http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTYE7BF05O20111216
に、
『金とスイスフラン、もはや安全資産でない』
と題して、以下のような記事がありました。
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[チューリヒ 16日 ロイター]
スイス大手銀行のUBSの最高投資責任者(CIO)Alexander Friedman氏は16日、
金とスイスフランがもはや安全資産とならない、との認識を示した。
同CIOは顧客向け書簡で
「2012年に入ると、金もスイスフランも安全資産のステータスを維持しない」と指摘した。
同CIOは、スイス中銀が9月にスイスフランの対ユーロ相場の上限を設定したことにより、
スイスフランが、米国債や日本国債などを含む安全資産のリストから実質的に外れた、と述べた。
一方、金については、状況は若干複雑とし
「投資家は、大規模の流動性主導の売りが出ている時に安全資産の役割を果たすことを期待して
金を購入すべきでない」と指摘した。
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>米国債や日本国債などを含む安全資産
とあります。
UBSは、日本国債を”安全資産”だと見ているのです。
当然です。
日本国債は、デフォルト(債務不履行)になることがありえませんから、
もっとも安全な投資対象です。
日本の財務省も、日本国債のデフォルトはありえない、と言っています。
http://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm
外国格付け会社宛意見書要旨
によると、
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貴社による日本国債の格付けについては、
当方としては日本経済の強固なファンダメンタルズを考えると既に低過ぎ、
更なる格下げは根拠を欠くと考えている。
貴社の格付け判定は、従来より定性的な説明が大宗である一方、客観的な基準を欠き、
これは、格付けの信頼性にも関わる大きな問題と考えている。
従って、以下の諸点に関し、貴社の考え方を具体的・定量的に明らかにされたい。
日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。
デフォルトとして如何なる事態を想定しているのか。
格付けは財政状態のみならず、広い経済全体の文脈、特に経済のファンダメンタルズを考慮し、
総合的に判断されるべきである。
例えば、以下の要素をどのように評価しているのか。
マクロ的に見れば、日本は世界最大の貯蓄超過国
その結果、国債はほとんど国内で極めて低金利で安定的に消化されている
日本は世界最大の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界最高
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これは、格付け会社のムーディーズが、日本国債を格下げしたときに、
財務省がムーディーズに対して送りつけた意見書の要旨です。(原文は英文)
NHKは、何度か、日本国債を危険視したり、”国の借金”を問題視する番組を作っています。
銀行や証券会社(なかでも外資系)のチーフエコノミストなどといった肩書の人が、
テレビ東京のワールドビジネスサテライトのような経済番組や、
週刊エコノミストのような経済雑誌や各新聞で、
国債を増発すると、金利が上がるからダメだ、という意見を言っています。
財務省が言うように、”日本は世界最大の貯蓄超過国”ですから、
金利が上がる心配は少ないのです。
だから、”国債はほとんど国内で極めて低金利で安定的に消化されている”のです。
貯蓄超過とは、銀行が運用に困るほど、預金が有り余っている状態で、
国債を買うための原資のようなものです。
実際、国債が売り出されれば、たちまち買われます。
銀行に有り余っている預金で国債を買い、政府にお金を供給することができるのです。
そのお金で、復興事業や防衛力の整備や景気対策をやれ、と私は言っているのです。
国債による資金調達で、不都合があるなら、
財政法第5条に基づいた、日銀による国債直接引き受け、という手段もあります。
”国にカネがない”とか、”厳しい財政事情”などというのは、全くのまやかしです。
むしろ、”いくらでもカネはある”と言ってもよいくらいなのです。
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