今日、家族と一緒にテレビを見ていたら、「Suica改札機が人間工学によるデザインにより成功を収めた」との話をやっていました。


それが人間工学に基づくデザインだ・・・

Suica改札機のタッチ部分に15度の傾斜がついていることが何故必要なのか。。。


いつも東京に行った時、改札機を通るときには、タッチ部分にSuicaをかざしてピッと音が鳴るのを確認して改札を通っていますが、この10センチ程のタッチ部分にカードが0.2秒留まっていないとカードを認識できないため、Suica改札機の試作器では、5回に1回しか正常に認識できなかったと言われていました。

この課題を解決するために人間工学に基づいたデザインが必要とされ、幾つかのアイデアを試作器にして実験を重ねた結果、タッチ部分に15度の傾斜をつけることにより、この0.2秒の課題が解決されたそうです。

他にも、「タッチ部分以外には光るものは配置しない。例えそれが「OK」や「ここにカードをかざしてください」の様な案内であっても、それがあると人間は、無意識にその案内に対してカードを向けてしまう。」といった分析も行なわれた様です。


以前、「素晴らしい技術というものは、高度な技術が使われていると言うことすら感じさせないものである」との話を聞いたことがあります。

このSuica改札機の様な機能的デザインの分野では、多くの人間工学に基づいた工夫が行なわれており、この様な工夫によって人間社会が住みよくなっている。しかし、このことを意識させることはない。。。

それは自然だと言うことですね。

ちょっと感動してしまいました。


私も、IT業界の中でSEとして、お客様にシステム提案をすることがあります。

ここでもIT技術に支えられた裏付けをもって、色々なアイデアを出したり提案を行ないますが、技術を高くかざすのでは無く自然に技術を適用することが大切なのですね。

私も、人間が使って違和感のない自然なシステムを提供し続けられる者でありたいと思います。