昨日、入学児童のお母様の和服が無い!とつぶやいたら、

さっそく、私のアメンバーでもあり、大切な仲良しお客様のKさんから

「私の着物を使ってください音譜」と、

温かいお申し出がありました。


女性にとって、着物は言わば宝物。


そんな大切なお着物を、被災者だからとは言え、

知らない人のために使わせてくださるなんて、

私はなんて素敵な人の側にいるのだろうと、

携帯メールを見る目がかすんで、

「ありがとうございます」と、短いお返事を出すのが精一杯でした。



南三陸町では、新入学予定児童が150名、

「あと何着か、どうにかならないかなぁ・・・」と

ダメモトで、

三浦京染店さんに伺いました。


三浦さんは、栗原市若柳で何代も続く呉服屋さん。


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現社長さんの代になられてから、

『きものセルフ』という、

お手ごろ価格の呉服屋さんにモデルチェンジされています。


若柳で営業されていた時からの知り合いではありましたが、

何度か私物の着物や帯をしたてたものの、


今は、たまに腰紐などの着付け小物を買いに行く程度のお付き合いでした。


(その、仕立てて頂いた着物も帯も、長羽織も、みんな津波が持って行きましたとさっ!)


でも、思い切って切り出したのです。


「入学児童の撮影会をしたいのです。

お母様の和服を、提供していただけないでしょうか・・・?」


そしたら、


「ルミナさん、志津川だからね、心配していたんですよ。


ご家族もご無事だったのですか?良かった!!


私でできることなら、何でも協力させていただきます。」って・・・


お安い物で良いのです、化繊の着物でも構わないのです、とお伝えしたら、


「一生の記念の写真なのに、そんな着物は着せられません。


それに、今回の撮影だけが最後じゃないでしょ?


来年だって、再来年だって使えるものにしましょうよ。」と、


私の目の前に、4着の訪問着を並べてくださいました。


既製品ではあるけれど、どれも正絹の品物です。


帯も10本、

小物も10通り、

ぞうり&バッグのセットも5組、

長襦袢も、下着も、小物まで沢山並べてくださいました。


選ばせていただけるものだろうと思ったら、

なんと、全部下さったのです!!


帯は、これから特急で和裁士さんにお仕立てして頂くのです。


他にも、お寝巻き浴衣や、足袋のようなソックス、大きな風呂敷などなど、

「必要な方に差し上げてください!」っておっしゃって、

大きなダンボールに、次々入れて下さいました。



日本橋の呉服問屋さんでは、被災者に届けて欲しいと

東京都に着物の提供を申し入れ、品物も納めたのだそうです。


でも、

必要ないと、全部返されてしまったのだそうです。



なので、三浦さんは

「呉服屋として、被災地に協力できて嬉しいですよ!」と。


そして、沢山頂きすぎて恐縮している私に


「50だろうが100だろうが、もらっちゃって下さい!

御礼は、1つの言葉だけで十分なんですから。」


そして、もし卒業式ができなかった女子学生さんがいたら、

袴も提供しますよ、とまでおっしゃって下さったのです。



Kさんの大切な思い出の着物も使わせて頂きます。

三浦京染めさんの着物も使わせて頂きます。


ありがとうございます。


どちらにも足を向けて寝る事ができません。


これまで募金してくださった方にも、

物資をお送りくださった皆さまにも、

メールやメッセージで励ましてくださった方にも、

どこにも足を向けられないので、

逆立ちして寝るしかないくらいです。


でも、私は寝相が悪いので、

知らない間に足を向けたら、ゴメンナサイガーン



お着付けは、他の美容師さんにもお願いするつもりです。


撮影は、プロのカメラマンがしてくださいます。


もちろん、私も頑張ります!!



結局、

自分の幸せって、

他の人の幸せの上に乗っているんだなラブラブ


今回の震災で

私には

失くした物以上に、得る物がたくさんありました。




でも、ますます分からなくなっていることが、一つあります。


なので、皆さまにお願いです。


『ありがとう』以上に、私の気持ちを表す言葉があったら、

是非、教えて下さい!