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発達障害部門 第8位

12/10の午後のグループワークは、テーマトークということで、
当事者さんご自身の自分の特性や、ご家族・支援者の方は、支えているお子さんの特性について、意見交換をしたり、質問を交し合う時間となりました。今日は、そこで出た話題からお届けします。

感覚過敏による強い混乱や、フラッシュバック状態にある当事者さんに、周囲の家族は、どう関わっていけばよいのか・・・。また、本人はどう対処して行けばよいのかと言う話題です。

【ある親御さんの質問から・・・】
さて、グループワークでは
感覚過敏やフラッシュバックに苦しむ当事者さんと、
日々、一緒に暮らすご家族の苦労と、
対処法への悩みが口々に語られていました。

そんな中で、
フラッシュバックや、
 感覚過敏で深く混乱してしまったときに、
 どう周囲は対処してあげればいいのでしょう

という親御さんの切実な疑問が発せられました。

中々難しい問題です。
そう簡単に解決法が提示されるものでもありません。

少しの沈黙のあと、
ある当事者さんからは、
まず止めたりせずに、
その時の行動を受け入れて、
否定も同調もせずに、
ただ見守って欲しいという意見がありました。

同調も決して本人の為にならないというのは
「フラッシュバックを起こしているときに、
 余りに周囲が同情的な言葉がを掛け過ぎると、
 その言葉が、耳を通じて、
 当事者自身の脳内に激しくリフレインし、
 悪い記憶を増強・強化してしまうことがあります」
との説明が有りました。

こうした発達障害特性を理解したうえで、
ケースバイケースでの対応が必要だ
ということなのかもしれませんね。

いずれにしても、
当事者さん本人が解決していくことを、
そっと見守ってあげて欲しい、
という意見が多かったように思いました。


【フラッシュバックを解消したお話】
また、フラッシュバックが起こるときの
自分の状態と、自分の対処法の説明してくださった方も居ました。

 「自分は、子どもの頃に体験した、
 悔しい思いや悲しい思いが蘇ってくることが多かった。
 一度蘇ったことは、何かのきっかけで、
 その後に何度もビデオテープを見るように沸き起っていました。

 でもある時、周囲が投げかけた酷い言葉を、
 リフレインしているのが、実は自分自身だと気付いたのです


 その言葉を言っている人は、当然もう周囲には居ないのに
 上手くできないことがある自分に対して、
 当時、周囲から言われた言葉を、
 自分が自分に投げつけているのに気付いたのです。

 それに気づいてからは、
 今、大人になった自分として、
 子どもの頃の自分の感情に対して、
 「あなたが悪いんじゃないよ」とか、
 その時、自分の辛さや悲しさを判ってくれなかった周囲に対して、
 「この子が悪いんじゃない
 「この子に悪気があった訳じゃないんだ
 と言ってあげる様にしました。
 すると、いつしかフラッシュバックが起こる頻度が、
 少なくなっていったのです。」

非常に不思議なお話ですが、
他からも同様の体験があったと発言がありました。
こうしたことも事実あるのですね。

【自分を掴みかねる特性ゆえに、未解決の自分を過去においてきているのか】
定型発達者が悩みを抱えるのは、
いろいろな思考が無意識領域で
オートマティックに行われている特性ゆえに、
過去に感情を押し込めてしまったものが、
心の中に渦巻いて苦悩することがあるように感じます。

そして、発達障害者の場合は、
更にそこに、特有の特性が重なってくるようです。

それは何かというと、
その瞬間の状況を的確に把握できずに、
周囲からは責められてしまってはいるけれど、
どうも自分が悪いとは思えずに、
でも、そこを上手く自分でも分析や理解が出来ずに、
なんともいえない気持ちのままで
風化した過去がある
ようです。

そして、その記憶は発達特性として、
ビデオテープのように鮮明に、
周囲の服装やその場の雰囲気も生々しいままに、
残されてされています


その記憶は本人の意図とは全く関与しないときに、
突然、蘇るそうです。

また、発達特性として、
その時に自分に起こっている感情は、
しばらくしてからでないと、
しっかりと把握できない
というのもあるようです。
それだけに、フラッシュバックがきつく現れるようなのです。

でも、この方が、ある時気付いたのは、
今ならその状況が自分が悪く無かったことが理解できるし、
それを周囲にも説明が出来ること

それを、大人になった自分が、
過去の子どもの頃の自分に
成り代わって代弁してあげることで、
この方は、フラッシュバックを
解決できるようになったそうなのです。
過去に置き去りにしてしまった感情を、
ようやくケアできたのかもしれませんね。

【つらく苦しいフラッシュバックにも必然性があるとしたら・・・】
このお話しから、僕が強く思ったのは、
フラッシュバックもまた、発達障害の成長や自己構築の上で、
必要だから起こっていることかもしれない
、という考えです。

障害特性ゆえに、
その瞬間に受け止め切れなかった自分の感情や、
うまくつかめなかった周囲状況が見えてきたときに、
過去にした辛い思いを今租借し昇華させるために、
当事者さんは、多かれ少なかれ、 
くぐらなければいけない道なのかもしれない
と思ったのです。

発達障害者ゆえに起こってしまう、
特に学童期や思春期の理不尽な扱いを、
どこかで、何かによって、決着させなければいけないというのも、
発達障害者が抱えるつらさのひとつなのかもしれない
と、
僕は感じました。

またひとつ、発達障害特性の過酷さに触れた気がしたのです。

それと僕はこの事例にもうひとつ感じることがあります。
こうした事例があったとしても、
フラッシュバックや感覚過敏による
混乱の中にある当事者さんにとっては、
そのつらさやキツさにおぼれる状態であり、
きっと「自分に語りかけて守ってあげる」などと、
そう容易に出来ることではないだろうということです。

また、本人が自分で克服していくしかないといっても、
それを「本人の気持ちの持ち方の問題」という風に、
転化した考えはとても危険だと感じることです。
きっと、今回の記事のような体験をされた方も、
長い混乱の時期を経て、
ある時ようやく、気付かれたのではないかと
想像するからです。

さて、この記事の最後に、この当事者さんが
寄せてくださったコメントをご紹介します。
私は祈っています。誰もが誤った呪文
 (と私は勝手に名付けています)を解いて、
 誤って損なわれた自己肯定感を回復し、
 救われますようにと。
 本当は誰もが自分を救う力を持っていると信じています。


今日は、フラッシュバックについて記事にしました。 

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発達障害を共に考える会
当事者・家族・支援者のいずれもが参加出来て、
共に互いの思いを感じ、理解を深める為のワークです。
事前に「テーマ」を定めてスピーチつきのグループワークと、
スピーチ無しの「ノンテーマ・フリートーク」の2通りで開催。
今回は、午前に勉強会を開催し、午後はグループワークです。
発達障害の家族や支援に関する悩みなどについて、
参加者の方々の思いを、共に語り、聴き、感じるワークです。

2011.02.25(土) 13:00~
テーマ「未定」
定員20名(要予約)


発達障害 家族限定グループワーク
日頃の生活を離れ、ゆったりと過ごすお時間はいかがでしょうか
同じ境遇を持つもの同士、悩みを語ったり、
わからにことを質問してみたり、
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2011.1.13(金)10:00~14:00
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2011.12.20(火)
2012.01.06(金)
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