国の借金はヤバくない ~三橋貴明さんが論証~ | 朝倉新哉の研究室

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全ては日本を強くするために…

↓これは前フリだと思ってください。


↓本題はここからです。


ギリシャの問題は、ユーロで借金していることです。

ギリシャは、ユーロを勝手に刷ることはできません。

日本の場合は、政府の負債の全てが日本円なので、

日本政府の判断でいくらでも刷ることができます。

ギリシャはそういうことができないから問題なのです。

「ギリシャは借金が多い」「日本はギリシャより借金が多い」「だから日本も破綻する」

という”煽り”を、マスコミは盛んにやっています。

知識がないと、こういう低級な”煽り”に簡単にだまされてしまいます。

2010年末時点での

日本の対外負債は330兆円、

   対外資産は574兆円。


外国から借金してますが、貸してる額のほうがはるかに多いですね。

これでどうやって破綻しろと?

そして、対外純資産は244兆円で世界一ですよ。

中国より多いんですよ。

GDPで中国に抜かれた、とマスコミは大騒ぎしましたが、

対外純資産は、まだ日本のほうが多いのです。

ここで、廣宮孝信さんのブログに書かれていた言葉が思い出されます。

>>>
いくつかの国際機関や各国政府がまとめている
経済統計データを調べれば調べるほど、
日本という国はとてつもない潜在力を秘めているという確信がどんどん深まるばかりです。
>>>

日本の強さは、ちゃんとデータに表れているのです。

マスコミは、データを見ずに、イメージだけでものを言っています。

たまにデータに基づいたことを言ってるな、と思うと、

「日本はレアアースの9割を中国に依存している」

と言ったりしています。

レアアースの場合、中国の採掘コストが安かったために、

他の国が採掘をやめてしまったから、結果的に中国からの輸入が増えただけです。

それを、9割も中国に依存しているから、輸出を止められたら、

明日にでも日本のハイテク産業はつぶれるかのような言い方をしていました。

”日本に不利なときだけデータを持ち出す”

これが日本のマスコミの特徴ですね。

そして、日本の強さを示すデータは隠す。

これでは、マスコミにだまされる人が多いのもうなずけます。


日本国家のバランスシート

よく見ると

非金融法人企業の資産が813.4兆円、負債が1169.9兆円です。

おかしくないですか?

政府の負債に対しては、「国の借金が1000兆円もある!日本はヤバいぞ!」

と大騒ぎするのに、

「非金融法人企業の負債が1169.9兆円もある!日本の企業はヤバいぞ!」

とTV、新聞は言ってますか? 誰も聞いたことがないと思うんですがどうでしょう?

負債が1000兆円超えてますし、資産より負債のほうが300兆円以上多いですね。

なぜ問題視しないんですかね。

通貨発行権をもっている政府の負債ばかりを問題視して、

通貨発行権をもっていない民間企業の負債は問題視していないのです。

通貨発行権は”打ち出の小づち”のようなものです。

それを持っている政府の負債だけを問題視して、

持っていない民間企業の負債は問題視しない…。

実にヘンな話です。





ゲストコメンテーターが”観光立国”のような提案をしています。

外国から日本に観光客がたくさん来るということは、

外国通貨から日本円への両替が増えるということで、

これは円高要因になります。

日本は決して”輸出依存”ではありませんが、わざわざ円高に誘導しなくてもいいと

思います。

それに、外国人観光客と日本人観光客、どちらがマナーが悪いと思いますか?

円高の原因になり、なおかつマナーが悪い人たちを呼び込むよりも、

内需拡大策をとり、日本人のふところを豊かにすることで、

日本人観光客が増えるように、導くほうが得策だと思います。

つまりこれです。↓
国家戦略研究
廣宮孝信さんのブログ
http://grandpalais1975.blog104.fc2.com/blog-entry-181.htmlより転載

政府の支出を増やして、民間の給与が増えるようにしろ、

ということです。

給料が増えれば、観光地に行く余裕も出てきます。



司会者が「日本は高度成長期、工業大国、輸出大国として、頑張ってきた」

と発言しています。

日本の高度成長の原因は、輸出よりも、むしろ内需が大きく伸びたことにあるのです。

今でも、「日本は輸出依存」「日本経済は輸出主導」という誤解がまかり通っています。

国家戦略研究
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_30.html#Izondoより転載


これを見てもわかるように、日本の輸出依存度は低いのです。



「日本国民が最も求めている”安全”という需要を満たせる」

と三橋さんは言っています。

しかし、その安全は、災害に対しての安全であって、

外国の軍事的脅威からの安全ではありません。

時間がないから、あえてふれていないだけだと思いますが、

こちらの方面にも、お金を使うべきだ、というのが私の考えです。

多分、三橋さんも同意見だと思います。

震災復興、地震対策、津波対策、防衛力増強、

そこまでお金を使っても、まだデフレから脱却できないなら、

宇宙開発などにも使え、と私は思っているわけです。



公共事業に対して「土建屋だけ儲けさせて、けしからん」

という批判があります。

しかし、土建屋が儲かれば、その人たちの使うお金が増えます。

土建屋が儲かり、その従業員たちが、それ以前よりお金をたくさん使えば、

他の業界も儲かるのです。

従来型の公共事業に対しては、「土建屋だけ…」という批判が出るのはわかります。

しかし、私が提案しているのは、それ以外の業界も儲かるような公共事業をやれ、

ということなのです。

従来型の公共事業をやれば土建屋が儲かる。

エコカー減税のような景気対策をやれば、自動車業界が儲かる。

国産戦闘機の開発をやったり、US2飛行艇の輸出が実現すれば、航空業界が儲かる。

宇宙開発予算を増やせば、宇宙関連産業が儲かる。

いろいろな業界が儲かるような公共事業、景気対策をやればいいのです。




「経済の歯車の1回転目を回す」

これをもっとわかりやすく言うと、

”自転車の最初のひと漕ぎ”です。

自転車に乗っていて、一旦止まったあと再び動き出す場合、

ペダルが重いですよね。

企業や個人は、ペダルをこぐ力が弱い、と思ってください。

だから、不況から脱出しようとする場合、

企業や個人はお金を使わないので、政府がかわりに、使うお金を増やす必要があるのです。

企業、個人は、ペダルをこぐ力が弱いので、政府が後ろから押してやる、

これが、不況から脱出するときに政府が行うべき積極財政なのです。

政府の後押しで、ある程度スピードがつけば、

そこからは民間(企業、個人)の力だけでも進むことができます。

不況とは、自転車が止まっている状態(ひどい場合は倒れている状態)です。

そこから再び走り出すには、民間の力だけでは無理なので、

政府が後押ししてやる必要がある
(押す前に倒れた自転車を起こしてやる必要がある場合もあります)、

ということなのです。



「円高の原因はデフレ」

「円高で輸出企業が大変だ」と大騒ぎするなら、

為替介入などせずに(為替介入には一時的な効果しかありません)、

政府の支出を増やして、デフレを終わらせればいいのです。

”デフレ脱却こそ、最良の円高対策”なのです。




三橋さんが言っているように、

国債発行+通貨発行+震災復興、耐震をやれ!

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