博多座で宝塚歌劇雪組公演「星影の人」を観る5/8 | 乾パンのブログ

乾パンのブログ

ブログの説明を入力します。

昨日は中洲川端にある博多座まで宝塚歌劇雪組公演「星影の人/ファンシー・ガイ!」を観に行きました。

博多座は3年前の夏に、同じく雪組公演のフットルース を観劇して以来。

11時公演、15時30分公演のダブルヘッダー。




少し前まで、宝塚歌劇の博多座は8月公演が恒例だった。

盛夏期の福岡は暑くて暑くて、日なたを歩いていると頭がクラクラしたもんだけど、

今回は5月公演なので、だいぶ楽ですラブラブ



芝居の「星影の人」はサブタイトルに「-沖田総司・幻の青春-」とあるように、

新撰組1番隊長だった沖田総司の青春モノ半生記。


柴田先生の作品で初演は1976年(昭和51年)ですかビックリマーク

新撰組って定期的にブームになります。

「滅びの美学」と言いますか、日本人の琴線に触れる何かがあるような気がしますね。


この新撰組の描かれ方は・・・やはり少し以前のイメージですね。

例えば今風だったら、きっと斉藤一も押すでしょうよ。

この作品では新撰組総長だった山南敬助をクローズアップしているのが、へぇ~でした。


観終わった第一感は・・・これは名作だ音譜

思わず号泣しちゃいました(TωT)


もう泣かせようとする演出の魂胆丸見えなのですが、それでも泣いてしまいます。

スピーディーでダレない展開。

脚本の柴田先生も、演出の中村A先生も素晴らしいですドキドキ



主人公沖田総司はちぎ(早霧せいな)

そもそもちぎって線の細い、押したら倒れそうな役者なのですが、それが総司のキャラにどんぴしゃグッド!

ちぎのイメージって浅葱色(水色)だと思います。

一人の若者としての強さと弱さを兼ね備えた沖田総司という人物を見事に表現していました。

死期を悟ってからの、やせ我慢の演技にはやっぱり泣いてしまいます。


芸妓玉勇の咲妃みゆも素晴らしい演技。

やっぱりこの人、説得力のある演技をしてくれるのです。

ちょっとした表情や顔を傾ける角度で、喋らずとも役としての感情の表現ができる感じ。

これは天性じゃないのかなぁ!?

ホントにさ、ナウオンでとろとろ喋るみゆちゃんと別人なんだな、これが。


新撰組局長近藤勇は奏乃はると

風格がありますね。

こういう役のできる役者がかつてはゴロゴロしていたのですが・・・

今では欠け落ちているのが最近の宝塚歌劇団です。


新撰組副長土方歳三は専科華形ひかる

いかにも切れ者な土方を専科特出のみつるが好演。

厳しさと優しさで総司を見守る表情が絶品です。


新撰組総長(実質は局長、副長に次ぐ3番目の立場だったらしい)山南敬助は彩凪翔

多分に退廃的ストイックな雰囲気を漂わせている山南さんでした。

抑えの演技ですね。


桂小五郎(彩風咲奈)は唯一、新撰組と対立する立場のキャラですが、総司と顔なじみの設定。

多分に為所のない形式的な役だと感じましたが、さわやか重視の彩風さんでしたべーっだ!


井上源三郎の鳳翔大は若者らしい溌剌とした演技、山崎丞の蓮城まことは組を支える芸達者な演技、

と言ったところですかべーっだ!

娘役では総司を想う、早苗(沙月愛奈)とおみよ(星乃あんり)が印象的な美味しい役。

桃花ひなちゃんも目立つ役だけど、ちょっと役不足気味。



山南を想う花魁明里、桂を想う幾松も良い役ですねぇドキドキ

妃華ゆきのさんと白峰ゆりさんって方が演じているのですね。

メイクはちょっと残念ですが・・・


特に白峰さん、パンフの写真は超絶美人なのになんでショック!

