ミクシィ内コミュニティ“ボードゲーム”にて毎年末行われている恒例の企画に、〆切りに間に合わず投票できなかったのでこちらにて私のベスト15を発表させていただこうかと思います。


 発表年代順にあげていきます。


晴耕雨読


 “Sternennhimmmel(ステルネンヒンメル)”(1995)


 運要素の低い軽中量級。今で言う“適度ゲーム”の嚆矢か。シンプルゆえ飽きず、何度やっても面白い。純度100パーセントの腹の探り合い。


 “運要素の低い軽量級”ゲームが実はかなり好みであることに最近気づいた。


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 “Willi(ウィリー)”(1999)


 異才ブルクハルトの変則的トリックテイク。なにせ「ウィリー!」と宣言することでトリックが獲得できるなんてルール間違ってないか?


 ブルクハルトはトリックテイクの名作が他にも少なくない。


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 “Kardinal & Konig(王と枢機卿)”(2000)


 言わずと知れた名匠シャハトの有名なタイトル。所謂“1-2-3”ルールが素晴らしい。


 入るか待つか、ジリジリとしたジレンマに終始悩まされる傑作。シンプルゆえに風化に耐えるのだ。


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 “Puerto Rico(プエルトリコ)”(2002)


 ドイツゲームの金字塔。このタイトルを世に送り出した点のみにおいてさえドイツゲームは高く評価され得る。


 世の中に雀荘や碁会所があるのだからプ荘やプ会所があってもいいのに。


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 “Linq(リンク)”(2004)


 7人でプレイするコミュニケーションゲームの個人的最高峰。


 7人という条件が厳しいが、日本語版も発売されましたし、ぜひ一度はプレイしてみてほしい。


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 “Hazienda(ハチエンダ)”(2005)


 巨匠クラマーには良作が多いがこれはひとつの到達点か。


 手札は増やしたい、が待ってる余裕はない、という素晴らしいジレンマに悶える90分。


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 “Brass(ブラス)”(2007)


 イギリス生まれのデザイナー、マーティン・ワレスによるネットワーク構築ゲームにして氏の代表作のひとつ。


 ピックアンドデリバーや手札管理のメカニクスも絶妙。運河期と鉄道期という二部構成もよい。


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 “Notre Dame(ノートルダム)”(2007)


 現在のドイツゲームを牽引するトップデザイナー、ステファン・フェルトの初期の代表作。


 奇妙な形のモジュラーボードとドラフトというメカニクスから本作ならではの面白さが生まれるこの妙味。


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 “Le Havre(ル・アーブル)”(2008)


 こちらも有名なタイトル。ドイツ人ウヴェ・ローゼンベルクによる“収穫三部作”の第二作。


 おおまかに言えば手番は二択というシンプルなものだがプレイヤーが取り得る戦略は多岐にわたる。


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 “After the Flood(アフター・ザ・フラッド)”(2008)


 3人でプレイする重量級ゲームの個人的最高峰。


 陣取りメインのシステムにリソースマネジメントを少々。濃密な3時間半で充足感も疲労感もズッシリ。やるべし!


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 “Hansa Teutonica(ハンザ・テウトニカ)”(2009)


 90分で終わるのが素晴らしいネットワークビルドの傑作のひとつ。


 運要素が低く、戦略も豊富ながら、盤面全体の状況は把握しやすい。システムの完成度が強靭。


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 “Homesteaders(ホームステッダーズ)”(2009)


 全10ラウンドがあっという間に終わるというのに、そこに込められた取り得る選択肢のあきれるほどの豊富さ。


 60分の中にこれだけの密度を積み込んだデザイナーを素直に賞賛したい。


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 “Troyes(トロワ)”(2010)


 2010年のエッセンにてこの傑作を引っ提げて登場したパールゲームズの第一作。


 ダイスロールとワーカー配置のふたつのメカニクスの幸福な出会い。じつにクレバー。


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 “Hawaii(ハワイ)”(2011)


 のんびりとした南島でのお買い物ゲームの皮をかぶったゲーマーズゲーム。


 バランスに関する疑問が拭えず最後まで迷ったがアメリカ人によるピュアユーロの傑作。


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 “Tzolk'in(ツォルキン)”(2012)


 見慣れたメカニクスの並ぶ風景の中に巨大な歯車がぶち込まれて生まれたのは違和感ではなく、ゲーマーのハートを射抜く傑作でした。


 運要素低く競技性高い、4人で2時間、プレイアビリティ高い、テキストなしとツボにはまりまくり。



 

 以上15タイトル。やはりゲーマーズゲームが多いですね。


 ちょっと大げさに褒めすぎましたが(笑)、どれも大好きなタイトルであることは間違いないです。(こんな記事書いてるとやりたくなってきて困ります。)