「母上様…
  今日はアボジナル(아버지날)なのでしょう?」
「まぁ、そうなのか?
   良く知ってておるのぉ、大君」

真っ白な世界に、真っ白な衣を纏った
王妃とまだ幼き大君は
にこにこと笑みを浮かべながら話をしていた

「えへへ♪
   ハヌニムに教えてもらったのです」
「天公から?」
「はい!
   天公はいつも暇をもて余しているらしくて、
  「だったら私が話し相手になりますよ」
   と言ったら喜んで色々と教えてくれたのですよ♪」

その物言いが可笑しくて、王妃はクスクスと
笑いながら大君の頭を撫でた
相手の身分など考えなしで話すその雰囲気は
医仙、ウンスを思い出させて王妃は少し胸が痛かった

「こらこら、
   喜んでとは聞き捨てならないな、大君よ」
「ハヌニム!」
「天公…」

音もなくやって来たひとりの男性
美しく形容し難い端正な顔立ち、
口元にはうっすらと微笑を称えている
その神々しいまでの存在感で見るもの全てを魅了している

王妃と大君は静かに頭を下げた

"玉皇上帝"
天上、地上と万物全て、
ありとあらゆるものの支配神である

このような凄い方が医仙を遣わされた

其れを思うと平伏して礼をせねばならない立場なのに、

この方の飄々とした雰囲気が其れを忘れさせてしまうのか、
王妃と大君は結構無礼な態度をとってしまうことが多々あった

「佳珍よ
   私はただな …大君が」
「存じております
   これは大君の我が儘、
   御多忙の天公に教示を賜るなど…」
「分かっているなら良い
  分かっててそのような顔をするなんて
  意気地が悪い…」

そういうつもりはなかったのだが、
ついつい笑みが顔に出ていたようだ
なんせ、仕方ない
この方は "らしくない" のだ

「あぁ、これはとんだ御無礼を…」
「ふん!
   大君といい、其方といい、私にそのような態度で
   いられるのは其方達だけぞ」
「誠に申し訳ありませぬ…
   魂が尽き、生まれ変わる筈の妾達が
   亡き姿のままこの地にとどまれるのは、
   天公の御力のお陰なのに至らぬことばかりで…」
「よいよい
   此れは戯れ事
   私が好きでやっているだけなのだからな
   だがな、そなた達だけぞ
   特別なのは
   だから、そこは肝に命じよ」
「はい」
「大君…大王が暇らしい
   囲碁の相手でもしてやってくれ」
「はい!ハヌニム!」

 

 

 

to be …

 

 

 

明日は父の日。

ということで、父の日に向けて、今日・明日に

三話分投稿させて頂きます。

どうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

 

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