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発達障害者には想像性の障害があるといわれます。これによって、相手の感情を読み取り難かったり、場の空気を読めないなどの、対人的あるいは社会的困難の原因となるようです。しかしぼくは、想像性の障害が「対人関係を損ねる」ところで、もう少し言い足したほうがいいと、最近考えています。単に相手の感情が読めないから困るだけではなく、自分の言動が相手にどんな印象を与えるかを想像できにくいことに、最大の困難があると考えるからです。今日はそのあたりについて記事にします。 
 
定型発達者は行動を選択していく時に、
その行動をすると周囲がどんな風に自分を見るか、
もしくは感じるかを、常に念頭においているといえる
と思います。
 
怒られたときには、反省を態度に出して、
相手の怒りの増幅を防止
します。
プレゼントをもらったり、何か配慮をしてもらったときには、
その相手の気持ちに応えようと、感謝を態度に表します

 
しかし、発達障害者は想像性の障害の重さに、
ある程度比例して、
この態度が表に出にくい傾向があり、
損をしている
ように感じます。
 
 
ある親御さん(親が定型発達者で、子が発達障害者)のお話の中で、
「うちはよく親子でけんかになり、時に取っ組み合いにもなります。
 こちらが手を出してしまうこともあります。
 しかし翌日になると、案外、息子はケロッとしているんですよ」
というのを聞いたことが有りました。
 
この時僕は・・・
「定型発達者なら、翌日まだ怒っているなら、
 相手に『自分はまだ怒ってるんだぞ
 と言う態度に抗議を込めるけど、
 発達障害者には、まだ怒っていても、
 そこを態度に表さない人も居るのに、大丈夫かな

と感じたのです。
 
誤解は、怒る側にも「怒られて、しおらしい態度が見えない
と感じさせたり、
あれだけ怒っても、案外平気だ」と誤解をさせてしまいます。
 ともすれば、次はもっときつく言ってやらないと、
・・・などと悪い方向へ事態は進みます。
 
定型側には、それまでの周囲の人の態度から、
その人たちがどう感じているかを、
経験的に推し量ってしまう性質がある
のです。
そこに障害特性が誤解を与えてしまうわけです。
 
 
別のエピソードでは、エレベーター待ちのときに、
あとから知人がやってきたとします。
それ程知り合いと言うほどでもない、顔見知り程度の関係です。
そこでふと用事を思い出しました。
忘れ物を思い出したのです。
で、事務所に戻ろうとする時、大抵の定型発達者なら、
わざと「あっ、思い出した。忘れ物、忘れ物・・・
なんてつぶやきながら、事務所に戻って行きます。
なぜわざとつぶやくかと言うと、あとから来た人に、
あなたか来たから、一緒のエレベーターに乗るのがイヤなのではなく、 
 忘れ物を取りにいくだけなんですよ
」と伝えておかないと、
人間関係にヒビを入れると、配慮しているからなのです。
 
こうした行動も、自分がやろうとする行動の判断基準に、
相手がそれをどう取るかを
考慮しているからこそ出来る
ことなのでしょうね。
こんな配慮に無頓着だと、
知らぬ間に敵を作っていくことになってしまう
のです。
 
当事者さんは、こうしたことに気が回らないばかりに、
知らないうちに、どんどん周囲に
誤解されているケースが多いように感じます。 
こうした仕組みを知ることで、
少しはスキルとして取り入れることが出来るかもしれませんね。 

相手から誤解されたり、
嫌われたりという事が重なると、当事者さんは
「自分がいつ相手を怒らせるか不安でしょうがない」
という状態に至ります。
発達障害者には、こんな不安が
いつも付きまとっているのでしょうね。
以前、「私の人生は罰ゲームのようはものだ」
と深刻に語る当事者さんがいらっしゃいました。
その言葉には、ぼくも胸が詰まりました。
 
今日は、想像性の障害がもたらす、
誤解のプロセスのひとつの形について記事にしてみました。

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