ちょっと前の話となりますが・・・8月11日の山の日は、宝塚市栄町にある宝塚大劇場まで、
宝塚歌劇月組公演『All for One』を観に行きました。
11時公演と15時公演のダブルヘッダー
大劇場は・・・5月6日の雪組幕末太陽傳以来の3ヶ月振りか・・・
長かったなぁ
『All for One』は小池先生の1本物。
現在の宝塚歌劇本公演で1本物出来るのは小池先生だけかな
まぁ1789等の海外ミュージカルとか、流浪人謙信・ルパン・銀河英雄伝説等の
有名原作ありモノなら分るけど、ナポレオンとか、今回の作品とか、非ミュージカル新作までが
1本物のみってのは如何なモンでしょうかという気もしますね。
しかしながらこれほど多忙なはずなのに小池先生も凄いスタミナだなぁ
今は良いけど、小池先生といえどもいずれは筆力が落ちること必至な訳だし、
将来的にはどうなりますか(・_・;)
『All for One』はいわゆる大デュマの「三銃士」を換骨奪胎した作品。
副題が「~ダルタニアンと太陽王~」とあって、何でルイ13世じゃなくてルイ14世(太陽王)なのでしたが、
ルイ14世の治世でもアンヌ皇后とマザランの摂政時代なんですね。
納得しました。
よってダルタニアンと三銃士の出会いの場面は無し、ダルタニアンは最初から銃士隊員。
なるほどなるほど
最初、いきなり幕前での時代背景説明セリフが続いて大丈夫かでしたが、
その後はスピーディーで飽きさせない演出で物語に引き込まれました。
単調な題材を何とかかんとか2幕保たせるのですから、やっぱり小池先生って凄い才能だなぁ・・・
それから小池先生は俗っぽいと言いますか、お茶目な方かもしれませんね。
大真面目にコメディ作るんですから、エンターテイメントに秀でた大したお人ですよ。
あて書きもなかなかGoodでしたが、やっぱりダルタニアンってアトス・アラミス・ポルトスの三銃士より
年下ってイメージがあるんですよ。
お分かりでしょうけど、珠城ダルタニアンと暁ポルトスだと、明らかにアリの方が幼く感じます。
ありもよくやってると思いますが、如何ともし難い感じです
そこがちょっとなぁ・・・でした。
このすーさんはシビさん(矢代鴻)ッぽいですね。
イヤ・・・スーさんって歌ウマ娘役だし、今後はシビさん的役割を担って行くかもしれない
主人公ダルタニアンは珠城りょう
ずいぶんと骨太なダルタニアンだなぁ
愚直なまでに一直線な突っ走るダルタニアンを好演・・・でしょうか
まだ若いのにこれだけ堂々とトップスター振りを見せつけること自体が凄いと思います。
ルイ14世(太陽王)は愛希れいか
実質主人公ですね
可愛くてキュートで女の子っぽくもあり少年っぽくもある。
いまの宝塚でこの役を演じられるのはちゃぴだけですな。
ナンバーワンとオンリーワンを兼ね備えた、希有な娘役に成長しました。
アラミスは美弥るりか
いやぁ・・・妖しい魅力満載のアラミスさん・・・まんまみやるりのあて書きです。
ちょっとでも照れたら台無しですが、これだけ堂々とこの役を演ずるのですから大した役者ですわ
モンパリシェ」公爵夫人は専科特出沙央くらま
コメディリリーフ的な役割。
コマは正直な話、男役とすれば体型補正が限界だなぁと感じていましたが・・・
今後、専科としてやっていくとしたら、この路線かもしれませんが。
マザラン枢機卿は一樹千尋
イヤァ・・・登場した途端に存在感ある演技をする人。
セリフ回しが独特ですが、これぞ専科演技だと私は感じます。
マザランの甥ベルナルドは月城かなと
悪役ながら笑いも取らなければならない、難しいけど美味しい役。
結構笑いを取っていたし、月組で存在感を示しました。
頑張ってな、れいこさんノシ
アトスは宇月颯
最も印象に残りました。
髭を付けて年上感を出す演技に惚れちゃいました
月組になくてはならない、名バイプレーヤーになったと思います。
ポルトスは暁千星
のんべぇで存在感を出そうと頑張ってましたな。
一昔前よりもずっと男役っぽく成長していますね。
アンヌ王妃は憧花ゆりの
叩けば響くような外連味のない演技とセリフ回しがスーさんの持ち味。
凄い存在感です。
お輿入れするスペイン王女が海乃美月
この役が娘役2番手役ですか
故意に「不細工」なメイクと演技なんですよね
出番は一幕始まって70分後。
マザランの姪六人衆の筆頭役が早乙女わかば
モブ的な娘役ですが、出番は海乃さんよりも多い感じ。
ルイ14世の乳母マドレーヌは夏月都
まんま、ロミジュリの乳母役ですな
良い味出してます。
全体的に演技と演出で笑いを取っていたし、皆さん凄いなぁという印象でした。
どこかで観たことあるような・・・場面ばかりでしたが、まぁご愛敬ですわ。
フィナーレは2番手男役(みやるり)が下手側からせり上がって上手側へと銀橋渡りする、
定番のイケコ様式
路線男役陣では、トップスター珠城以下、2番目みやるり・3番目れいこ・4番目トシ・5番目アリ。
れいこは堂々たる3番手となりました
それからアリはごり押ししない模様。
てっきりれいこ・ありでW3番目的に番手を曖昧にすると思っていました。
(花組キキにも感じたけど)劇団押し押しであろうと、結果を出さない男役は苦労してもらうよ・・・という、
今の劇団(=理事長)の方針だと、私は思いました(そう思いたい)
路線娘役陣は、トップ娘役ちゃぴ以下、2番目コマ・3番目うみ・4番目わかば。
専科特出コマは兎も角、遂にうみちゃんがわかばを追い抜いた感じ。
わかばちゃんは珠城と同期だし、今後は路線娘役とすれば一歩引いた位置に立つんだろうと感じます。
これで不満ならとっとと退団だろうけど、後はわかばちゃん次第ですね。
海乃さんは芸達者だけどトップ娘役とすれば、ちょっと貧相な感じのお顔立ち。
どうなりますかねぇ
銀橋並びは下手側から・・・
夏月-綾月-早乙女-一樹-暁-月城-愛希-珠城-美弥-沙央-宇月-海乃-紫門-憧花-光月-白雪
月組さんは花組さんと違って管理職間に路線娘役(海乃・早乙女)が入ってるンだよなぁ
それだけの実績があるのも確かですが、花組の娘役さんも幸在れ・・・ですよ。
無論ながら大劇場観劇はこれでお終いですが、東宝公演でも観劇する予定。
どのように変っているのか今から観るのが楽しみです。