ダルカラ「河童」観劇レポ | ■□奏音の日記帳□■

■□奏音の日記帳□■

ミュージカル、舞台、ダンス、若手俳優を愛する社会人です。

先日、DULL-COLORED POP vol.14 『河童』 を観劇してきました~ヽ(*´∀`)ノ

公式HP
作・演出:谷賢一(DULL-COLORED POP)
原案:芥川龍之介
音楽:岡田太郎(悪い芝居)
振付:伊藤今人(ゲキバカ/梅棒)、中林舞、堀川炎(世田谷シルク)、長谷川寧(冨士山アネット)出演:東谷英人、大原研二、中村梨那、百花亜希、若林えり(以上DULL-COLORED POP)、天羽尚吾、一色洋平、井上裕朗、今村洋一、岩瀬晶子(日穏-bion-)、内田悠一(レボリューションズ)、港谷順(劇団→ヤコウバス)、小角まや(アマヤドリ)、澄人、平佐喜子(Ort-d.d)、ドランクザン望、ナカヤマミチコ(アロッタファジャイナ)、浜田えり子、東ゆうこ、三津谷亮、山中一美

初吉祥寺シアター!
200名程の小さな劇場だったので、一体感が凄かった。
2列目、3列目での観劇だったので、むしろ近すぎて目線に困る程でした(笑)

舞台は芥川先生の河童。
歌もダンスも多くて激しくて楽しめたし、かなり奥深いお話(*v.v)
気付けば河童の世界にどんどん引っ張られ、人間ってなんだろう…
とひたすら考えさせられ、気持ち悪い感覚が訪れ、涙がこぼれる。
不思議な気持ちになった舞台でした。

……

1人の人間A氏が河童の国に訪れ、様々な河童に出会い河童について知っていく。

河童の国は人間国に劣らないほどに発展している

河童は普通に歩く

河童の交合は女性が主導権を握り、人目を気にしない

河童はいつもと違う苦しみを感じて余暇を楽しむ

河童国では誰もやりたくない仕事につく河童が尊敬される

河童はロミオとジュリエットは喜劇だと言って笑う

河童はコントを悲劇だと言って悲しむ

河童は自分より劣っていて、苦しんでいる河童を見て楽しむ

河童国の国会にはシナリオライターがついている

河童は成績が悪いと足を切り落とされる

河童は働かないと殺される

河童は65歳を迎えると強制的死を迎える

河童は死んだ河童を食べる

河童は死を恐れない、むしろ喜んで受け入れる

河童は生まれる直前に生まれたいか、生まれたくないか確認される

……

人間国とはあまりにも正反対のような世界

だけど、河童は合理的であり、言っていることは正論でもある。

そんな中、A氏はある精神病患者の河童ピップと出会う。

ピップはある日から世界が歪んで見えるようになり、

誰かと手を繋ぎたくなり、誰かに肉まんをプレゼントしたくなり、

死を怖いと思うようになった。

この”人間”のような行動は河童国では精神病扱いとなる

この河童はA氏の旧友と似ていた

A氏はこの人間のような河童がどこか気になり、人間らしい河童に嫌悪感を感じ、

友人関係の壊れた旧友のことを思い出して、ピップを拒否してしまう

ピップは自分の考えや行動を周りに受け入れてもらえない辛さ故、自殺する

……

長々とザックリ書きましたが、前半はこんな感じでした。

A氏を演じる一色さんの演技がとにかくすごくて!
や、演技なんだけど演技っぽくない感じとか、自然さとか、かなり引込まれました。
人間ってこういうとき、こうなるんだ!と思わされた。
一色さんのA氏がリアルだったからこそ、この気持ち悪さが生まれたんだと。

他の役者さんも一人ひとりが個性的ですごく楽しかった^^
天羽くんはみちゅ以上可愛すぎるし、中村さんの演技もすごく好きでした♪
浜田さんも小角さんも~普段大阪で舞台見てても出会えない方々ばっかりだったから、一人ひとりの顔写真付き名前が欲しかった(笑)

そして、精神病患者のピップを演じたのが三津谷亮
思っていたより重要な役どころだったので驚きました(笑)

序盤はピップではなく名も無き河童だったので、ひたすら歌って踊って♪
もう首取れるんじゃね?ってくらい動き回ってて、暴れまくっててヘ(゚∀゚*)ノ
変顔たくさんご馳走様でした、ってかんじw

冒頭のセリフ「君は僕を見下しているんだ、本音では。」
が本当に良くて、表情とか声とか、ぞわっとしましたね。

ピップは本当に繊細な役で、三津谷亮と似ているところが多々あった気がします。
だからこそ自殺ってのは悲しかった(´・ω・`)

プレゼントした肉まんが簡単に捨てられ、無造作に転がっていて、、、

みちゅのこういう役の演技って個人的にすごく好きなので魅入ってしまいました。
ほんと演技上手くなったなーって分かるくらいで^^
あの凄腕役者さん方に引けを取らない演技で嬉しかったな~♪

ピップが自殺してすぐ休憩に入り、休憩中お客さんはピップを囲んで盆踊りを踊ります。
みつクラさんは沢山舞台上で楽しそうに踊ってたけど、私にはできなかった~(^_^;)
みちゅを近くで見れるのだろうけど、そんな気持ちにはなれなかったですね。
私は河童にはなれなかった(苦笑)

後半は、自殺したピップが幽霊として現れ、幽霊など存在しないと思っていた河童たちが思い思いに聞きたいことをぶつけ、悩み、理解できず、苦しむ。

A氏「次生まれてくるときは、人間の国・河童の国どちらに生まれたい?」
ピップ「友達がいる国に生まれたい」
このシーンでは涙がぶわっと溢れてしまいました。

ラストA氏は不当な扱いを受けると分かっていても、やはり人間の国に帰りたくなる
しかし、それは河童国では精神病患者として扱われるのです。

ダルカラさんの舞台は初見でしたが、思っていた以上に素敵な舞台でした◎
始まりがスポットライトで、終わりが完全な暗転
これだけでめっちゃ好みなんですけどね(笑)

歌も人もダンスも全てが個性的だった気がする^^
たくさんのメッセージを受け取ったので、今の生活に当てはめて色々考えたい
…いや、…考えてしまっています(笑)

またダルカラの舞台はお目にかかりたいです◎

物販はパンフレットはなかったので、台本を購入(´∀`)





落ち着いたらじっくり読むぞー!


゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆ ☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*