今日は、東京有楽町にある東京宝塚劇場まで宝塚歌劇雪組公演「一夢庵風流記 前田慶次/My Dream TAKARAZUKA」を観に行きました
11時公演、宝塚友の会優先公演です。
この雪組「前田慶次」公演は、大劇・東宝、合わせてこれで5回目の観劇・・・
1つの演目で5回観るのは、あすかさんのサヨナラ公演以来ですね。
それだけ「惚れ込んだ」芝居とショーということになりました。
明日が千秋楽の雪組公演・・・これでえりたん退団ですから、前楽の前の公演と言うことになります。
私は東宝劇場の場合はソワレ公演の方を好んで観ますので、11時公演観劇は久し振り。
終幕して外に出てもまだ明るいというのは、不思議な気がしました
先ずは芝居の「前田慶次」の方の感想ですが・・・千秋楽近くになって、大分印象が変わりました。
前田慶次とまつとの関係がより濃厚になった感じ。
まつ(愛加あゆ)が、慶次(壮一帆)に対して、かなり強めに演技するようになってました。
一方の慶次はまつの前では、つい本音が出てしまう可愛いヤツ、みたいな感じかな
ラスト近くの、慶次・まつの別れのシーンも「イダ!ヤダ!ヤダ!」と、だだっ子のよう・・・
要するに、より人間くさい慶次といった、役作りでしょうか。
超然とした強いカブキ者(牢人)というよりも、悩み苦しみ葛藤もする少々情けないというキャラで、
これはこれで、観ていて非常に納得する慶次さんでした。
えりたんは、カリスマ性があって皆を引っ張って先頭に立つトップスターに思えますが、
「退団する時は1人」と言いますか、「1人の男」の格好良いけど無様でもあるその生き方を
えりたん自身の生き様・やり方、とラップさせているんじゃないか、と深読みしてしまいます。
大したジェンヌさんだよ、エリタンは・・・
それにしても、えりたんあゆっちが、息を合わせて演技を変化させている感があって、
こういうのが「名コンビ」なんだろうなぁ・・・と思います。
それから、まっつ(未涼亜希)の雪丸もずいぶんと変わっていましたな。
涼しくて自然に演じるなぁ・・・という印象だったのが
楽近くになって、さすがに濃厚に不気味なキャラに変化していました。
蜘蛛の巣デザインの羽織が印象的ですが、加奈(大湖せしる)を絡め取る嫌らしさが絶品
やっぱ、こっちの方が良いや(→o←)ゞ
その他、印象に残ったことでは・・・
このようなアドリブ・小芝居が可能な芝居は、楽近くになるとやりすぎて「芝居が崩れる」ことがよくあるのですが、これはエリタンがより良くコントロールしていた感じ。
深草重太夫演ずるともみん(夢乃聖夏)は喉を痛めたようで、声がかすれ気味でかなり厳しい状況。
明日が千秋楽だし、頑張れです。
「アドリブ」の要だし、ちょっと惜しいですがね。
最も好きなキャラになったのが、香綾しずる演ずる庄司又左衛門さん
「武士になろうとしたかった男の矜持」を感じて、最期の場面はちょっぴり涙
がおり(香綾)はかなりの芸達者な男役さんですね(o^-')b
舞咲りんの加賀も良いキャラしてるなぁヽ(゚◇゚ )ノ
結構細かい「小芝居」出ています。
捨丸を脅迫して精神的に追い詰める場面が絶品。
怖い、怖すぎる
捨丸(咲妃みゆ)も、押し出し強く演じるようになって、大劇とは違うキャラになっていました。
組替え当初とあって、最初は遠慮していたんでしょうねぇ
結局、荒子の城で慶次とまつがどのような約束をしたのか
は最後まで分かりませんでしたが、「夫婦になろう」とでも口約束したのかな
その果たせなかった思いが、その後の2人の行動を決することになるのですが・・・
わざとハッキリ表現しないことで、観る者の想像力をかき立てる大野先生の策略だろうか
でも一介の牢人と百万石を支える奥方様の、背負った物の違いもよく分かる慶次まつ(えりあゆ)
だったと感じます。
ショーの「My Dream TAKARAZUKA」は、何回観劇しても飽きません。
中村B先生、GJ
これほどサヨナラ感満載でありながら、清々しさも感じさせるショーも珍しいぜ。
えりたんが絶好調と言いますか、出番はそれほど多くないように思うのですが、
各場面の印象度は極めて高し。
中詰めの、組子が出迎える中に登場するシーンも「来ましたお待たせ」
とアドリブかましてましたし。
組子の真ん中に立つ、トップらしいトップさんです。
まっつも気合入っていたなぁ
プロローグ後のジゴロのシーンも、キザリ方が以前とは違うぞ
やれば出来るジャン。
そう言えば、子猫ちゃん5人組では星乃あんりちゃんの華奢さが驚異的ですが、
星南のぞみちゃんもえらく可愛いのぉ
「ドリーム・ステージ」の場面は、ちぎ(早霧せいな)のダンスも良いけど、
ともみんのダイナミックなダンスも、目線が惹き付けられます。
私はダンスの素養はないのですが、とにかくともみんのダンスは観ていて楽しいのですわ
んで、中詰め後の「伝説誕生」の場面は・・・またもや号泣
だってえりたんが組子1人1人と、丁寧にアイコンタクトしているのがよく分かるんだもん(ノ_・。)
チギと腕を合わせてじゃれ合うシーンも、やっぱり「引き継ぎ」を感じます。
タカラジェンヌとしての残された時間を、耐雪に精一杯やり抜こうという意思を強く感じて
格好いいです
しかしながら、やはり阿木燿子・宇崎竜童コンビの「伝説(レジェンド)誕生」は
宝塚の世界ではちょっと風変わりな曲です。
語り口調なんですねぇ・・・
中村B先生作詞の「My Dream TAKARAZUKA」の方が、命令形多用で宝塚っぽいです。
宝塚ファンって基本的にマゾなもんで、命令されないと落ち着かないのです。
「だよね」と言われても、困ってしまうのですよ┐( ̄ヘ ̄)┌
P.S.
作詞/阿木燿子、作曲/宇崎竜童の組合せと言えば・・・
「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」初め、いろいろあったけど、
私個人的には、なんと言っても映画「トラック野郎」シリーズの主題歌「一番星ブルース」(^_^)v
これも語り口調の独特のセンスの歌詞。
やっぱり、良いなぁ
という、オチです(^^ゞ