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2012-02-13 13:57:52

1月読書リスト(walk,don't run57)

テーマ:ブログ

1月に読んだ本は


蕎麦ときしめん    (清水 義範)


心残りは        (池部 良)


鬼平犯科帳(十)   (池波 正太郎)


かきつばた・無心状 (井伏 鱒二)


二重標的       (今野 敏)


夫婦善哉       (織田 作之助)


男たちのブルース  (生島 次郎)


夜想曲集       (カズオ・イシグロ)



『かきつばた・無心状』    十五編からなる短編集である。


十二年ほど本郷に住んでいた。

「本郷も かねやすまでは 江戸の内」という古川柳で有名な『かねやす』。

『無心状』の中に、この『かねやす』が出てきたのだ。


井伏本人の事だと思われるが、好きな女学生の姿が見たい為に、毎日、市電の本郷三丁目の停留所に立っていたのだ。



そこの停留所のところには、かねやすという小間物屋があった。 (略)  角帯をしめて前掛けをかけた十四五歳の徒弟が三人か四人いた。その徒弟のうちに実によく気のつくのがいた。


その徒弟は店から出て来て、空の雲行きでも見るような風で私に囁いた。

「あの女学生の人、今日はもう帰りましたですよ」


それに反し、私が時間の来る前に立つときには、やはり空模様を見るような風で別のことを囁いた。

「今日は、あの女学生の人、まだ帰りませんですよ」



『かねやす』には一度も入ったことはない。

店名から、包丁類でも扱っている店だろうと、勝手に思いこんでいた。

本を読んだ後に気になって、ショーウィンドウを覗いてみたら、年配の女性用と思われる洋服やハンドバッグが飾られてあった。


淳之介のブログ
『かねやす』


淳之介のブログ

2012-02-03 11:45:39

深川七福神(walk,don't run56)

テーマ:ブログ

B&G-NEXTカメラ教室で深川に。

テーマは「深川七福神を撮る」である。


清澄白河駅に13時集合。

時間の関係で寿老神、布袋尊を除く、毘沙門天から恵比須神までを歩いて撮影することになった。


深川江戸資料館の前を通り、毘沙門天(龍光院)へ。

この日、雨模様は変わらなかったが、この時間までは、まだ降らずに頑張っていた。

すでに正月の御開帳は終わっており、七福神巡りをする参詣者の数は、それほど多くない。


次に 大黒天(円珠院)

頑張っていたのだが、雨がぽつりぽつりと降り始めた。

「どうせなら、昨日の様に雪になった方が絵になるのに」と、参加者の人が話している。


続いて清澄通りを左に折れ、仙台堀川を渡ると、福禄寿(心行寺)がある。

長寿を願うお年寄りの方たちが参詣に訪れていた。


雨が少しずつ強くなって、薄明るさが薄暗さに変わってくる。


寒さを堪えながら、あと二か所と思い、弁財天(冬木弁天堂)に向かう。

もうこの辺りは門仲の街のすぐ近くである。


そして最後の恵比須神(富岡八幡宮)に到着。


参加者の人達が富岡八幡宮で撮影している間に、近くにある深川不動堂の参道を歩いた。


成瀬巳喜男監督の 『流れる』 (1956年)に深川不動堂がでてくる。


柳橋の置屋『つたの屋』の女将、山田五十鈴 は置屋を抵当に入れ、男に金を貢ぐのだが、結局は捨てられてしまう。

柳橋芸者の没落までを描いた作品である。

田中絹代、高嶺秀子、岡田茉利子、杉村春子 など錚々たるメンバーが共演している。


『つたの屋』の妓に男と寝るよう強要したと、強請(宮口精二)にのりこまれる。

山田はこれを嫌い、『魔物退散』の為に置屋の玄関に貼るお札を深川不動堂に取りに行くのだ。



淳之介のブログ

約二時間の撮影会も終了。

講評会を終えた後、下町の飲み屋で熱燗を飲み、冷えた体を温めた。


2012-01-26 15:13:17

12月読書リスト(walk,don't run55)

テーマ:ブログ

12月に読んだ本は


クリスマスのフロイド  (R・D・ウィングフィールド)


イルカと墜落       (沢木 耕太郎)


人間椅子         (江戸川 乱歩)


夜消える          (藤沢 周平)


わが人生の時の人びと (石原 慎太郎)


珠玉            (開高 健)


スティック         (エルモア・レナード)


魔身            (丹羽 文雄)



『わが人生の時の人々』     昭和三十年に『太陽の季節』でデビューし、昭和三十一年には芥川賞を受賞している。

私の中では、石原慎太郎のイメージは政治家である。

したがって、この本に書かれてあった昭和三十~四十年代の映画俳優、作家、スポーツ選手等との交流は意外であり驚きでもあり、面白くあっという間に読み終えてしまった。




いつか、川端さんを敬愛していた三島由紀夫氏と川端さんの作品論をしていて、私が川端さんの作品

の中ではその頃の時点では『みずうみ』が一番好きだといったら三島さんが色をなして怒り出した。


「なにを馬鹿なことをいうんだ。あんな作品は破綻しているじゃないか。あんな不明確なもののどこがい

いんだ」


…(途中略)…


その後川端さんと電車の中で出会った折その話をしたものだった。


「川端さんご自身は、今までの作品の中で何が一番お好きですか」

尋ねたら、ちょっとの間考えて、

「そうですね、読まれたかどうか、私は『みずうみ』が好きです」

氏自身がいったものだった。


淳之介のブログ

で私が笑いだしてしまい、二人の会話を披露して、私が『みずうみ』といったら三島さんがひどく怒った、といったら川端さんが小さく声をたてて笑い、

「ああ、あの作品は三島君には駄目でしょうね。あの人には駄目にきまってます」

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