この作品は、もともと純文学系新人賞に応募しようかと書き始めた作品です。

昨年から何度も手を入れて休んでまた書いて、ようやく2014年11月に書き上がりました。当初のように応募しようかどうかと思案していたのですが、日頃の高慢ちきな性格があだとなり、引っ込みつかずブログに連載小説として発表させて頂くこととなりました。

 

『海辺の家族』のあらすじを簡単に書かせて頂きます。

 

美浜浦市に父を大学の准教授に持つ伊東家という家があった。夏休みにボランティアでサマーキャンプを長野の恵まれない子供たちのために有志とともに開いていた。

しかし、核となっていた地元漁師の源じっちゃんは昨年亡くなり、ボランティアの中心メンバーである伊東美菜子も従姉妹の菅原亜紀も、今年からどうやってやっていくのかと途方にくれていた。

そこに、問題児のパンクロッカー仁志が邪魔に入り、また、他の子とは離れて過ごす友美があわれる。

そして、問題が発覚しサマーキャンプの存続が危ぶまれる。

 

 

この作品のテーマですが、『無償の愛』です。

源じっちゃんと周囲へとの繋がりも人生の残照を彩る愛でしたし、サマーキャンプを開くのも恵まれない子供たちへの愛です。

愛は、強くもあり、危うくもあり、儚くもあります。それを、登場人物を通じていろいろと表現したくありました。

本作もまた初めての手法を取り込んでいます。

センターに立つ登場人物をどんどん変えていっています。珍しくない手法ですが、中編で採用するのはあたし的には初めてで、その出来具合が不安です。

もう一つの不安は、翻訳小説の影響が大きく、主語を省かずに書いていることです。省こうとすれば明示的でないと怖く、しかし、読んでみては冗長だなとも思っています。微細ですがあたしのこだわりでもあります。

さて、小説には大きなどんでん返しを数回仕掛けています。伏線をちりばめていますので、結末を予想されると楽しいかも知れません。小説ですから、もちろん意外な結末です。

 

およそ原稿5枚ずつでアップします。全部で238枚になりますので、2014年11月14日 第1回から、2015年5月15日 第53回までの連載となります。

毎週火曜日と金曜日の2回、お昼休みに楽しんで頂こうと、毎回12:00にアップするように決めました。

 

ご批評、ご感想をぜひお寄せ下さい。できる限り適宜お答えをお返しさせて頂きます。

誤字脱字のご指摘も大歓迎ですf^_^;)

 

拙作に、ご興味を持って頂いてありがとうございます。

連載をお楽しみ下さりましたら幸いです。

 

※一気に読みたいと言う方には、電子書籍でパブ―版などいかがでしょうか。いつかは出しますが、お声が多ければ早めに有償で出版します。