日本物に不可欠なしゃべって若手娘役には難しいんでしょうねぇ。


総じて言えるのですが、正面だと綺麗なのですが横顔だとガーンになってしまうのはなぜ!?

上級生に多角的に見てもらって描かないと上達しない・・・のか、と勝手に感じました。




良かった場面は、何と言っても紅葉の嵐山のところ。

きっと初演や再演でも印象的だったんでしょうと察します。

ちぎみゆの切ない演技に泣いちゃいましたしょぼん

見渡すと目頭にハンカチ当てている方多数でした。



それから山南切腹の場面。

通常、舞台では役者同士の会話の場面でも互いに目を合わさずに客席を向いて話すのがお約束事。

でもこの場面、役者が客席に背を向けてリアリティ重視で演技するんですねぇ\(゜□゜)/

尋常ならざる思いが伝わってきます。

背中で演技する難しさも感じますね。



ラストの玉勇がアレするオチの場面。

あまりの急展開に、あらすじを全く知らなかった私は、絶句叫び 

客席も「ざわ・・・ざわざわ・・・

ベタな展開ではあるけど、玉勇の薄幸振りとみゆちゃんの見事な演技で、

またも泣いてしまいました(歳取ると涙もろくなる)


柴田先生と中村A先生にしてやられた感あり。

ちょっと卑怯な展開だけど、作品自体は素晴らしいから許せちゃいます・・・





博多座は売店多いし、劇場の雰囲気が素晴らしい音譜

お菓子の試食で、結構お腹一杯になりますにひひ


それから、マチネにはブレザー姿の中学生が学校観劇していて驚いた。

最初高校生かと思っていたら、大牟田から来た中学生だそうで・・・

校章マーク入り制服の身なりの良い少年少女諸君だったし、私立のボンボン学校なんだとお察しいたしした。

それにしても、中学校で芝居観劇はかなり凄い。


~~~~~~~~


ショーの「ファンシー・ガイ」は本公演で観た時よりも、かなり内容が変わっている。

こっちの方が、大劇・東宝で観たときよりずっと出来が良い感じ。

みゆちゃんの出番も大分増えているクラッカー


なんだ、やればできるじゃん、三木先生!!

でも、本公演では「お約束事」が多いし、なかなか難しいんでしょうね。


それからちぎの出番も増えていて、ほぼ出ずっぱりの状況。

薄っぺらに痩せているし・・・大丈夫かなこの人ガーンと感じてしまったのも確か。



気が付いた点を以下に箇条書き


・プロローグ、ちぎみゆの衣装が黒に変更している。

ちぎのジャケットは黒地に金ラメのスパンコール、派手派手ベル

こっちの方がずっと印象的で良い音譜

幕が開いて、地方公演特有の客席が「うわぁ~ラブラブ!」とざわめく瞬間が快感。


・スパゲティCMの場面、ちぎの客席いじりあり。

カメラマン(天月翼)と登場して、九州弁の地元ネタで笑いを取るべーっだ!

九州弁がごく自然で巧いですね、まぁ当たり前か・・・


・チネチッタのタコ足だるま娘役が美しい

本公演では舞咲りん様がやっていたシンガーを沙月愛奈さん。

他は桃花ひな・笙乃芽桜・星乃あんりは分かるけど、あと1人男役さんが混じってる?と思って調べたら、

水沙瑠流という娘役さんなんですね。

男役っぽいカッコイイ系の娘役です。


・星乃あんりちゃんの成長が著しい。

芝居もショーもあんりちゃんの印象度かなり大。

歌もそこそこ歌えるようになっているし、タコ足だるまでは大人っぽい色香も感じさせる。

かつての「姫役者」からかなり成長している、注目すべき娘役さんだ。


・真っ赤なドレスのみゆちゃんがお美しいラブラブ

