ついこの間のブログ「8月のバルセロナはデッドタウン⁉︎」でも書いた通り、去年の経験から8月はバルセロナにいてもやることがないっと悟りながらも今年の夏は日本に帰国する予定がないため大人しくバルセロナで静か(観光スポット行けば賑やかなのだが)に暮らすかっと覚悟を決めながらも友達は夏休みでいないし、行きつけのお店もやってないし、新しいお店を開拓しようともお休みだし、語学学校も自動車教習所もどこもかしこも夏休み中で、覚悟はしていたけどやっぱりつまらな〜いぐぅぐぅ

 

 

退屈オーラーが出ていたのか何かを察した彼が

 

「今回はロンドン ー 香港往復のフライトが2本入っているから一緒に香港行って、物件のリサーチでもすれば?」

 

と提案。

 

。。。ということで、『香港の不動産リサーチ』という名目で、しめしめっニヤリと思いながらも息子たちしっぽフリフリと離れる寂しさと罪悪感を感じつつ香港へ出発〜

 

 

「バルセロナに移住しているのに、なぜ香港で物件探し?」と思われるかもしれませんが、以前のブログ「香港滞在タイムリミット10時間の過ごし方!」でも少し触れたのだが、彼が勤める航空会社の本社が香港にあり、彼は「ロンドンベース」という枠で勤務しバルセロナからロンドンに通勤しているのだが、基本的にこの「ロンドンベース」というのは「2年契約」なのである。2年が過ぎたらそのまま続行することも香港ベースに戻ることも可能で会社に申し出ればいいだけなのだが、その「2年」が今年の年末で満期になるため、そろそろ決断の時期でもあるのだ。

山あり海あり、晴天率も高く、物価も割合安く、人もフレンドリーで気取らずに生活ができるとても過ごしやすいこのバルセロナ。クオリティーライフが送れる場所であり、「残るか帰るかという二者択一で悩む間でもない!」のだが、ここを離れてまで『世界一生活費が高い都市(2016年のMercer調査結果による)である香港に戻る最大の魅力は彼の「お給料が倍近く違う!」ということなのだ。

 

今の生活でも不自由なく自由気ままに暮らしているのだが(特に私!)、一つの場所に根を張って一生同じ所で暮らすライフスタイルを望んでいない私たちの生活を今後約20年のスパンで見ると香港ベースに戻ることが単純にお金だけの理由ではないのだが、とりあえずこのタイミングで彼が香港ベースに戻ることを前提に今の香港の不動産が2年前と比べてどうなっているか軽〜いノリで向かったのだが、リサーチ初日から早速ど〜んと憂鬱なテンションになってしまったダウン

 

 

1997年の中国への返還や2003年のSARS、2008年のリーマンショックと一時的に住宅価格は落ちたものの香港中が一番暗くなっていたSARSの年からもとどまることなく上昇しここ最近まで約340%増加していた。日本でも中国人による爆買いは大きな話題となったが、香港でも日本以上にこの傾向による経済的な影響(良くも悪くも)は大きく、高級ブランドの爆買いというかわいいレベルではなく、東京の半分しかない土地で人口密度が世界3位であり、限りのある住宅戸数を投資用に爆買いするお隣の国の成金さんたちによる影響で政府は住宅ローンの制限を強化したり、外国人(あからさまに中国人を名指しにはできない)による購入の税率を上げたり条件を出したり、中国からの観光客の入国回数などの抑制手段を出したり、中国の経済減速、インフレ率低下などなどの要因により今後これ以上住宅価格が上がることはないなっと読んだ私たちはスペイン移住前に躊躇いもなく住んでいたアパートを売ったのだ。売却後少し上昇したのだが、欲を追ったらキリがないこともわかっていたし、将来家族が増えた時に住める大きさではないということ、納得いく値段で私たちが一番お気に入りでこだわった屋上を同じく気に入ってくれたオランダ人のバイヤーが見付かって気持ちよく手放したのだ。そして予測通り、香港の不動産は去年の夏以降「約7年ぶりに20%下がった!」のだ。勝ち誇った気分を引き連れて今回のリサーチに挑んだのだが、今年の7月中旬からまた上昇し始めていたことに気付かされたのだあせる

うっかりしていたのだが、香港経済を見る時、同時にアメリカの経済と金融動向も注目しなければいけないことだ。香港ドルは米ドルに連動する「ドルペッグ制」を採用しているためアメリカが利上げをすれば香港も金利を上げ「右にならえ〜」するしかないのだ。

 

常に上位にランクインしている香港の不動産価格だが、最新の調査結果でも香港の不動産価格は今年も世界で第3位。そんなことは十分に承知していたのだが、香港に住んでいる外国人が口を揃えて言う「商品が価格と見合わない」事実に怒りさえも覚える。大きなお買い物である住宅はさておき、高価でも安全安心な海外の食料品を買っても質にガックリするのだ。お野菜もフルーツも味気はなく、新鮮どころか傷みかけてたりするし、タックスヘイブンでもあるのにちょっとおしゃれで話題性のある海外の食材もぼったくり⁉︎と思われても仕方ない位の値段設定(いやっ、実際チョイスのない外国人消費者による需要があるためぼったくっているだろう!なんせ香港は外国人にとって世界一物価の高い都市だから!)。

