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今日も当事者さんや親御さんとのお話からの記事です。発達障害があると、安定就労するのは容易なことではありません。そんな中で、アルバイトではあっても、2~3年続けてらっしゃる方がいます。この数年の日々は努力と我慢の結晶なのしょう。お話を聞いていて、ぼくも「良く頑張っておられるなぁ、苦労されてるなぁ」と、つくづく実感します。しかし、その方にとっても将来を考えると、このまま続けるべきか、正社員を目指すべきか非常に悩ましいそうです。今日はそんな記事です。


実は、こうしたお話も、数名の別の場面でお聞きしたお話です。


ある方は、個室ビデオの店員さん。

別の方は塾の講師、

またコンビニの店員さんというケースもありました。


定型発達からみると、アルバイトが続かないというのは中々理解できないかもしれませんが、発達障害を持つ方にとって、これは現実なのです。


アルバイトといっても、例えば、コンビニの店員さんともなれば、仕事の内容も複雑です。単にレジ打ちだけにとどまらず、宅配便の手配やファーストフードの調理、在庫の整理、商品の陳列など、多岐にわたる仕事を要求されます。何より接客業ですから、高いハードルでもあります。


塾の講師が、発達障害に向いているという話は、

あちこちでお聞きします。


対人的な仕事なので意外に感じるのですが、

勉強という目的に絞って関わるからかもしれません。

最近は、3~5名の少人数制レッスンも多くなり、

こうした人数を相手なら、仕事をこなせるのかもしれません。


何より、テキストに基づいていけるので、

ある程度、定められた道をたどっていけるのがいいそうです。

また、職員さんがいろいろな場面で、

講師を支えてくれるので、

立場的にも働きやすいといいます。


個室ビデオの店員さんのお話も

聞かせていただくとなるほどなと思います。


基本的な仕事は、ビデオの整理と、

客室の清掃、そして接客です。

ただ、接客といっても、そのお店はカウンター上の

幅縦横20cmの小窓から対応するので、

店員と客が互いに相手の顔が見えないそうなのです。

しかも、ルーチンワークで突発的なこともあまりなく、

十分こなせたといいます。


元々、掃除や整理整頓は好きなタイプだったそうで、

過去の職歴の中で、この仕事が唯一7年続いたといいます。


発達障害に、在庫管理や

整理整頓が向いているというのは、これも良く聞きます。

障害特性から、生真面目で飽きることが少なく、

コツコツやるのに向いているのでしょうか。

特性を上手く活かして、働いている良い例といえると思います。


欧米では、図書館の職員に

採用されているケースがあると聞きます。



ただ、折角このように定着できても、

その収入で将来をやっていけるかというと、

そこはアルバイトの悲しさです。


でも、塾講師をしている方のお話では、

「では、正社員に転職するか」と考えると、

中々ふんぎれないといいます。


実際この方、塾長さんから、

正社員採用を打診されたことがあるそうです。

有名私大を卒業されているし、

人柄もやさしげで、きっと生徒に人気があるのでしょうね。


ただ、このとき「はい」とは言えなかったそうです。


正社員になれば、講師の仕事の他に、

内勤で事務仕事が出てくるというのです。

過去の仕事で、事務仕事でつまづいたので、

非常に悩ましいそうです。

事務仕事になると、途端に仕事が遅くなるそうなのです。


また、正社員には、

他のアルバイト講師のお世話も要求されます。

新人が入れば、指導もしなければなりません。

これは大変高いハードルだといいます。

発達障害があると、他の人の立場や状況を

理解するのはかなり難しいのでしょうね。

後輩指導というのは、そこが基点となりますので、

障害特性に向いてないのでしょうね。


そんなところで、「結婚を考えると正社員になりたいのだけれど、

折角、つかんだ安定就労先を手放すのも惜しい。

非常に悩ましい」とおっしゃいます。


こうした悩みは、多くの方に共通するのではないでしょうか。


今の日本の社会構造では、

正社員に単一職種を任せることが少なくなっているようです。

少ない人数で、多岐にわたる仕事をこなして、

生産性をあげることが、企業の生き残る道だからなのでしょう。


また、コンプライアンスやクリンデスクにもうるさくなっており、

自由闊達な雰囲気はどんどん失われています。

管理のきつい厳しい雰囲気が職場には漂っています。


この問題、僕にも、どちらがよいとは、

とても答えることが出来ません。

考えれば考えるほど、悩ましい問題です。



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家族限定グループワーク
高機能広汎性発達障害のご家族(親族含む)が
ご参加いただけるグループカウンセリングです。
日常を離れ、ゆったりと過ごす時間の中で、
同じ境遇を持つ人たちの中で、
悩みを語ったり、思いを話したり、
分からないことを聞いてみたり。
互いの経験を交換し合う中で、
問題を一つ一つほどいていく・・・。
そんなグループを目指して、開催しています。
2012.7.13(金)10:00~14:00
大阪市内の貸し会議室で開催
定員10名(要予約)


発達障害を共に考える会
高機能広汎性発達障害の当事者・家族・支援者の
いずれもがご参加いただけます。
共に互いの話に耳を傾け、思いを感じ、
理解を深めていくためのワークです。
「テーマ」を定めてスピーチ付きのワークと、
「ノンテーマフリートーク」のグループカウンセリングのみと、
2通りのワークで開催しています。

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京都で大学生向けのエンカウンターグループを企画されるサークル囲炉裏さんより、講師としてお招きいただきました。予約はいつものフォームから出来ますよ!
2012.07.28(土)
13:00~18:00 開場12:45
会費 無料(ただし資料作成代 300円)
龍谷大学 深草キャンバス 4号館 511号室
(申し込み人数によっては、教室が変わる場合もあります)
JR奈良線「稲荷」駅下車、南西へ徒歩約11分
京阪本線「深草」駅下車、西へ徒歩約6分
京都市営地下鉄烏丸線「くいな橋」駅下車、東へ徒歩約7分
http://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/traffic/t_fukakusa.html


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6・7月いっぱいは、お休みといたします。