みゆちゃんの場面がかなり増えているけど、赤いドレスと赤いキセルの場面が大人っぽくて素敵。

ちぎみゆが掛け合いで歌う場面、みゆちゃんが歌うと安心するね、ちぎが歌うとドキドキするけどかお

クンバンチェロの場面の衣装は「コパカバーナ」のプロローグとエピローグで

遠野あすかさんが着ていたヤツだな、直ぐに分かったべーっだ!


・シナトラメドレーでは客席降りあり

今回、宝塚友の会席(下手側前方)で通路側だったので、客席降りした生徒さんとタッチ。

どうもありがとう、蓮城さんm(u_u)m

ちぎも結構客席降りしてましたな。


・鳳翔大のショースター振りが圧巻

長身だし甘いマスクだし、ウィンクやキザりまくるし、鳳翔が出てくると私の目線は彼女に釘付けラブラブ

彼女は凄いショースターだぜ。

その分、歌い始めた時のズコー爆弾感も凄いけど・・・

惜しい役者だ。


・ロケットのメンツが凄い。

みゆちゃんと梨花ますみ組長さんは不在だったけど、後は娘役全員かな!?

普段見かけない、上級生娘役のだるま姿が拝めるのが地方公演の魅力でもあります。

私の目の前に、下手側から、早花まこ-星乃-笙乃-沙月が並んでいる観て感動した。

早花さんって美人だよなぁ恋の矢


・この公演の2番手男役は彩凪翔なんですね。

パレード銀橋並びは多分・・・下手側から

奏乃-蓮城-華形-みゆ-ちぎ-彩凪-彩風-鳳翔-組長

ショー自体の扱いでは、華形>彩凪だと感じたのですが、あくまで華形は「別格」なんですねぇ汗



以下、私が感じたこと。

ちぎって歌が比較的不得手でダンスが比較的得手なので、現在の雪組はダンスの組となっています。

このショーでは、娘役陣も沙月愛奈・笙乃芽桜が大活躍合格


みゆちゃんが沙月・笙乃を従えて踊るような場面もあるのですが、まぁ全てのトップ娘役がダンス巧者であるわけでもなし、これで真ん中が見劣りするのは仕方がないこと。


でも早花まこ・此花いの莉・星乃あんりといった上級生娘役や路線娘役と一緒に前列で踊っていても

「ワリカン負け」してしまうのです。


別に実力はどうでもいいわけで、雰囲気重視で十分だと思うのです、トップ娘役なんだから。

観ているとみゆちゃんって「顔で踊る」のがどうもイマイチでして・・・

あんりちゃんのキュートで魅力的で分かりやすく「顔で踊っている」姿の方にどうしても目線がいってしまいます。


以前から感じていましたが、みゆちゃんってショーでは顔がこわばって表情が乏しい感じです。

ちぎみゆデュエットダンスは良いのですが、娘役の群舞とかだと他の娘役は容赦しませんから・・・

これで本公演では舞咲りん様や透水さららちゃんも入ってくるわけですから、そりゃね。


歌いだせばかなり魅力的な役者なんですが、ダンスが多いんだよなぁ雪組は。

改善の見込みがないなら、もう言わないし言えないけど、もうちょっとなんですよビックリマーク



P.S.

博多座さんは通路に補助椅子が多いのにちょっと驚きました。




※博多座は係員(蛍嬢)がビシビシ厳しくて、ホール内撮影厳禁(撮ってると直ぐに飛んでくる)なので、

この写真は扉の外から撮りました。


以前は中日劇場や様々なホールで見受けられましたが、ホントは反則技ですよね。

この狭い通路で客席降りして踊っていたのか・・・とビックリです。


それからマチネの方はそこそこ盛況でしたが、ソワレの方はホントにお客さんが少なくて汗

やっぱり平日ソワレは厳しいんだねぇと実感しました。




星逢一夜のチラシ、これは良い出来だと思う。

水色のイメージですね、ちぎさんはニコニコ