 

 

香港到着日に気付かされた香港不動産の現状とバルセロナで培われたスペース感覚の矛盾に戸惑い、息もできないくらい蒸し暑い上、香港お得意のスコールの様な雨に降られ、電車に乗ればクーラーガンガンでぶるぶる震える中、椅子取りゲームや大声選手権のグループに巻き込まれ、スペインに移って以来こんな暗い気持ちで過ごす香港は初めて汗

私たちのバジェットと希望面積では以前住んでいた香港島中心地のエリアでの購入はほぼ希望なしっということで敢えてその地区は素通りし、彼が通勤しやすい飛行場近くの地区や飛行場とは真逆だがスペースと自然を重視したエリアから攻めてみた。不動産屋さんの話を聞いたり、見れる物件は何かのヒントになると思い見学に行ったのだが、こんなに妥協しているのに住宅環境の乏しさと何かの間違いとしか思えない価格設定にすっかり参ってしまい、一番の楽しみでもある食欲も失せ、気分的にサクッと簡単な物を食べたい気分になってしまう始末DASH!

 

食べた物を振り返ってみると↓

 

割り箸香港仔南記粉麺の牛腩春巻酸辣米線

この酸っぱ辛い麺と春巻きと呼ばれるつみれがやみつきの味。ランチセットでドリンクも付いてHK$40(約500円)。

 

割り箸Bêp Vietonamese KitchenのPho Tai

スープに深みがあって、薄くスライスされた半生の牛肉のクオリティーが高い。

たまに思い出して食べたくなる一杯。HK$70(約920円)。

 

割り箸石澳士多の燒鴨河粉

たまたまこの地区に来たからここは初めて食べたのだが、地元では有名で味も値段も昔ながらの一杯。HK$24(約300円)なのにジューシーで肉厚のガチョウが美味しい。石澳のビーチに行った時はまた寄りたい一軒。

 

割り箸海南鶏飯

小さい頃から大好きな海南鶏飯で何よりもこの鶏ガラで炊いたご飯とネギと生姜を刻んだタレがメインのチキンより好きっ。この日は疲れはてて夕食を抜いたのだが、ホテルに帰ってからルームサービスのメニューにあって頼まずにはいられなかったのだが、個人的にはリクエストすれば鶏皮も骨も取ってくれるマンダリンオリエンタルホテルのが一番好き。

 

割り箸河洪記の正斗鮮蝦雲呑麺

ミシュラン⭐︎を獲得したワンタン麺HK$56(約740円)なのに、ワンタンがアンモニアの味で吐き出してしまうくらいありえなかった二度目はない一品。飛行場内にあるため値段は高めなのだが乗る前にここでチャーハンや焼きそば、点心などをお持ち帰りして機内食とするのが私の定番。この看板メニュー以外は美味しいのに残念。

 

 

こうして振り返ると、今回はローカルのB級グルメがほとんど。

 

香港不動産の不健全で異常な価格設定ですっかり夢と希望を失ってしまった私の潜在意識が無意識に働いてチープでローカルなグルメに向かせた結果なのかなっと食事から垣間見れた今回の香港旅。

 

香港を発つ前夜は、大好きなお友達カップルたちと集まって以前住んでいた地区にある馴染みの街でお気に入りの激辛湖南料理を私のリクエストで食べたり↓

 

割り箸書湘門第

ここは一品一品のボリュームがしっかりしているのに安くて美味しい!そしてちゃんと辛い!「『三希楼』が一番好きっ」といかにも金融関係のお仕事をしている人の典型的なセリフ通り、実際金融関係のお仕事をしているお友達たちをこの超ローカルな場所の超ローカルな大衆レストランに来てもらって最初は皆「なんでここ?」的な質問をしていたのだが、あっという間に食べて追加オーダーを何度もしたくらい気に入ってもらった超オススメのレストラン。床は確かに脂ぎっているけど「安い・うまい・クセになる」この湖南料理屋さん週一で通ってたな〜。

ちなみにこの真ん中のお魚の頭↓は「コスパの高い一品」としてミシュランで挙げられ、事前予約もしなければいけないのだが、インパクトのない味でしかも太っい髪の毛が入っていたためキャンセル。

 

 

ディナー前はいつも混み過ぎてて入れなかったバー「Ping Pong 129」で女の子だけ集まってガールズトーク炸裂したり、食後にはみんなで戻って喉が痛くなるくらいしゃべって笑ってショットして久々の夜遊びをしたり↓

 

数日間のリサーチでなんだかすっきりしない気分を過ごしていたのだが、住み慣れた街に戻って、よく通っていたレストランに行って、大好きなお友達と過ごして、なんだか懐かしくて、すごくエネルギーチャージができて、なんだかんだやっぱり香港は悪くないなって思えた最終日の夜、「私たちには選択できる自由がある」ことに気づいてすっきりモヤモヤが取れたっひらめき電球