地平へ溶ける
「奇跡のようでしょ」 君が言う
「程遠いね」 僕は笑う
「無条件に与えるのよ」 目を細めた君
「時に無情に」 目を閉じた僕
不安を煽る 灰色の穴
そこから垂れる 千の雨
「雨が好き」 君は言った
「嫌いだね」 僕は見上げた
交じり合う視線
空と地平と
たどり着く刹那
君の声が届く刹那
僕に君が溶けていく
それは感覚
きっと錯覚
君の言葉と 僕の嘘と
君の涙と 僕の真実
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