですから、

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4821?page=7
に、あるとおり、

>次期固定翼哨戒機の研究開発は「我が国益を増進する一大国家プロジェクト」であり、
>我が国の科学・技術の総力を結集したまさにオールジャパン態勢で臨んできた。

そういう価値があるわけです。


E2Cは、那覇基地に配備するということですが、

いずれは下地島に配備してほしいですね。

ご覧のとおり、那覇(沖縄本島)より下地島のほうが尖閣に近いです。

国家戦略研究
http://www.wdic.org/w/GEO/%E4%B8%8B%E5%9C%B0%E5%B3%B6より転載

国家戦略研究















http://www.pref.okinawa.jp/airport/index/sm/simojijima00.htmより転載

そして、このように空港も整備されています。

下地島には、E2Cだけでなく、哨戒機、戦闘機も配備すべきです。

下地島に配備する戦闘機は、F2を追加調達して充てるべきです。

私は、F2の製造ラインはなくなってしまったと思っていましたが、

そうではなく、製造ラインは存在しており、

津波で壊れたF2を、修理して使うということでした。

製造ラインがまだあるなら、F2の再生産は可能です。

F2戦闘機 
$国家戦略研究












http://www.mod.go.jp/asdf/gallery/f2.htmlより転載


E2C(のちには国産早期警戒機)、F2、P1を下地島に配備し、
中国ににらみを利かせよ!
ご賛同くださる方はクリックをお願いします。

人気ブログランキングへ