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「発達障害」部門 第4位獲得 クリック感謝です!



発達障害シリーズも、6回目を迎えました。こちらも当初3本程度の原稿で始めたのですが、色々なご意見やコメントから記事のアイディアが生まれたり、また、自ら新しい気付きが起こってきたりします。今日の記事はそんなところからのことを書きます。ぼくが、息子の発達障害から、自分自身の人生を見つめなおし、そして何か新しい幸福感の様なものをもらったことへの感謝の記事です。


さて、今の僕は、8歳の息子に、大きな感謝の念を抱いています。


彼のおかげで、発達障害の勉強をし、

カウンセリングの世界に踏み入れることになりました。

そして、息子のことを知るために通っていたのが、

自分の問題に気付き、

何かそこから新しい価値観の様なものが生まれたからです。


ひとつとして、発達障害の勉強をすると、

息子の特性とどう向き合い、彼との関わりをどう改善していくか・・・

という課題に直面します。


その過程において、自分の思考や行動の問題点に直面し、

それをどう改善していくか、という考察が深まっていきます。


しかし、これはそれだけでは終わりません。

何か、自分のこれまでの生き方自体を見直す作業にまで、行き着くのです。



ここからは、僕の場合の現在の気付きのお話です。

私事ですが、お付き合いくださいね。


僕はあまりコミュニケーションの上手な人ではありません。

そしてそのあまり、社会では防衛的に生きてきた人間です。

殻をつくり、鎧を着ることで、下手なコミュニケーション能力を使わずとも、

周囲の身勝手であったり、調子のよい依存とか、

妙な世渡り上手の影響を受けなくて済むように、

自分を守っていたのだと思います。


こうした人達にまともに関わると、いつも損をするので、

一線を引いて、避けることで、世をしのいでいたのです。


時には、怒りの放出という手段に頼って、

防衛的に生きてきたりして、

その人生は決して豊かなものとはいえなかったかもしれません。


でも、自分はそんな人間だとあきらめの様な達観があり、

淡々と、日々を生きてきたというのが、僕なのです。




さて話は変わり、発達障害の方と言うのは非常に真面目な方が多いです。

でもこれは、やりたくて真面目なわけではない側面もあります。


うそをついたり人を欺くと、返って、自らが損害を受けたり、

傷つく体験をする人が多く、

こうした生き方を選ばざるを得ない側面もあると考えるのです。


上手く世渡りするというのは、定型の能力があるから出来るのです。

人の状況を的確に把握し、相手の感情を上手く読み取り、

そんなところで、どこまで利用したり、うそをついたり、

自分を装っても、大丈夫かの見極めが必要だからです。

つまり、空気を読んだり、想像性の能力です。


しかし、発達障害の当事者さんには、

この能力がなかったり、得意でない方が多く、

こうしたことをもしやっても、所詮、定型のようには行かず、

結局ウソが破綻したり、装った自分に押しつぶされたりと、

上手く行かないところから、

当事者さんが成人にもなれば、

やがて、真面目な生き方へと収束していくところがあるのです。


また、それを損なことと感じずに、

そんな生き方に価値観を感じることが、

当事者さんの行き方を豊かにするようにも感じます。


そして、息子もまた、きっとそんな生き方を、

今後、していくのだろうなぁと考えるところで、

彼に「どんなアドバイスを送ればよいのか」と考えたり、

また、日頃の友人とのトラブルをどう解消させるかについて、

彼にどう伝えれば良いかなどと考えを煮詰めていくと、

結局、「真面目に生きるとはどういうことなのか」などと、

哲学的に考え抜くことに至るのです。


そしてそれは、自分の生き方にも返って来ます。

自分の不器用さや、コミュニケーション能力のなさが、

周囲の人達にかけた迷惑に気付いたりします。


そして、何を直せば、自分の人生が変わっていくかが、

少し見えてきたりするのです。


ぼくはこれは、発達障害の親特有の気付きではないかと、考えるのです。

そして、いつか、こうした機会を僕に与えてくれた息子に、

感謝の念が湧いてくるのです。


もう自分は、きっと死ぬまでこうして不器用に生きていくのだと、

どこかあきらめていた人が

そこに何か生きるヒントを見つけた時、

自分の人生に、新たな幸福感が湧いてくるかもしれません。


これは、佐々木正美先生の11段階の最後の項目にあたるのだと感じます。


11.新しい価値観の発見

→苦悩に満ちた困難な過程を経て、新しい価値観や成熟した人格を持つものとして生まれ変わる


いえいえ、僕自身は、まだ自分が、

生まれ変われているとは思いませんが、

そこへの階段を登り始めた気が、確かにするのです。


このように発達障害児を持ったことで、

新しい扉が開き、そこに幸福感を見出せるとしたら、

子どもと暮らすこれからの人生は、これまでとは全く違ったものに成り、

何かワクワクとするような思いすら湧いてきます。


これこそが、本当の障害受容ではないかと感じるのです。



今の僕は、そこに完全に到達したわけではありませんが、

目指すべき山の頂きを見つけた思いは抱いています。

新しい人生のスタートがこの歳でやってくるとは、

全くの意外な出来事です。


息子には、本当に感謝しています。

彼が生まれてきてくれて、本当によかったと思うのです。




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P.S.僕の記事の様な思いは、多くの親御さんが抱いてらっしゃるようです。

このようなところは、やはり同じ境遇のもの同士でないと、

分かり合えないところがあります。

そして、こうした気持ちを分かち合い、確認しあうことも、

その思いを深めるところで、人生を大きく変えていきます。

グループワークの効用にはそんなところもあると思います。

こうした共感を体験してみたいと思われたら、

是非一度門を叩いてみてください。


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