宝塚歌劇宙組『王家に捧ぐ歌』のアイーダ考 | 乾パンのブログ

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2回目の観劇でストーリーがようやく頭に入りました。
やっぱり1回観ただけではダメなんですねぇ(><)

アイーダが主人公であることをやっと把握。
アイーダが国家の関係(共同幻想)と家族の関係(対幻想)でのたうち苦しみ、
自らが望み選んだ生き方は正に自己幻想そのものであったと…


あ~なるほどなぁ…
とどのつまり、この芝居は日本物でいうところの心中物だと感じました。

「心中・恋の大和路」や、その原作であろう映画「浪花の恋の物語」、

あるいは映画「近松物語」を思い起こしましたもん。
ただ、近松作品に描かれるヒロインは一方的に気の毒なネガティブキャラですが、
アイーダちゃんは自ら地獄の業火に飛び込むアグレッシブな破滅キャラだから始末に悪い( ̄▽ ̄;)

むしろそんなアイーダに関わった(引っ掛けられた)ラダメスがお気の毒だったと思い初めてまして(汗)
ラダメスにとってアイーダは正にファムファタールそまんまだなぁ…

アイーダは自らの信念で生きそして死ぬ、生粋の確信犯
ラダメスとの心中を選んだ自分の生き方に悔いはなかったんだろうな…
無論、ラダメスの思いは考えもせず。

男性にとっては恐怖の女性であって、そんなアイーダに惚れちまったのが

ラダメスにとっては運のつきだったって物語さ
おしまい、ちゃんちゃん


でもそんなキャラだと分かっていても、地下牢のラストシーンでは号泣してしまうのが芝居の面白いところ。
演じる役者の力業で泣かせるのは卑怯な演出ですが、これも観劇の醍醐味の一つですね。
みりおん、まぁくんGJ

いや、私個人的にはこのアイーダ像も魅力的ですよ♪
もっともっとファナステックキャラなアイーダちゃんを観てみたいかも…

でもさ、初演で安蘭さんが演じたアイーダの演出を観たかったと今更感じます…


それから、アムネリスって「良い女」だなぁ
この人も信念がぶれない。
アイーダは「愛こそが全て」の生き方ができる(それしかできない)の対して、
背負っているモノが違うからね。
エジプトのために愛する人を賜死させなければならない運命ね…

このうららちゃんの演技は良かったです。
彼女を少し見直しました。
歌は…是非に及ばず(ー_ー;)


ラダメスは、ファラオ暗殺の「裏切り者は誰だ?」の場面で、

正直に「俺かも!?」と白状してしまう場面が笑ってしまう(^_^;)
バカ正直で良い人過ぎ!!


ラダメスもまた確信犯的夢想主義者。
破滅するしかないのですが、脳味噌が単細胞なヤツだから仕方がないか…
そんなラダメスにアイーダはひかれたんだろうな


以上

ちょっと第一感を述べようとしたら長くなってしまった(汗)
感想については他にも述べたいことがあるのですが、何時になることやら…

星組全国ツァー仙台公演も良かったけど
忘れないうちに感想を述べる機会があるかどうか( ̄O ̄)
みちふうは相性抜群のトップコンビですよ!