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発達障害部門 第2位

さて、いよいよ「共感性の乏しさ」のシリーズも、最終話です。
最後のテーマは、「家族・友人・恋人・配偶者などの身近で大切な関係」で、この特性により起こってしまう相手の気持ちに対して、どうして行けばよいのか、について考えてみたいと思います。

さて、この記事を書くにあたり、「この障害の悲しい宿命をどう生きていくのか」とタイトルを付けて、今、正直、僕がこのことについてどこまで書けるのだろう・・・という思いを抱えています。実際のところ、今の僕にはまだ重過ぎるテーマなのかもしれません。でも、このシリーズの最後に、今思うところを書けるだけ、綴ってみたいと思います。

【「共感性の薄さって、そんなに辛いものですか?」・・・】
さて、僕はこのシリーズを書いたことで、
いつもコメントを下さるジャージーさんから、
こんな言葉が送られてきました。

>あの、確認の意味も込めて、
>パパさんや支援者の方々に質問なのですが、
>例えば、目が合わなかったり、態度が素っ気なかったり、
>一緒に居たがらなかったり、あまり喋らなかったり
>ここに書いてある、共感性の薄さ
>そういう事って、そんなに辛いものですか?

僕は、実は、このお言葉に対して、
どのようにお返ししようかと、お盆休みの間、
ずっとずっと考えていました。

僕がこのテーマを掘り下げたことで、
当事者さんとしては、そこまで深く自覚していなかったことが、
思ったよりも相手を傷つけているのではないかと、
心配になったのです。
そして、そんな思いを抱かせてしまったのかもと思うと、
次の記事を中々書き出せなくなっていたのです。

僕はこの記事を書くことでやりたかったことは、
当事者さんの特性の、すこし細かいヒダに分け入って、
そこにある状態・事象を細やかに表現することで、
今まで単純に「対人関係に苦手がある」とか、
「人と気持ちの共有が出来ない」などと語られていることの、
もっと、詳細を明らかにしたかった
のです。

そして、そこを明らかにしたい訳は、
当事者さんが知らないところで、
自分の行動が引き起こす相手の心を動きの構造を、
より詳細に知ってもらうことで、
お一人おひとりが、今後、それぞれの生き方を考え、
自分を作っていかれるところに、
何かヒントをご提示できないかと願ってのものなのです。

ですから、この特性の詳細を知った当事者さんが、
「自分には、そんな風に知らずに人を傷付けていたのだ」
とショックを与えてしまい、
もし、身動きが取れないようなことになってしまったなら、
それはとても悲しいことなのです。

ジャージーさんのコメントからは、
「ひょっとして、自分もそんなことをしてしまったのかもしれない」
と感じてらっしゃる様子を想像し、
正直、1週間もの間、記事をかけないで、
ずっと思いを巡らせるようなことになってしまったのです。

そんなこともあり、今でも僕が何をどこまで書けるものか、
全く自分でもわからないのですが、
今、この頭の中にあるものを言葉にしてみたいと思います。

【つらいかどうか・・・僕が感じてきたこと】
「共感性の薄さがつらいのか」という問いですが、
「当事者さんは障害特性からそんな面を持っているのだ」と、
僕自身がしっかりと自覚できるようになるまでは、
正直、つらかったですね。

過去の当事者さん達との関わりは、
僕にとって、沢山の貴重な時間であり、
世間の何か、変に軽いというか、妙な協調性というか、
どうもそんなものに生きづらさを感じてしまう僕にとっては、
非常にありがたい場だったのです。

ただ、そのように当事者さんとの関わりが深くなればなるほど、
あるとき「えっ!」と思わされることが、何度かあったのです。

余り細かいことは書けないのですが、
「これまで仲良くしてきたのに、そんな行動に出るのですか?」とか、
「えっ、僕らは信頼し合ってたんじゃなかったの?」
と思わされる場面が、正直あったのです。

でも、その元となった行動を、考えれば考えるほど、
当事者さんは真に薄情なようにも感じられないし、
ましてや、悪意があったり、また、上手く利用されていたわけでも、
決してなかったと、段々わかってきた
のです。

正直、こうしたことが判るまでは、僕もつらかったですね。

当事者さんたちとは、ある程度仲良くしていたとしても、
ある時、予想もしなかった行動で
返されることがあるんですよね、実際。
そんなとき、定型側のココロは、
何か、これまでの親密さを反故にされたように感じてしまったり、
「こちらの気持ちに応えてもらえない」
というような感情に見舞われてしまう
んですよね。

でもね、今はもうその原因が、
障害特性なんだと思えるようになっています。
そこを「つらい」と感じてしまうなら、
そして、定型と同じような反応や行動を求めるなら、
きっと相手は、しんどくなるのだろうと、
考えられるようになっています。

自分も、こうした考えになるまでに、
正直、結構苦しみました。

だからこそ、このシリーズを書いてみたいと思ったんです。

支援する側は、やはりこの特性を理解し、
当事者さんの行動に嘆いてしまう自分の感情に対して、
理性的に考え直して、
相手を責めないことが大事
だと感じます。

そして、当事者さんにひとつ申し上げたいのは、
自分には「共感性の乏しさ」があることで、
大切なパートナーが、知らぬ間に傷つき、
寂しい思いをしていることがあるのだと、
そのことは、やはり知っていただきたい
のです。

そして、相手の行動や言動に対して、
過剰適応にならない範囲で、
少しだけでもいいから、気配りをしていただけたらと思うのです。

小さな親切に、ひと言お礼を言うことでもいいと思います。
ちょっと、会釈するだけでも、ずいぶん違うんです。
相手の気持ちは。
相手の気遣いに、照れずに、感謝を伝えることでもいいと思います。

もし、いつも世話になっているパートナーなら、
「いつも助かっていて、感謝している」
と言葉にしてみるのもいいでしょう。
母の日とか、結婚記念日とか、
そんな日だけでもいいと思うんですよね。

もしパートナーが困っていたなら、
自分が出来る限りの事をして、
なんとか助けてあげるのもいいでしょう。

でも、ひとつお願いしたいのは、
決して、このことに過敏にはなりすぎないように
気をつけていただきたいということです。


少しだけ、ちょっとだけでいいので、
周囲のことに気を回し、
あなたの周囲の人がしてくれる行動に、
目配りをしてみていただきたいのです


そんな小さな配慮で、あなたとパートナーの関係は、
ほんの少しだけでも、近づけるのではないか

僕は思うのです。

ほんのちょっとのことでいいんですからね。
決して、心配しすぎることはないようにしてくださいね。

さて、「三つ組だけでは語れないもの」の最初のテーマ「共感性の乏しさ」は、今日でひと区切りです。ちょっと間をおかせていただいて、次の小テーマに移っていきたいとおもいますので、またよろしくお願いしますね。





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